雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

私を知らないで

2014-09-03 21:00:00 | 

白川三兎著"私を知らないで"を読みました。
中学二年生の黒田慎平は父親の転勤で横浜市のはずれの
中学へ転校しました。
新しいクラスに馴染むため細心の注意を払っています。
クラスの中に目を引く美しさの少女がいました。
キヨコと呼ばれクラスメートに無視されていますが孤高を
保っています。
彼女の両親は働かずお金を使って遊び暮らし借金をこさえ
キヨコを祖母に預けてそれぞれ逃げました。
彼女の家は貧乏です。
昼はいつもおにぎりです。
おにぎりをもらって食べている場面がよく登場するドラマの
裸の大将のキヨシにもじってキヨコとつけられました。
慎平はキヨコにひかれました。
高野三四郎が慎平の後に転校してきました。
彼もキヨコにひかれます。
クラスはミータンという中人人物が牛耳っています。

慎平は教室ではキヨコに話しかけないようキヨコに
言われています。
キヨコと高野は付き合い、高野と慎平は友人となります。
貧乏だけど高級な品も身につけていることから怪しみ
彼らは休日にキヨコの後をつけます。
あちらこちらのアンケート調査に加わり商品券などを
手にしています。
お金の使い方にメリハリがあり長持ちするものは高級品を
購入します。
慎平の家は彼女の家と近く連絡で訪れたりします。
家の中では彼女はよく話します。
彼女に「私を知らないで」と言われています。

文化祭の実行委員となった慎平とキヨコにクラスメートは
協力しようとしません。
二人だけで開催した催しはキヨコの機転で成功しキヨコは
クラスに受け入れられました。

高野は突然引きこもりになってしまっています。
慎平は何度も訪ねてはインターフォンごしに会話を
重ねています。

慎平がキヨコの家にいた時にキヨコの父が突然帰って
きました。
キヨコはこれで今までの生活は終わったと悟りました。
父のすきをついて慎平にひっぱられ逃げ出しました。

ここからが怒涛の展開です。
「私を知らないで」といった意味もわかります。
キヨコはしっかりと生きていける強い子です。
しかし両親が戻ったら壊れてしまうことがわかっています。
つぶされないよう助けたのは慎平と高野です。

キヨコのキャラクターには魅かれます。