知念美希人著"時限病棟"を読みました。
"仮面病棟"の姉妹版というのでしょうか。
繋がりはないのですが場所が同じ田所病院です。
前の出来事で病院は閉鎖され今は廃病院となっています。
梓は病院のベットの上で目覚めました。
誰かに拉致されここに連れてこられました
同じように外科医の月村、やはり外科医の小早川、
麻酔科医の七海、派遣の桜庭、梓は看護師です。
医療関係者たちです。
廃病院は外に出られないよう手が加えられています。
六時間ほど後に点火されるようガソリンがセットされています。
ピエロの絵とヒントが書かれており、それを解いていくと
次の指示があります。
一年半前にこの病院で映画監督の狭間が建物から落ちて
病院に搬送され手術を受けましたが亡くなりました。
外科医で参加型アトラクションの開発者であった芝本が
転落している狭間に気づいて自分の勤務している病院へ
運び手術もしました。
祖父江春雲というゴシップを書くジャーナリストに
芝本が狭間を殺したのだという記事を書きました。
身近なことや過去の出来事を悪意に満ちて書きまくられ
芝本は自殺しました。
手術室には開腹手術を施され麻酔管理をされた祖父江が
手術台に寝かされていました。
ヒントを追及していくうちに彼らは全員が芝本と関係が
あることがわかってきます。
月村は芝本の上司、小早川は学生時代からの友人、梓は
アトラクションのファンということで知り合いました。
やがてピロは狭間の事件の真相を突きとめよと言って
きます。
その後は芝本の自殺も殺人とし、真実を突きとめることを
要求してきます。
次々に現れるピエロの指示をといて行くというおもしろさ、
誰が行っているのだろうという興味でおもしろく読みました。
前の"仮面病棟"よりこちらの方がずっとよかったです。
警察の無能さ、医師たちの自分の利益だけ追及する姿勢
なんとも嫌な気分になります。