樋口明雄著"火竜の山 南アルプス山岳救助隊 K-9"
を読みました。
南アルプス山岳救助隊の静奈は夏美と共に岐阜県警で
行なわれる救助犬を使用しての救助の講演のために
岐阜県の新羅山の山麓に来ています。
静奈は救助犬バロン、夏美はメイのハンドラーとして
救助活動をしています。
沙耶の父の榎田智司は火山の研究者です。
両親は離婚していて沙耶は母と暮らしています。
沙耶はネットの掲示板で募集された新羅山の登山に
応募して山にきました。
呼びかけ人でリーダーは尾崎正樹で、付き合っている
山田美波が参加しています。
他に角田と北川が参加していて五人のパーティです。
直人と佳菜子は代議士の選挙に出ようとしている大村の
息子の翔太を誘拐し新羅山の山麓の使われていない別荘に
潜伏しています。
初対面同士の沙耶のパーティはパーティとして機能して
いません。
尾崎と三波は他のメンバーを気に掛けることなく勝手に
先に行ってしまいます。
それでも沙耶と角田は助け合って進んでいます。
翔太は12歳、顔を見られ名前も知られた直人は身代金を
奪ったら翔太を殺すつもりでいます。
直人は暴力団の金を横領し返却を求められ誘拐を思いつきました。
暴力団は警察の捜査が迫り直人らを危険な人物の殺害を
殺し屋のパク・サンウに依頼しました。
新羅山が噴火すると下山勧告が出されたのに、沙耶らの
パーティは無視して頂上を目指していました。
翔太はこのままでは殺されると手足の縛めを千切り山に
逃げ出しました。
気づいた直人らは翔太を殺そうと山の中に追って行きました。
新羅山が噴火しました。
静奈と夏美は犬を連れて救助活動に参加しました。
沙耶は新火口の近くにいてパーティのメンバーとははぐれて
しまいます。
翔太は直人らに追いつかれてしまいます。
殺し屋のパクは直人に近づいています。
火山の噴火で必死で逃げる人々、危険な中、救助に向かう
救助隊の人々、殺される恐怖で逃げ回る翔太、追う者と
山の中の様々な人々が描かれています。
はらはらして先が知りたくて読み進みました。
見知らぬ者同士がパーティを組んで登るなんてこと
よくあるのでしょうか。
高校時代に登山部に所属していましたが、どのくらいの体力が
あるか訓練の中でお互いよく知り合い、登山中は一番体力の
ないものに合わせまとまって登るものだと教えられました。
創部最初の部員で校庭にテント張ってカレー作って食べていた
ようないい加減なクラブでしたけどね。
この本にでてくるようなまったく他のメンバーを思いやらない
ようなこと理解に苦しみます。
命に関わるようなことに出会う可能性があるというのに
なんて山の知識がないことでしょう。
こんなふうならメンバーを募る必要はないでしょうに。