雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

夜をながく過ごさむとして我のみの海を聴くごと歌を想へり

2008-01-10 23:41:29 | Weblog
またいちにちが終わります。

午前零時までのわずかな時間を、なにかに促されるようにして歌を思いめぐらしている。


自分のなかの音律に耳を澄ます……あふれてくる靄のような情感を一行の詩に昇らせてみる。的確にひかれた素描の筆線のようであってくれたらと願う……。

静寂……暖房のゆるい風……波音のような心拍
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水晶にあらぬを萎えて崩れざるすがたのままに百合面(おもて)透く 

2008-01-10 17:27:58 | Weblog
お正月に、知人から白百合をいただきました。

百合は不思議な花で、切花で活けておくと、いつまでもみずみずしく、花保(も)ちのしない盛夏も、水切りしながら世話をし続けると、莟をのこらず咲かせ、咲いたのちも、ほとんど輪郭を崩さずに、ひらいたはなびらが、半透明に、まるで鉱物のように透き通りながら衰えてゆきます。冬はなおのこと。

水晶百合、という言葉が浮かびます。きれいすぎる字面ですが、衰えた切花の、輪郭清楚なままにやつれて透く姿から、能面、小町老女を連想するのです。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

くらがりに翅(はね)そよがして緑化する珠玉のごとき聖アルフォンソ

2008-01-10 10:57:32 | Weblog
レデンプトール会、という修道会があります。その創始者は、聖アルフォンソという方。往時、清貧と弱者救済を実践されたと聞きました。

鎌倉雪の下教会は、このレデンプトール会によって創設、半世紀以上にわたって管掌され、営々と信仰をひろめてきたそうですが、このたび御摂理によって(と表現すべきなのでしょう)なにか、変化がある気配です。

時の流れは一期一会、出合い、また別れゆくひと。去りてまたとどまらず、すぐにあたらしい日々が流れ始める。人間の眼には行く先測りがたいさまざま。

リナシメントふうの優美で沈んだ色調の聖アルフォンソのポルトレは、地中海人種特有の細面の美貌で、与謝野晶子ならずとも、ふと幽艶な情感を誘い……。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルファポリス