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★犯罪白書は語る

2017-11-19 09:37:00 | スポーツ
 11月17日、法務省が公表した「2017年版犯罪白書」によると、昨年1年間に刑務所に入所した受刑者数は、20,457人で、戦後最少となった。

 素直に歓迎したいところだが、内訳をみると、現代社会の裏側を垣間見るようで、複雑な思いになる。

 まず、65歳以上の高齢者の入所者数が、この20年間で約4.2倍に増え、しかも、入所2度目以上者が、その約7割を占める。また、2年以内に再入所する者の年代別構成で、29歳以下11.1%、30~64歳18.1%に対し、65歳以上23.2%と高齢者が多い。

 犯罪件数が減少している中で、高齢者の犯罪が増え、しかも、犯罪の種類で、従来の窃盗(約7割)に加えて、傷害や暴行、強盗等が増加傾向というのは、何とも不気味だ。

 寝るところがあり、三食付きで、病院まで確保できる生活なら、天国のようなもの。それ程、塀の外の社会で高齢者が生きていくには、冷たい風が吹いているということの反証でもある。

 政府は、再生支援ネットワークを設置し、更生を促しているが、実効が上がらない。原因は、現政権が置き去りにして来た歪みが生んだ社会的な現象で、問題の本質を見誤っている限り、今後もこの傾向は変わらない。