日本一と評される新ひだか町の「静内二十間道路の桜並木」は、約3000本の桜が全長7㎞に及ぶ道路の両側に咲き誇る。
ことし50回目の節目を迎えた「しずない桜まつり」(5月5日~12日)は、開花が遅れており、19日まで延長された。
私が訪ねた13日現在でも、つぼみが赤みを帯び始めた状態で、昨日16日にようやく開花宣言が出た。しかし、この時期にしか一般開放されない「龍雲閣」を見学する事が出来た。
「龍雲閣」の由来は、明治時代に遡る。現「新冠種畜牧場」は、当時、御料牧場として宮中御料馬の生産のほか、軍馬拠出の役割をもち、皇族や政府高官を迎える貴賓舎として明治42年に完成した。
木造二階建て(延坪約513㎡)の客舎内には、皇族が宿泊時に使用した食器類や調度品のほか、伊藤博文の揮毫軸や狩野探幽の屏風絵、谷文晁の掛け軸等の国宝級の品々のほか、平成18年9月、現天皇・皇后両陛下ご臨場の折りに座られた椅子も陳列されていた。
桜見物は期待外れに終わったが、龍雲閣の一般開放の最終日に、歴史の一端を見学出来たのは幸運だった。