8日間で7つの世界遺産を巡る欲張ったツアーだったが、私のお目当ては、クロアチアのドゥブロヴニク(Dubrovnik)。
ロープウェイでスルジ山に登ると、「アドリア海の真珠」と謳われる美しい街並みが眼下に広がり、バーナード・ショーが、「地上に楽園を求める者、ドゥブロヴニクへ来たれ」と記した感動に共感した。
ローテンブルグやオビドス、カルカッソンヌ等々、城壁に囲まれた町を数多く見たが、海洋交易で栄えた往時の姿を留める空間(城壁周囲2㎞)で、今もなお、市民生活が営まれている点で、ここが一番衝撃的だった。
古くは、ローマ・オスマン帝国、ポルトガルやスペイン等にナポレオンまで登場し、現代のユーゴスラビア紛争へと続く数奇な運命を辿ったドゥブロヴニクの歴史をひも解くと、興味は尽きない。
連泊したので、早朝、一人でジョギングしたら、中世の街にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えた。