プラチナ世代のマラソン旅行

時悠人chosan流処世術

★迷惑メールが福音?

2007-11-01 14:39:43 | 日記・エッセイ・コラム

 正体不明の迷惑メールやトラックバック、或いは、詐欺商法まがいの勧誘等々、プロバイダー側でガードをかけて貰っていても、手口が巧妙化してくるので、いたちごっこの状態だ。一見して、識別できるものは削除キーを押すだけだが、判別し難いものに出会うこともある。今日、届いたメールの差出人を見て、驚いた。差出人の名前が40年も前に交友があったアメリカ人と同姓だったのだ。

 学生時代(S37~41)、金沢にはアメリカ文化センターがあり、毎日のように通い詰めていた。当地では、数少ない外国人と接する機会だったし、無料で英会話を教えてくれた。外国の書籍類も豊富に揃えていた。そこの館長さんは、Underwoodと言い、我々は和名を「木下さん」と称していた。年に何度か、館長さんのオープン・ハウスに招待され、親交を重ねるうちに、海外志向が強くなっていった。

 彼の手厚い支援は、敗戦国に対する勝者の施しだったのかも知れないが、貧乏学生には、心が広く、信仰心の篤い善人と映った。何しろ、1ドル360円時代だけに、海外留学は高嶺の花。フルブライト交換留学生として渡航するよう勧められ、法学科から英文科に転じようとして、高校の恩師に諭された。殺し文句は、「君は、朝から晩まで英語の辞書と首っ引きの生活が出来るのか?」だった。私の熱しやすく冷め易い性格をお見通しの恩師の言葉に、悩んだ末、断念した。

 卒業後、英語を使う機会もなく老いた今、海外旅行で片言ながらも用件を足せるのは、その頃に蓄積した財産なのだと、感謝している。一通の迷惑メールながら、古き良き青春時代を思い出させてくれた一点に感謝。