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時悠人chosan流処世術

★高野連VS高体連

2007-05-05 10:12:29 | スポーツ

 高校野球の「特待生」問題は、いまや国民的関心事になった。高野連が発表した特待生制度適用校の数は、「376校、7,971名」にのぼった。高野連は「学生野球憲章は改正しないで、特待生制度をなくす」とし、他スポーツとは一線を画す方針だ。「何故、野球だけが別扱いなのか」との素朴な疑問が消えない。

 そこで、「高野連」と「高体連」の歴史と組織図を調べてみた。「高体連」には、32競技の下部組織があるが、野球競技はなく、野球は「高野連」の傘下で活動している。同じ高校生のスポーツなのに、寄って立つところが違うのだ。高野連は、昭和21年に誕生し、高体連は昭和23年の後発組織。歴史の違いと言ってしまえばそれまでだが、高体連創設の際、なぜ、野球を取り込まなかったのか?

 戦後、プロ野球が誕生した時期だけに、学生野球側が厳しいアマチュアリズムを掲げたことは十分、理解できる。だが、野球以外のプロスポーツはなかった時代と、60年経った現代では状況が全く異なっている。

 余談だが、「日本学生野球憲章」の全条文を読んでみて驚いた。入場料収入の収支決算報告書の提出や、年度の事業概要と経理方法の提出なども義務付けている。縦割りで屋上屋を重ねる組織と付随業務の膨大さは、行政組織の構図そのものだ。

 そもそも、特待生制度は、個性重視の教育方針のもと、一芸に秀でている若者を育成するために創設したもののはず。単に、高野連に限定した議論に終わらせることなく、文部科学省が真剣に検討する必要がある課題だと思う。