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時悠人chosan流処世術

★還暦を迎えた憲法

2007-05-03 09:56:04 | 日記・エッセイ・コラム

 今日は憲法記念日。制定から60年の節目は、「還暦」にあたる。中央5紙の社説は、いすれも憲法問題を取り上げており、各紙のポリシーが窺い知れる。ここで、憲法談義をする気などさらさら無いが、「特待生制度」に揺れる高校野球に共通する要素を見つけた。

 そもそも、世の中で常識化し定着した価値観が、既存の法令やルールに反した場合の解決策はどうあるべきか?この素朴な問いに、多くの人は「現実に合わせるべき」と、答えるに違いない。

 野球以外のスポーツでも、「特待生制度」は導入されているし、私学のセールスポイントなのは、もはや常識。高校野球のレベルアップに貢献している事実も否定できない。一方、野球憲章で禁じている金銭的な特別措置が、アマチュアリズムに反するとの見解もそれなりに理解はする。しかし、安倍総理が進める「学校選択制」は、金持ちの子弟が評判の良い学校を選べる制度だとすれば、貧乏な家庭の子弟に対し、学校側が金銭的援助をする逆選択制があっても不思議ではない。

 現実には、特待生制度を利用したビジネスやブローカーが横行している。プロ野球界との仲介が本職のブローカーが、若者の夢を食い物にしている実態をどう解消するのかが根本問題だが、それは資本主義が持つ宿命と認識すべきだ。

 かつて、総理大臣が「自衛隊は自衛隊だ」と国会答弁した時代から、「自衛隊は軍隊」として通用する時代になった。国民の価値観が変わったからだ。戦後レジゥムからの脱却などと飾らず、21世紀に相応しい国のあり方、制度のあり方を模索する姿勢は、政治だけでなく教育・スポーツの分野でも同様だと思うのだが。