産経新聞、サンスポの記者から作家となった本城雅人の野球物。プロ野球のスカウトの世界が舞台。冒頭はどこが野球?スカウト?の始まり、そこからFirst Round 1年目からFourth Round 4年目まで四章立て。パリーグに所属するミクロコスモス・ギャラクシー。資金力は豊富ではなく、スカウトの陣容も厚く無い。そのスカウト部のチーフスカウトが球界でも伝説のスカウト、堂神恭介である。ギャラクシーの新人スカウト久米純哉、高校生投手江尻勇豪、新聞記者島岡と視点を変えながら、されど堂神の視点だけはなく、久米純哉の成長とともに物語は進む。それぞれのキャラクターが、次第に次第に見えてくる。それらが絡み合い、次第次第に明らかになっていくところが面白い。続編もあり。楽しみ。☆☆☆☆。