『追憶の夜想曲(ノクターン)』中山七里 講談社文庫 2017-12-30 21:15:14 | 和物 『贖罪の奏鳴曲』の御子柴礼司が帰ってきた。「解説」の冒頭がまさにこの本。異様な経歴を持つ御子柴弁護士。強欲な弁護士でありながら、今回、何故か一人の女性の弁護を脅し取るように引き受ける。その相手を務めたのが岬恭平検事。あの岬の父である。有罪確実、そして金も無い夫殺しの妻を何故助ける。御子柴はその女の過去に入り込んでいく。途中で、「分かった」のではあるが、この本の引っ張り具合はなかなか。終盤の展開も驚きで、また登場人物が他の小説に登場するものも面白く、中山作品として☆☆☆☆ほ。