「禁じられた歌声」 2014年フランス・モーリタニア作品 原題: timbuktu(地名)
アフリカのマリ。ピーター・バラカンの番組で音楽が演奏されたこともあって、「トゥーマスト ギターとカラシニコフの狭間で」は見た。
本作は2012年の事実婚カップルの投石による公開処刑に触発されて創られた物語。
冒頭にガゼル(野生動物)を武装勢力集団が銃で撃つ場面から始まる。何発も何発も撃つ、「殺すな、疲れさせろ」と。
予告編の冒頭では、マリ北部の木彫の人形、ぬくもりのある色んな人形が銃弾で傷つけられる。
世界遺産にもなっている砂漠の街が、「聖戦戦士」の支配下となったゆえ。
女は手袋をしろ、靴下を履け。サッカーは鞭打ち20回。少年たちの、空想サッカー。
音楽のために鞭打ちされる女は、打たれながらも途中から歌いだす。
生き埋めにされた男女に、石が投げられる公開処刑。死刑だ。その場面に立ち会った、ひとりの「聖戦戦士」の反応。
少女の父は拘束され、シャリーア法(イスラム経典による)で裁かれる。弁護士もなく、被害者遺族から攻撃される。そして死刑の判決。しかし、母は...。
最後の場面は冒頭場面と重なり、感慨ふかい。