ひとり言 ひとつふたつ詩集

沖縄から詩をつぶやきます。

うふかじー台風ー

2019-09-17 21:00:03 | 日記
                    うふかじ



               びんだれー かい
               あみぃ うちてぃ
               びんだれー
               かん
               かん

               あみぃ あちみてぃ
               あみぃ ながりてぃ
               いちゅさ

               びんだれー
               あたらさやさん
               いくちんならびてぃ
               
               かん
               かん

               かやぬぅ
               あちょーぬぅ
               とぅくまから
               
               ちょん
               ちょん

               ぶーるーとぅーべー
               
               むるふちとぅばし
               
               ぬーんねーらんなてぃ

               うちなーや
               くんねーらーし
               ふちとぅばさってぃ
               ふちとぅばさってぃ

               あんすくとぅ
               あんすくとぅ

               ふくつ
               でぃいいし

               すだてぃてぃ
              



                                
                      台風



               洗面器に
               雨だれ 落ちて
               洗面器が
               かん
               かん

               雨を集めて
               雨があふれ流れて
               いくよ

               洗面器を
               おしまず
               いくつも並べて
               
               かん
               かん

               かやぶきの
               あいた
               隙間から
               
               ちょん
               ちょん

               風が吹き荒れ
               
               すべてを吹き飛ばし
               なにもかも失った

               おきなわは
               こんなふうに何度も
               吹き飛ばされ
               吹き飛ばされ

               そんなふうに
               そんなふうに

               不屈
               ということを
               覚え

               育て
              



2019-09-15 10:58:54 | 日記

                    


                時の流れは
                とどまることなく
                地団太踏んでいる
                背中も
                押し流す


                その席で
                50年前の詩人が
                立ち上り
                思わず
                その詩人ではない
                「なまえよ たってあるけ」
                が浮かんできた
                あの時代
                知らない時代
                のしかかる
                暗く重い
                
                そうだ
                だからこその
                「時の目」なんだ

                いつでも
                そこにある
                重さを
                見ていなくては
                生まれたものの
                責任
                
                

変わり者のうた

2019-09-11 20:50:07 | 日記
                    変わり者のうた

                難儀なんだって
                どうして他人の世話しなくちゃならないの
                どうして他人の苦しみを聞かなくちゃならないの

                いいじゃないの
                どうだって
                私じゃないもん
                私は気分よく生きていたいもん
                
                難儀なんだから
                楽していきたいもん
                いいじゃない
                難儀なことはすぐやめちゃって
                
                他人のためになんて
                嘘くさいじゃん
                いい人ぶって
                きもー
                信じられなーい

                  若者の正義感や
                  他人のために
                  という      
                  やさしさが
                  毎日の業務で疲弊して
                  理想として描いた夢は
                  どうして消えてしまうのか

               「無理しないよ
                ゆっくり自分と相談して
                少しづつ
                もやしのひげ取りして
                休み休みね
                
                嵐のような日には
                無理して出てこなくていいよ
                じっとして
                少し動く気になったら
                おいで
                いつだって
                ここはあいているから」

               にこにこして
               寄ってくるものもいるが
               横顔は表情を失い
               声が出ないものもいる
               そのひとたちは
               優しい言葉をかけあいながら
               寄り添い1日を過ごしている


               普通と呼ばれている人々は
               無関心で
               自分の殻でひとり

               自分の殻でまゆをつくり
               独語して
               妄想しているものは障害をもつといわれている
              
               何が障害なのか
               何が普通なのか

               狂っているのは
               世界なのか
               わたしなのか
               あなたなのか

               わたしたちなのか
               あなたたちなのか

               帰るころに
               頭痛に悩まされる
               わたしは
               変わり者
               
      
               
               

ぱくぱく

2019-09-10 20:18:37 | 日記

                   ぱくぱく


  
               引きこもりの始まりは
               暑い夏の初めの
               かたぶいの
               空の
               むっとした
               日

               理由なんて
               あとから
               とってつけた
               空き缶のレッテルで
               指で引き剥がせる

               きょう
               あの息苦しい教室の見える
               高台の公園で
               見渡せば
               なんてことはない

               震える胸で
               明日の空を
               想像して
               風の中
               夢を見ていただけで
               
               雑誌や本
               チラシまで
               ぱくぱくと
               食いちぎって
              
               飢えた魂を
               満たそうと
              

               ぱくぱく

               窒息しそうな空気の中
               ぱくぱく

               金魚鉢の
               めだか

               まだ
               あおい
               そらをみあげて

               ぱくぱく
               あおい
               そらに向かって

               くちぱく

叫ぶ

2019-09-07 11:10:30 | 日記
                 叫ぶ


               朝
               重いと思ったら
               
               物言わぬ前日の
               溜め込んだ
               数々

               忖度は
               疲れる

               左右
               前後
               斜め

               ひょっとすると
               おてんとさまにも
               いやいや
               おてんとさまには
               正直に
               告白せねば
               ならないので
               忖度は
               しない

               開け放した
               窓に
               大声で叫んだのだ

               声が
               向こうまで届きますようにと

               「光に向かって這っていけ」
               が
               今も必要になろうとは