あしたのブログ!趣味や日々の報告ページ

このページを活用し趣味や日々のことなどを中心に報告しています。

カッコウの鳴き声を模した2枚

2016-08-09 | JAZZ
夏鳥のカッコウ、
早朝、我が家の前にも時々姿を現して、その美声を披露してくれます。
カッコウの学名は「ククルス、カノルス」と言い、ククルスはその鳴き声からとったもので、カルノスはラテン語で「音楽的」の意味です。
ローランド・カークの先のパリでのライブ盤でも収録されていた「カッコウ」の一コマ、
彼が全曲フルートを演奏したアルバムの中にも、カッコウを演じたものがあります。

「I TALK WITH THE SPIRITS」 LIMELIGHT LM 82008
  
Side 1
1. SERENADE TO A CUCKOO
2. WE´LL BE TOGETHER AGAIN
3. PEOPLE From “Funny Girl”
4. A QUOTE FROM CLIFFORD BROWN
5. TREES
6. FUGUE´N AND ALLUDIN´
Side 2
1. THE BUSINESS AIN´T NOTHIN´ BUT THE BLUES
2. I TALK WITH THE SPIRITS
3. RUINED CASTLES
4. DJANGO
5. MY SHIP From “Lady In The Dark”
ROLAND KIRK(fl, vo) HORACE PARLAN(p) MICHAEL FLEMING(b) 
WALTER PERKINS(ds) BOBBY MOSES(vib) CRYSTAL-JOY ALBERT(vo)
録音 1964年9月16, 17日

1曲目の「カッコウのセレナーデ」、
4小節のイントロの中で、鳩時計の‘カッコウ、カッコウ’に導かれ、ローランド・カークの‘これがカッコウよ’と言わんばかりのフルート演奏から始まり、途中ホレス・パーランのピアノのアドリブを挟んでカークに戻り、‘バードが何とかかんとか’と声を発しながらテーマを吹いて終了します。
エンディングでは再び鳩時計が登場しています。
このアルバム、スタンダードも織り交ぜて全曲フルートでの演奏集ですが、変化があって楽しい1枚です。
なお、オルゴールとフルートのデュオで演奏されるB面3曲目の「荒廃の城」、
クレジットではカーク自身の作曲となっていますが、これは正に滝廉太郎の「荒城の月」です。


スエーデンの重鎮、アルネ・ドムネラスにもカッコウを取り扱った演奏があります。
「SABRA」 RCA VICTOR YSPL 19-571
  
Side 1
1. SABRA
2. ISTAFAN
3. MOOD INDIGO
4. LORD JOHN´S CASTLE
Side 2
1. THE PARROT CUCKOO
2. ALONE TOGETHER
3. OVER THE RAINBOW
4. GHOST OF A CHANCE
ARNE DOMNERUS(as, cl) BENGT HALLBERG(p)
GEORG RIEDEL(b) EGIL JOHANSEN(ds)
録音 1975年5月12, 13日

こちらはB面1曲目にその名もズバリ「カッコウ鳥」、
アルネ・ドムネラスはクラリネットで‘カッコウ、カッコウ’と、
この曲の作曲者でもあるベント・ハルベルグも負けじとピアノで‘カッコウ、カッコウ’を演じ、微笑ましい限りです。
ドムネラスのクラは、ヒステリックな部分もありますが、この曲に限ってはスムースな演奏に徹しています。
タイトル曲の「サブラ」はアルトサックスによる実験的要素を持った内容ですが、中々の力演です。

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ローランド・カークのライブ・イン・パリ

2016-08-03 | JAZZ
ローランド・カークはこの8月7日で、生誕80年となります。
(生年は1935年と36年の2つの説があり、35年だとすれば生誕81年となります)
そこで取り上げたのがライブ・イン・パリの2枚、
お得意の(期待した)ハプニングは殆ど登場しませんが、ゲストの面々のサポートも良く、スマートなストレート・ジャズを繰り広げています。

「LIVE IN PARIS 1970 Vol.1」 ESOLDUN FC 109
  
1. EASY TO LOVE
2. LOVE MADELINE
3. MY CHERIE AMOUR
4. PETITE FLEUR
5. INFLATED TEAR
6. THREE FOR THE FESTIVAL
7. BOOGIE MAN SONG
ROLAND KIRK(as, fl, above) DICK GRIFFIN(tb) RON BURTON(p)
VERNON MARTIN(b) JEROME COOPER(ds) JOE TEXUDOR(perc)

1曲目は、テナーサックスで快調に飛ばす「イージー・トゥ・ラヴ」から始まります。
2曲目の「ラヴ・マデリン」は、クレジットではカークの作曲となっていますが、中身は「恋とはなんでしょう~家路~ラヴァー」のメドレーで、これをマルチ・ホーンを駆使し無伴奏で簡単に演っています。
続くスティービー・ワンダーの「マイ・チャーリー・アモール」はフルートで、途中ホイッスルも吹いて賑やかに、
メンバー紹介を挟んでクラリネットで演奏される「小さな花」、
以前にフルートで演奏したものもありますが、スロー・テンポでテーマが出たとたん、拍手が起こることからもこの曲に対する期待の大きさが伺えます。
1コーラスの後は、ラグタイムのリズムによるアドリブで、ピアノのソロを挟んで後半はサックスに持ち替えています。
レコードでいうB面に移っては、アトランティック・レコードでお馴染みの2曲が続き、最後はタイトル通りブギによるお決まりの大宴会です。


「LIVE IN PARIS 1970 Vol.2」 ESOLDUN FC 115
  
1. SWEET FIRE
2. MAKE ME A PALLET ON THE FLOOR
3. CHARLIE PARKER MEDLEY
4. VOLUNTEER SLAVERY
5. YOU DID IT. YOU DID IT
6. SATIN DOLL
ROLAND KIRK(as, fl, above) DICK GRIFFIN(tb) RON BURTON(p)
VERNON MARTIN(b) JEROME COOPER(ds) JOE TEXUDOR(perc)
録音 1970年2月22日

2枚目の最初の「スイート・ファイヤー」、
16分を超える4ビートの長尺演奏で、テーマをトロンボーンとのユニゾンで吹いた後、カークのテナー・サックスでのアドリブがたっぷり聴けます。
トラディショナルの「メイク・ミー・・・」はクラリネットとトロンボーンによるニュー・オリンズ・スタイルの演奏で、カークのマルチ・リード奏者の面目躍如の1曲です。
チャーリー・パーカー・メドレーの2曲は、パーカーに敬意を表してか、ストリッチでメロディをストレートに吹いています。。
次の「ヴォランティア・スラヴェリィ」では曲の後半にビートルズ・メロディが、続く「ユー・ディド・イット、ユー・ディド・イット」はフルート演奏の中で、カッコウの鳴き声も飛び出して、聴衆を沸かせています。
おしまいは、エリントンの「サテンドール」をマルチ・ホーンで堂々と吹いて締めくくっています。(お見事!)

このライブは、一部の曲にトロンボーンが参加し、ローランド・カークの発するマルチ・ホーンと合わさって、一層重厚なサウンドを作り出しています。

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