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私の愛聴盤 (第36回)

2014-03-24 | 私の愛聴盤
第36回は、サム・リヴァースの「フューシャ・スイング・ソング」です。

サム・リヴァース (本名 Samuel Carthorne Rivers)1923年 9月25日 - 2011年12月26日
オクラホマ州オクラホマ・シティ 生まれ

サム・リヴァースの初レコーディングは、1961年11月、ブルー・ノート・レコードに収められたタッド・ダメロン・グループのものとされていますが、この時既に38歳で、次が1964年7月、マイルス・デイビス・グループの一員として初来日し、ライブ録音した「マイルス・イン・トーキョー」となります。
同じ年の8月、ドラマーのトニー・ウイリアムスの初リーダー・アルバムである「ライフ・タイム」の録音を経て、暮れになって、下記の初リーダー・アルバムが録音されますが、これら一連の演奏は、当時フリーと言われた少し調性から外れていくような自由なフィーリングを持ったものとなっています。
この時代、既にオーネット・コールマン、アルバート・アイラー、アーチー・シェップなどの進歩的なアーティストが活躍しており、彼等からの影響も受けていたものと想像できます。

サムをマイルス・デイビスに紹介したのは、ドラマーのトニーですが、両名はボストン時代に、実験的な演奏集団で一緒に音楽を探求していたことがあり、トニーはサムから大きな影響を受けていたことがありました。
当時マイルスは、サックス奏者としてウエイン・ショーターをメンバーに入れたかったのですが、アート・ブレイキーのバンドに所属していたことから、サムを急遽メンバーに入れ来日しています。
(帰国後マイルスは、サム・リヴァースに替わってウエイン・ショーターをメンバーとし、ベルリンに登場しています)

このアルバムにおいて、参加メンバーの内、ベースのロンを除く3人はボストン・コネクションであり、またピアニストのジャッキーを除く3人がマイルス・グループのメンバーでもありました。
{FUCHSIA SWING SONG」 BLUE NOTE BLP 4184
   
1. FUCHSIA SWING SONG
2. DOWNSTAIRIRS BLUES UPSTAIRS
3. CYCLLIC EPISODE
4. LUMINOUS MONOLIYH
5. BEATRICE
6. ELLIPSIS
SAM RIVERS(ts) JAKI BYARD(p) RON CARTER(b) ANTHONY WILLIAMS(ds)
録音 1964年12月11日

このアルバムは、いずれもサム・リヴァースのオリジナルで、ユニークなメロディーや、特徴あるハーモニー進行の曲が多く、彼の作曲能力を存分に発揮したものとなっています。
タイトルである「フューシャ・スイング・ソング」のフューシャは、鮮やかな赤紫色の花の咲く植物の名前で、欧米には多くの愛好者がいるそうです。
また5曲目の「ベアトリス」は、彼が愛妻に捧げて書いたバラードで、他のミュージシャンも好んで取り上げています。
サムは、この先もブルー・ノートを始めとして、数多くのレーベルにレコーディングしていますが、このアルバムのメンバーのものがキレもあって纏まりも良く、彼の全アルバムの中において、唯一テナー・サックスのみで演奏していることもあり、私のお気に入りのレコードでもあります。


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