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ドナルド・バードのサヴォイ盤

2019-06-09 | JAZZ
これは古い録音の典型的なハード・バップ作品で、テーマの後はお決まりの各人のソロの受け渡しに終始していますが、達人たちの演奏は中々のものです。
「Byrd′s Word」 SAVOY MG-12032
  
1. WINTERSET
2. GOTCHA GOIN′ N COMIN′
3. LONG GREEN
4. STAREYES
5. SOMEONE TO WATCH OVER ME
DONALD BYRD(tp) FRANK FOSTER(ts)
HANK JONES(p) PAUL CHAMBERS(b) KENNY CLARKE(ds)
録音 1955年9月29日
前回のエルヴィン・ジョーンズとリチャード・デイビスの「ヘヴィ・サウンド」で共演していたフランク・フォスターが、ここではドナルド・バードのアルバムに参加しています。
1曲目の「 WINTERSET」は、ホレスシルバーの曲に似たテーマを持っていて、後半のバード、フォスター、ケニー・クラークの3者による4小節交換場面では、良く知られたスタンダードの1節も飛びだします。
ここでのポール・チェンバースは、聴く人によって好き嫌いが分かれるゴリゴリの弓弾きも登場します。
2曲目の「GOTCHA GOIN′ N COMIN′」は、チェンバースのウォーキング・ベースを受け、ハンク・ジョーンズのピアノがスーッと入って来て、その後バードの魅力的あるロング・ソロへと渡され、フォスターも中音部を中心にしたプレイで好演しています。
そして後半は、ハンク・ジョーンズから再びチェンバースを経てクラークのブラシとハイハットを使ったドラム・ソロと続きますが、残念なことに最後は中途半端なエンディングとなっています。
3曲目の「LONG GREEN」は、アップテンポの曲で、バードはクリフォード・ブラウンのように流れるようなスムースなアドリブを展開し、後半、クラーク~チェンバースのソロを経てテーマに戻り、一瞬のうちに終了しています。
残り2曲のスタンダードは、歌心あるバードのアドリブ・ソロと、メロディをあまり崩さずしっかり歌い上げるフォスター、そして随所で見せるハンク・ジョーンズの音数の少ないピアノ・プレイが、共に一級品の演奏となっています。

このレコードはオリジナル盤ではありませんが、電気処理したようなエコーが掛かっていて、特にラッパとサックスの音が顕著ですが、バードのトランペット音は輝きを放ち、フォスターのテナー・サックスは他のアルバムよりエッジが効いて突き刺すように迫ってきます。
ドナルド・バードの作品の中ではブルー・ノートの諸作よりこちらの方が、ターンテーブルに乗る機会が多いです。
このレコードは、レーベルが海老茶の再発盤ですが、デッド・ワックス部には手書きのRVGの印があり、ジャズを聴きはじめた頃に千円台の安価で購入しましたが、最近のSAVOYのオリジナル盤(赤盤)の高値には驚いています。


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