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チェット・ベイカーの諸作を聴く(Chet Baker Sings Again)

2024-03-31 | JAZZ
「Sings Again」とタイトルの付くアルバムで、チェット・ベイカーの枯れた味わいのある歌が全曲で味わえます。

「Chet Baker Sings Again」 Timeless MOVLP3119
  
1. ALL OF YOU
2. BODY AND SOUL
3. LOOK FOR THE SILVER LINING
4. I CAN'T GET STARTED
5. MY FUNNY VALENTINE
6. ALONE TOGETHER
7. SOMEONE TO WATCH OVER ME
8. HOW DEEP IS THE OCEAN
Chet Baker (tp, vo) Michel Grailler (p) Riccardo Del Fra (b) John Engels (ds)
録音 1985年10月2、8日

チェット・ベイカーが、全曲をヴォーカルで埋めたシングスの再現盤で、録音場所はオランダですが、名プロデューサーの木全信さんが関わっていることから丁寧な仕上がりになっています。
ステレオ録音ですが、音源は楽器もヴォーカルも中央に集まっていながら広がりを持っていて、チェットの声も楽器の音もナチュラルに収録されています。
また、初期盤はヴォーカルとラッパの音が被っていることから二重録音となっていますが、こちらは歌と楽器演奏による同時録音であると思われます。
また、初期盤のピアニストであるラス・フリーマンと、こちらのアルバムのミッシェル・グレイエの歌伴の比較も兼ねてチェットの晩年に近い歌とラッパがいい音で聴ける中々の1枚です。

ここに掲載されている8曲は、チェット・ベイカーの愛称曲ばかりで、過去に幾度も録音されていますが、初期のPACIFIC盤とダブっているのは2曲だけなので、ここではその2曲にスポットを当ててみます。
「LOOK FOR THE SILVER LINING」は、初期盤より早めのテンポによる演奏で、イントロ無しでいきなり歌に入り(初期盤は8小節のピアノのイントロがあります)、1コーラスの後はピアノのソロを挟んでトランペットで1コーラスを吹いた後、ピアノとドラムスによる4小節交換を経て再びヴォーカルで締めくくっています。
一方の「MY FUNNY VALENTINE」ですが、初期盤はいきなり1コーラスをヴォーカルでスタートしますが、こちらは4小節のピアノによるイントロが付いていて、囁くように歌っているところはいつもと同じですが、ヴォリュームを上げると息づかいまでが生々しく聞こえるし、トランペット演奏に移ってテンポを上げて変化も付けています。また短いですが、リチャード・デル・フラのベース・ソロが変化を付けています。

上記2曲以外で、チェットとしては比較的珍しい「BODY AND SOUL」の絶品のヴォーカル・バージョンを聴くことが出来るところもこのアルバムの魅力です。

以下は、初期のアルバムジャケットです。
「CHET BAKER SINGS」 PACIFIC JAZZ 1222
 

これまで15回(+CD2枚)に渉って録音のほぼ古い順に掲載してきたチェット・ベイカー関連のアルバムは、これら以外にもまだまだあるのですが、ここらで一区切りにしたいと思います。

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