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私の愛聴盤(第23回)

2013-09-27 | 私の愛聴盤
第23回はブッカー・アーヴィンの「ザ・ソング・ブック」です。

ブッカー・アーヴィン(Booker Telleferro Ervin II) 1930年10月31日 - 1970年7月31日
テキサス州デニソン生まれ

テキサスはテナーマンを多く輩出しており、パワフルで男性的なプレイに特徴があり、ブッカーもその中の一人です。
父はトロンボーン奏者で、バデイ・テイト・バンドの奏者、母親は教会で音楽に携わっていました。
ブッカーが楽器を最初に手にしたのは、父親のトロンボーンで、1949年に入隊した空軍バンド時代にテナー・サックスに転向しています。
除隊後はボストンのバークリー音楽大学で学び、55年からアーニー・フィールズのリズム&ブルース・バンドで各地を回っています。
58年にニュー・ヨークに進出し、チャーリー・ミンガス(b) のグループに2年間在籍したこともあり、個性的な奏者として、強くタフなサウンドとブルース/ゴスペル・フレーズに特徴があります。

最初のリーダー・アルバムは、ベツレヘム・レコードの「THE BOOK」(1960年6月)で、タイトルの「BOOK」は自身のBOOKERから取られたものだと思います。


愛聴盤である「ザ・ソング・ブック」は、上記アルバムから数えて6番目の作品で、ここでも「BOOK」がタイトルに使われています。
「THE SONG BOOK」 PRESTIGE PR 7318 
   
1. THE LAMP IS LOW (亡き王女のためのパヴァーヌ)
2. COME SUNDAY
3. ALL THE THINGS YOU ARE
4. JUST FRIENDS
5. YESTERDAYS
6. OUR LOVE IS HERE TO STAY
BOOKER ERVIN(ts) TOMMY FLANAGAN(p) RICHARD DAVIS(b) ALAN DAWSON(ds)
録音 1964年2月27日 (録音エンジニア RVG)

プレステッジにある9枚のリーダー作品には、ソング・ブック・シリーズと言われる名盤があります。
そのタイトルは、「ザ・フリーダム・ブック」「ザ・ソング・ブック」「ザ・ブルース・ブック」「ザ・スペース・ブック」の4枚ですが、中でも2番目の本作は唯一のスタンダード集であり、相方にトミー・フラナガン(p) を選択しているところが、他のアルバムと異なるところです。
ブッカーのアルバムは、ミンガス時代を思わせるブロウや、後年のフリー奏法によるものが大半を占め、これが特徴でもあるのですが、このアルバムは一転、スタンダードをオーソドックスに、且つメロディックに演奏していることから、ブッカーの全作品の中でも最も人気が高いアルバムでもあります。
硬派のテナー・マンであったブッカーが、中々実力通りの評価を得られない中で、この作品はスタンダードを独自の解釈で、歌心いっぱいに演奏している万人に認められる作品であると思います。

余談ですが、この有名盤が国内のCDでは中々発売されず、1997年になってやっと実現しました。
しかし初CD化の時には、1曲目の「ザ・ランプ・イズ・ロウ」が「亡き王女のためのパヴァーヌ」となっていました。
元来この曲は、フランスの作曲家であるモーリス・ラベルが1899年に作曲したピアノ曲であることから、
「ザ・ランプ・イズ・ロウ」ではJASRAC(日本著作権協会)の許可が下りず、やむなく原題に戻して発売されました。
99年になって、これまで難色を示していたラヴェル側の遺族が折れたため、オリジナル通りのタイトルで再発されています。
(CDを購入するときには1曲目に注目を)


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