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私の愛聴盤(第144回)

2020-07-26 | 私の愛聴盤
第144回はペッパー・アダムス・クインテットです。
「PEPPER ADAMS QUINTET」 MODE LP 112
  
1. UNFORGETTABLE
2. BAUBLES, BANGLES AND BEACH
3. FREDDIE FROO
4. MY ONE AND ONLY LOVE
5. MUEZZIN’
PEPPER ADAMS(bs) STU WILLIAMSON(tp) CARL PERKINNS(p)
LEROY VINNEGER(b) MEL LEWIS(ds)
録音 1957年7月12日

ハリー・カーネイは別格として、ジェリー・マリガンと共に、バリトンサックスの面白さを広めた功労者の一人であるペッパー・アダムスの初リーダー作品です。
アダムスの演奏は、マリガンに比べ荒々しく、太く豪快なフレーズでバリバリと吹くところに特徴があります。

ミデアム・テンポの快調な出だしで始まる「 UNFORGETTABLE」は、バリトンサックスとトランペットのユニゾンでテーマが演奏されますが、アドリブに入り最初の4小節で、アダムスと分かる特徴あるフレーズが出てきます。
続くスチュー・ウイリアムソン~カール・パーキンスのソロを経て、再びユニソンでテーマに戻っています。
2曲目の「BAUBLES, BANGLES AND BEACH」は、更に早い軽快なテンポで演奏され、ベースとドラムスによるプッシュを背に、アダムスの豪快なソロの後を受け、ベース~トランペットと続くソロも聴きどころで、最後はバリトンサックス~ドラムス~トランペットの4バースを経て、再びユニソンでのテーマに戻りますが、この演奏は、アルバム一番の出来と思います。
唯一バラードで演奏される「MY ONE AND ONLY LOVE」は、スチュー・ウイリアムソンがお休みし、ピアノによる4小節の導入部を経て、アダムスのメロディをなぞりながらの独演奏となっています。

全5曲は、いずれも凝ったアレンジは無く、テーマ部分を2管によるユニソンで演奏した後は、各人のソロを回す展開となっていますが、豪快なトーンで吹きまくるアダムスと、柔らかい音色でスムースなフレーズのウイリアムソンのトランペットが上手く融合し非常にしっくりした演奏となっています。
ペッパー・アダムスはドナルド・バードとのセッションが多く記録されていていますが、それらはドナルド・バードに主役を奪われている感もあり、このスチュー・ウイリアムソンとの演奏の方が上手く合っているようにも思います。

余談ですが、このバリトンサックスという楽器、過去にブラスバンド部で隣人の楽器を借用して吹いたことがあるのですが、吹き続けるためには相当な肺活量が必要でした。
中には、ハリー・カーネイのように、息継ぎをせず連続して音を出す技術を持っている人もいますが、バリトンサックスの演奏を聴くたびに、当時のことを思い出します。


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