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ステファン・カールソンのリーダー・アルバム(CD)

2023-02-08 | JAZZ (CD)
前回掲載したエディ・ゴメスの「What‘s New at F」に参加していたスエーデンのピアニストのリーダー・アルバム(3枚)ですが、活動の場が米国中心ということから全て米国の会社からの発売となっています。

「BELOWZERO」 Justis Records JR 0703 - 2

録音 1992年12月
このアルバムはヒューストンのレコード会社から発売され、録音も地元のスタジオで収録されていますが、ステファン・カールソンの比較的初期の作品で、米国出身のベースとドラムスを従え、曲によってはサックスが参加(3,4,5,7,8,9,10,11)しており、1曲目にスエーデン民謡の「懐かしのストックホルム」を配置した心憎い構成となっています。
その他、ジェローム・カーンの「IN LOVE IN VAIN」と、ケニー・ドーハムの「LOTUS BLOSSOM」が収録されていて、それ以外は全てカールソンのオリジナルです。
内容は、2人のしっかりしたリズム陣に支えられピアノ・トリオで演奏される3曲が良いです。

「LIVE at Vartan Jazz Stefan Karlsson Trio Vol.1」 vartan jazz vj 010

録音 1995年10月27、28日 
2枚目は、コロラド州デンヴァーでのライブ録音で、エヴァンスに関連するリズム陣(エディ・ゴメス、エリオット・ジグモンド)を従え、しかもそのエヴァンス所縁の曲を演奏していることから、エヴァンス・ライクなピアニストと称された時期があったことで演奏にも興味がわきますが、ここでのカールソンはその影響を微塵も感じず綺麗なピアノ・タッチを披露しています。
その中で、5曲目の「Carmen´s Song」はゆったりしたテンポの中で、エディ・ゴメスとのコラボレーションが美しいし、シェルブールの雨傘のテーマである「I Will Wait For You」は、アレンジの妙と3者によるバランスが良く、ジグモンドのソロを挟んで10分を超える演奏ながらダレることなく聴き通せます。

「STEFAN KARLSSON TRIO & FRIENDS」 Troppe Note CD-1702

録音 1997年5月4,5日
3枚目は、ラスヴェガスのスタジオ録音で、最初の2枚とはタッチも異なり、繊細さより力強さを感じる演奏となっています。
全9曲中4曲(4,5,7,8)に管が入っていて、それらはアレンジも面白く、4曲目の「INFINITY」などは、マーク・ソリスの強烈なサックスとフィル・ワイフォールのトランペットによるロング・ソロが印象的な演奏です。
また、ピアノ・トリオの演奏はリズミカルで、最初の2枚とは明らかな差があります。
1曲目の「A Three In Four」は、ベースによる導入部を経て、チック・コリアの最初のアルバムの中の「STEPS - WHAT WAS」に似た曲想の演奏となっています。


なお、下はステファン・カールソンがエディ・ゴメスのリーダー・アルバムに参加しています。

「PALERMO」 GPTS 713

録音 2006年10月21日
リーダーであるエディ・ゴメスは控えめで、3人のバランスと録音が優れていて、演奏内容も充実しています。
ステファン・カールソンのプレイは、上記の3枚目のリーダー・アルバム同様に躍動的で、アフリカ系米国人のドラマーであるナシート・ウエイツのカラーが加わって、ミディアム・テンポの曲はチック・コリアに似ているところも見え隠れします。
エディ・ゴメスの作曲による「Missing you」は、前半と後半でゴメスのボーイングが全体を支配し、カールソンの透き通る様なピアノ音がそれに被さるように響いています。
エヴァンスのゆかりの曲である「We will meet again」では、ゴメスもカールソンも神妙にプレイしている様子が聞き手にも伝わって来るし、最終曲の「My foolish heart」に至っては、一層そのように感じます。

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