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森山威男の「スマイル」から

2016-05-05 | JAZZ
ジャズ・ピアニストの板橋文夫には数多くのオリジナル曲があります。
これは森山威男のリーダーアルバムですが、先のデュオ作品に収録されている曲が入っていることから、改めて取り上げてみました。
「SMILE」 DENON YF-7013-ND
   
1. EXCHANGE(松風)
2. 渡良瀬 (板橋)
3. STEP(松風)
4. SMILE(C.Chaplin)
5. GOODBYE(板橋)
森山威男(ds) 国安良夫(ss, ts) 板橋文夫(p) 望月英明(b)
松風鉱一(as,ts,fl)
録音 1980年11月10~12日

森山威男は1975年末に山下洋輔トリオから独立し、自らのグループを結成しています。
これは彼の4作目となる作品で、板橋のオリジナルである「渡良瀬」と「グッドバイ」を聴くことができます。
板橋の出身地である栃木県の渡良瀬(川)をタイトルにした2曲目は、3拍子で演奏される親しみやすい曲で、国安(ts)と松風(fl)がユニゾンでテーマを演奏した後、国安~板橋の順でソロ・スぺーズが与えられています。
一方の「グッドバイ」、最初にピアノがテーマを弾き、サビの部分からは国安(ts)に引き継がれ、板橋のしっとりしたソロの後、最初と同じパターンで終わっています。
この2曲はいずれもマイナー調の佳曲です。

全5曲の内、1~3には松風鉱一が参加しています。
2人のテナーサックスによる「EXHANGE」は、まるでコルトレーン・グループのような分厚いサウンドです。
森山のタイコはエルヴィン・ジョーンズ、そして板橋のピアノは、マッコイ・タイナーのようでもあります。
3曲目の「ステップ」は、モンクの曲のようにゴツゴツ感のある曲で、松風(as)が最初にソロを取っています。
そしてタイトル曲である「スマイル」、
チャールズ・チャップリンの作曲によるこの曲が、ここに収録されていることがアンバランスのような気もします。
これは当時のプロデューサーの考えだったのか、リーダーが演りたかったのかは不明ですが、ミデアム・テンポで国安(ss)も板橋のピアノも淡々とプレイしています。

このアルバムの企画をされた川村年勝さんの経歴です。
(株)アクトコーポレーション 代表  1947年東京都生まれ
1970年代からジャズミュージシャンを中心に「サマーフォーカス・イン」などさまざまなイベントをプロデュース。
平成2年、コンサートの打ち上げ中に脳溢血で倒れ、治療とリハビリのため一時シーンから離脱。
平成3年札幌に移住。
その後、数々のイベントプロデュースやCD制作を手掛ける。


コメント (2)
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