土木技術者が撮った中南米の「光りと影」の写真 及び 他国風情

 約22年間の中南米赴任中に土木技術者の視点から撮った写真。開通前のパナマ運河に架かる第二アメリカ橋は圧巻 & 他国事情

変わりゆくのか 「イスラム社会」

2016-07-01 06:00:35 | ヨルダン
 数日間の予定でイスラム社会圏に来ています。

 電線を地下埋設する技術は十分に備えているのですが、なぜだか地上配線にします。
 この建物の一角からこちらに向けて微笑んでいる女性が居ます。何処でしょう?

 大写ししました。

 モスクは立派で同じ形のものはありません。
 一つ一つが美しい容姿を持っていて見飽きしません。
 モスク建造物に関してはイスラムの凄さを感じます。

 世界で一番難しい文字と思います。


 中東への全便は日本を夜遅く出発しアラビア半島東側の大都市に朝早く到着します。
 この地図は夜と昼とを現在の位置(飛行機の位置)を基に表示しています。


 日本からは赤道の上部を通過しますので飛行時間は12時間強です。


 アラブの空港はどこも立派です。半島の東側のドバイやドーハは特別に豪華です。
 砂漠の中の空港は地平線が見える位の広さです。
 向こうのビルの高さは手前の車と比較して想像してください。

 空港ターミナルビル内


 一方、年々、街も海岸を拡張し海へと近代都市化が進んでいます。


 今回の最終目的地はここから約3時間by air + 約2時間by carの砂漠の中にあります。


 ・・・・・

 街に着いた途端に黒い布で覆った女性や
 濃い眉毛がひつきそうで鼻が異常に高い男性に遭遇します。

 カラフルな装い (注)女性の撮影は非礼ですので車中から撮っています)

 同上

 同上、カジュアル服の男性は半袖。

 今は一番暑い時期で、温度計はMAX50℃までで針が振り切れた。湿度は30%。汗が出ないので過ごせるのか。
 多分、長年の慣れでしょうね。


 店屋の前の男性はパレスティナ系

 Gパンに変わりつつあります。

 男性の正装

 同上

 左端はロバに跨ったパレスティナ系


 ・・・・・

 イスラム社会には
 一町歩に一つは必ずある物があります。
 一日五回、日の出から日没まで、毎日欠かさず地声が響き渡ります。

 それもそのはず、全方向に向けて大きな拡声器が設置されているからです。


 年々、女性の服装はカラフルになり、男性もジーパン姿の人が増え自由化の方向へと
 進んでいるように見えます。  が、

 拡声器から聞こえる放送は不変で、日本のお坊さんの読経のような抑揚はなく
 地に響き渡るようなダミ声?です。

 モスクはどこも立派です。

 拡声器はどこでしょう。

 大写し、てっぺんにあり、四方向に向いています。

 綺麗なモスク

 拡声器はここです

 大写し

 モスク

 拡声器

 美しい尖塔(ミナレット)

 背の高いミナレット。一日五回修行の為にらせん階段を昇降するのでしょうか。
 多分、(邪推はいけませんが)現代はWIFIを飛ばしていると考えています。

 モスク

 拡声器は窓の中にあります。

 四角形のミナレット

 ドームが目立つモスク

 同上

 同上

 同上

 多角形のミナレットに8方に拡声器

 多角形のミナレット

 同上

 同上

 同上

 四角形と多角形併用のミナレット

 二塔式のミナレット


 ・・・・・

 砂漠が80%占めると旅の本には書いてあるのですが、意外に
 野菜や果物は豊富です。

 トマトは袋売り=10kg以上です



 そして、ここはシリアとの国境の街ですが、何と驚いた事に
 ・米資本のファストフード店や

同上

 同上

 同上

 同上

 ただしファストフード店は日の出から日没までは閉店です。と言うのはただいまラマダン中です。
 (6月7日から約1ケ月間の断食月)日没頃から夜中の3時頃までが開店で通りは若者で一杯です。

 ・フランス資本のスーパーや


 ・スエーデン資本の家具屋まであります。


 ・・・・・

 戦争をやっている所とやっていない所では

 こんなにも生活環境にも差があるかと思い知らされます。

 と、

 「イスラム社会も変わりつつある」 と本稿を書こうとしていたら

 何とここからすぐの=約1時間by airのトルコ・イスタンブール空港内で自爆テロが発生したと

 NEWSが流れ出した。40人以上の死者と200数十人の負傷者がでました。

 被害に合われた方々にお悔やみ申し上げる言葉が出てきません。

 ただただご冥福をお祈りするばかりです。

 その後、

 7月2日にはダッカで、それも日本人が犠牲になり、

 3日にはバクダッドで自動車爆弾テロで300人以上の人たちが犠牲になりました。


 テロは残虐非道で正当性は微塵もありません。卑劣な蛮行そのものです。

 こういうのを目の当たりにすると、やっぱりイスラム圏は怖くて嫌な所だなぁー

 と思ってしまいます。


 が、ほんの一握りの人たちがイスラムの社会を風化させています。
          
    
 イスラム聖典に敬虔な彼らは、敬虔なほどに頑固に意思を貫きますが、

 テロは決してしません。 が生活は慎ましく貧困者は少なくはありません。

 私の友人は敬虔なモスレムですが土木技術も優秀です。頭もよいです。

 コンピューターやスマホは自由自在に操ります。(私は携帯電話も使えません)


 イスラム社会に限らず、全ては宗教と民族・種族の違いから争いが生じると思います。

 その根本にある要因は、国の未教育による貧困もしくは貧困が故の未教育と考えます。

 ・・・・・いずれにせよこれからの国を背負う児童の教育制度は必須です。

 今後も、国際社会の地道な草の根の支援が継続されて、

 いつかは実を結ぶ事を願ってやみません。

 道半ばで犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りを申し上げます。

 ・・・・・
    
 インシャラー。(全ては神の御心のままに)

 この言葉を聞かされると、どういう訳か気分がネガティブになります。

    
 一方、中南米にも同じような言葉があります。

 アスタマニャーナ。(明日はどうにかなるさ=神にまかせるしかないさ)

 この言葉を聞くと、どういう訳か気持ちが陽気にポジティブになってきます。

 中南米も貧困ですが自給自足ができます。国民はラテン系です。

 ラテン系が明るいのか、または明るくならざるを得なく明るくなったかは計り知れませんが

 歌やダンスを見聞きしていますと、明るく楽しい国民性に映ります。

 ・・・

 やっぱり南米はいいところだと思います。

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