AcousticTao

趣味であるオーディオ・ロードバイク・車・ゴルフなどに関して経験したことや感じたことを思いつくままに書いたものです。

6771:風

2024年09月14日 | ノンジャンル
 オーディオは何をしても音が変わる。オーディオ機器を繋ぐケーブルを変えると音の雰囲気が一変したりする。オーディオ機器を乗せるボードを変えると、「あらっ・・・」と声が出ることもある。

 アクセサリーやセッティングの変更でオーディオから発せられる音の質感が変わると「まるでアンプを変えたみたい・・・」と、その変化の具合を表したりもする。

 今回は「アンプを変えたみたい・・」ではなく、正真正銘「アンプを変えた・・・」のであるから、音に変化があって当然ということになる。

 Jeff RoulandのModel 2からCHORD SPM1200Eに置き換えて、ブルックナーの交響曲第5番第1楽章を聴いた。

 その第一印象は「音の抜けが良いな・・・」というものであった。Jeff Rouland Model 2では、音の粘度が高いというか、弾力感のようなものが感じられたが、CHORD SPM1200Eでは、すっと音が広がる感触が心地いい。

 怒涛の勢いのフォルテシモにおいても、音が覆いかぶさってくるというよりは、円形に広がっていくような感覚であった。

 弱音部の繊細な質感も自然で、楽器の音の質感も脚色なくナチュラルである。2000年代のパワーアンプであるので、最新型ではないが、さわやかな風を感じた。
 
 「弾力感 VS 抜け感・・・という感じであろうか・・・それぞれの音の特徴が、こうして聴き比べてみるとはっきりと分かるな・・・」そんなことを感じながら、聴いていた。

 オーディオ機器はそれぞれに個性がやはりあるものである。リスニングルームのルームアコースティック、オーディオ機器のセッティング、ケーブルやボードなどのアクセサリー、そういったものでも音の質感は大きく変わるが、そういったオーディオを取り巻く環境が年月の経過とともに一定程度整ってくると、オーディオ機器が持つ固有の個性もはっきりと表出するようである。

 今日は二つの個性の競演を堪能することができた。貴重な経験をさせてくれた「オーディオショップ・グレン」の小暮さんには感謝しかない。
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