埼玉ロイヤルゴルフクラブの上空には澄み切った青空が広がっていた。朝のうちは気温は低めであったが、風はなく、穏やかな初冬の天候に恵まれた。
そんな天候にも関わらず、私の心持はすっきりとしないものであった。何故ならば先週の金曜日から続いている風邪が一向に完治せず、体調の悪い状態が続いているからである。
本当はキャンセルしたかったのであるが、顧問先の会社の社長が東大和市ライオンズクラブの会長をしている関係で、そのチャリティーコンペに参加することが随分前から決まっていた。簡単にキャンセルするわけにはいかない状況であった。
喉の痛みは続いていた。鼻水やくしゃみにも悩まされ、体がだるく重い。この状況では良いスコアは望めない。風邪をさらに悪化させる恐れが十二分にあった。
今年の風邪はしつこいのであろうか。もう6日になる。仕事を休めればいいのであるが、そうもいかず、体調は戻らないままである。
ヒートテックを内側に着込み、ほぼ真冬仕様でゴルフに臨んだ。OUTスタートの1番ホール、ティーショットはまずまずであった。しかし第2打はこすり球でグリーンの右手前。そこからのアプローチが大きく、グリーンオーバー。返しのアプローチも寄らずに、ダブルボギー発進となった。
2番のショートでどうにかワンオン。パーを奪った。前半はそんな感じでパーも取るがダボも叩くといった凸凹な展開であった。
しかし、風邪気味の体調にもかかわらず、意外とパーを量産でき、午前中は「44」でまとめた。
疲労感はいつものゴルフの時とは違ってかなりなものであった。普段は乗用カートがあっても、ほとんど乗ることはなく歩くか走るかするが、さすがに今日は乗った。
首の後ろから後頭部にかけてだるおもで、目がしょぼしょぼする。風邪が悪化しつつあるのが分かるような感じに背筋に悪寒が走った。
「まずいな・・・午後もつかな・・・」
そんな危惧感を持ちながら昼食休憩を済ませ、午後のINコースへむかった。午後はティーショットをだふることが多くなった。体の芯を安定させてスイングすることが出来なくなってきたようである。
だふると当然距離が出ない。しかも地面に当たった瞬間にヘッドがぶれるので、方向も安定しない。ダブルボギーやトリプルボギーが先行するようになった。
集中力も途切れがちとなり、短いパットを外すことも増え、スコアをまとめることはいよいよ困難になってきた。
ようやくといった感じで18ホールを終えた。後半は「50」。風呂には入らずに、パーティーは欠席して家に帰ることにした。
かなり風邪を悪化させたようである。体がずしっと重い。とにかく早くベッドに倒れこみたい気分であった。
明日は長野に日帰り出張である。「これはまずいな・・・ますます風邪をこじらせそうだ・・・今度の日曜日のロングライドも危ういかもしれない・・・」そんなことを思いながら、早めの就寝態勢に入った。