おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

無意識のうちに

2024-04-02 11:48:21 | 日記
 スウェーデンの国会議員の平均年齢は約46歳、日本はというと約58歳。同じくスウェーデンの閣僚の平均年齢は45歳、最年少閣僚は26歳。日本の最年少閣僚は62.4歳だというのだから、いかに日本の政治家が高齢かがわかる。二階さんが次の選挙には出ないと記者会見し、その場にいた記者が「裏金の責任を取ってか、それともご高齢だからか」と質問すると、二階さんは「おまえだって年を取るんだ、バカヤロー」と暴言を吐いた。

 日本では自分は無宗教だと考えている人は多い。が、実は言霊や霊魂、悪霊といった日本教にどっぷり浸かっているため、そうした影響の下にあることさえ気づかない。馬鹿馬鹿しいと思いながら、結婚式で「切れる」「分ける」といった言葉が敬遠され、受験生の親に向かって「落ちる」という言葉は避けてしまう。なんとなくお化けは怖いし、人に恨まれるということが気持ち悪いと感じる。当たり前だと思っているが、実は日本教どっぷりなのである。

 また日本は中国や韓国と同様、濃淡の差はあれ儒教の影響を受けている。リーダーはなんとなく年配の人でなければいけないような気がするのも儒教の影響だし、年配の人間は年下に命令されると気分が悪い。「東アジアということで(日本も)儒教の影響は強いでしょうね。“年上を尊敬する”日本ではどの分野にも年功序列的なものがあって…年上がリーダーになることは当然っていう文化…。“自分は若いのにこんな発言しちゃいけないな”という自己検閲が無意識にブレーキをかける…」と、三重大学のグットマン教授は指摘する。

 昨日、「逆説の世界史」(井沢元彦著)を読んでいたら、「平等」という考え方は、キリスト教やイスラム教といった一神教を信仰する人たちには当たり前だが、実際の世の中には「平等」というものは存在していないと指摘していた。人間が平等であるには、人間を超越した神の存在を想定して、初めて人は神の前では平等であるという考え方ができる。

 昔から「怪力乱神を語らず」と教えられてきた中国では、理論や理性で扱えない神や来世といったものは取り合わないことになっている。中国では人間は生まれながらに不平等なのが当たり前であり、だからこそ昔から中国では、科挙という試験に合格した者だけがエリートになれたのである。

 人は生まれながらに染みついた性質から離れることは難しい。が、時間をかければ日本にも「平等」や「人権」という一神教の考え方が取り入れられるようになった。だとすれば、日本の指導者も今後若い人たちがどんどん台頭してくることもあるだろう。今の時代というのは、江戸から明治に変わったような、ダイナミックな時代が訪れているような気がする。
コメント
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