秋雨前線が遠ざかり、朝から久しぶりに爽やかな青空が広がった。このところ、雨にたたられ犬たちの散歩コースも短くなりがちだったが、今日は雨の心配はない。カメラをぶら下げ、のんびりのんびり散歩を楽しむ。
ひと月前には、連日35度を超える猛暑日が続いていたが、お盆を過ぎた頃からぐずぐずした天気ばかりで、気温も20度を下回る日も多かった。この前まで雨空を飛び交っていたツバメたちの姿は、今日はまったく見ない。あんまり寒い日が続くので、ツバメたちもひと足早く渡っていったのかもしれない。
耳を澄ますと蝉の声は聞こえない。代わって草むらからコオロギの鳴き声が秋の到来を告げている。早くも柿が赤く色づき始め、大きな栗の木の下にはイガイガの実がゴロゴロと転がっている。残暑らしい残暑のないまま、気がつけば秋のど真ん中にいる。
天気予報では明日にはまた雨が降るようなことを言っていたので、今日の晴れ間は実に貴重だ。洗濯物もまとめて終わらせたいし、庭仕事や畑仕事にも精を出したい。
散歩の途中、すれ違い様に挨拶を交わすと、口を揃えて「ほとんど一ヶ月ぶりのお天気ですね」と言う。