日本には税金と呼ばれない税金がものすごく多いことを国民は知らなすぎると思う。建設業界と談合したように秘密裏に増やしてきた住宅建設(建築資材なども含む)に掛かる税の多さとして、他国比較で同規模の家の値段が倍以上にはなっているのではないか。そして、そのふんだくった税のなにがしかを源泉徴収から引いて得したように見せる姑息策も設けられている始末。そしてもう一つが、高速道路料金。これについて、22日朝日新聞投書欄にとても分かりやすい投書が載っていたので、朝日を取っていない人が多い中部地方に拡散したい。題して「農民の心踏みにじる永久有料化」。書いたのは、愛知県70歳の吉田豊というお方とあった。全文をご紹介したい。
『「高速道永久有料化 国が本格検討開始」(11日経済面)の記事に、「許せない」と心の中で叫んだ。
国内初の高速道路、名神高速道路が建設される時、実家の農地も買収された。まだ農業が主要な産業の一つであった60年前のことである。
祖先から受け継いだ農地を失うことは、生業を失うことであった。村の人みんなが「反対」を掲げた。だが「建設費用償還後は無料化し国民に開放する」との政府の約束に、国策だからと泣く泣く買収に応じた。子どもながらにはっきり覚えている。
その後、償還制度の変更はあったものの、「いずれ無料開放」という約束は維持されてきた。それが今回、「永久有料化」の検討が国土交通省から打ち出されたという。
村でも世代交代がすすみ、当時の農民はもういない。だが、土地を売り払った時の農民の気持ちは受け継がれ、今も生き続けている。これでは「何のために犠牲を払ったのか」との思いがつのるばかりだ。
「ご都合主義」が通れば、「だましたな」となり、国の政治や政府に対する不信がわいてくる。昔の約束といえど、「約束」は守られなければならない。私はそう思っている。』
今のこの国政は、こんな嘘、約束破り、だましばかりで成り立っているような。そして昔と違ってすぐばれるのを見ると、余りにも半公然とこれをやっているのは、人々が「世の中、こんなもの」と思い始めているからのような。社会から、国を先頭に公正というものが吹っ飛んでしまったように思う。これも「公的部門縮小、民間部門との競争」という政治路線の結末と僕は見てきたもの。