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五輪強行は、失政の尻拭い  文科系

2021年03月24日 08時57分44秒 | 国内政治・経済・社会問題

 政府とその周辺はなぜこれほどに、「なにがなんでも五輪開催」なのか。誰が考えても無理押しなのに。作春から僕は以下に紹介する過去ログのように述べてきた。

 何年たっても最大目標「物価2%」が実現できなかったアベノミクスは、これの「実現手段?」として日銀を屈服させて円刷り、官製バブルをとことん膨らませて来てしまった。経済実績の無いこんな株高はこの30年の世界では常に、アメリカ金融による空売りに狙われてきた。経済政策を失敗したが、海外資産や預金現金だけはある日本に(空)売りをかけてその金を奪う絶好のチャンスこそ五輪中止というその時だったのである。産業斜陽続きで現金預金も無いアメリカにとっては、日本の金を奪う絶好のチャンスになるわけだ。チャンスどころか、昨年春の五輪延期決定時に既にもう日本GPIFはかってない大損をしているのである。これでもし「五輪中止」となったら、この何倍の大損を被るのだろう。五輪強行開催もこうして、安倍長期政権の失政尻拭いなのである。日銀を屈服させてまで株価だけつり上げ続けた政策のツケのための五輪強行。日本国民は今、アベノミクスの悲惨な結末と、老人の命を懸けた五輪強行という二重の苛政を押しつけられているわけだ。アメリカ識者の声を想像してみよう。
「日本国民って我慢強くて、政府は得だなー。アメリカは今やっと、経済空洞化が白人労働者らから猛抗議されてきたが、空洞化って日本では20世紀にもう大々的に起こっていたことだろう」

 以下を改めて是非お読み願いたい。そもそも、日本のマスコミは、昨春の莫大な政府損失を国民にどれだけ知らせ、解説していたか? この点では、政府も、電通マスコミも、ほとんど共犯関係なのではなかったか。

【 安倍政権に、前門のコロナ、後門の「日本売り」 文科系 2020年04月14日

 安倍政府の無能、無策は、五輪未練に執着して、コロナ沈静を2重に遅らせ、心ならずも国民を恐怖に陥れてしまった。
 一つは、感染者数を世界に向けて少なく見せるべく、中韓がやった希望者全員検査をせずにクラスター発見に特化した対策を採ったこと。感染経路不明の孤立患者には病院たらい回しを強いる結果となって、国中の病院という病院に院内感染の恐怖をばらまいたのである。
 そして今ひとつは、3月最後の貴重な3連休にさらに深く「孤立感染者野放し」をやったのも、ぎりぎりまで五輪開催の道を探っていたからだ。

 安倍はなぜこれほどまでに五輪に拘ったのか。思い出すのは、ここでも再三書いてきたこのことだ。
 原理的に達成できるはずもなかったアベノミクスの焦点・2%目標に執着し続けて来た結末として官製バブルを作ってしまい、このバブルを弾けさせられる日本売りを引き延ばすべく五輪景気をそれほどに渇望していたからである。それも、「この日本売りは、むしろその五輪後が怖い」と語られてきたのだから、五輪が無ければ泣き面に蜂だったのであろう。

 ところでさて、この「日本官製バブル弾け、日本売り」は既にもう始まっている。この1~3月にGPIFが17兆円という四半期としては過去最大の赤字を出して、19年度全体でも遂に8兆円ほどの赤字という悲劇が起こった。これがまた、18年度秋の第3四半期に被った15兆円の赤字に続く大穴なのである。

 こういう事態を引き起こした歴史的事件として、ここで是非、以下にも言及しておく。この日本売り恐怖の原因を作ったのも、安倍自身である。その次第は以下の拙エントリーに詳しい。

『日本沈没開始事件「安倍が日銀を屈服」2020年01月31日』
 この「日銀・白川総裁を屈服させた」場面において、株価さえ上げれば好景気という「景気」目指して官製バブルを作る道を作ってしまったのが、他ならぬ安倍晋三首相ご自身。このことが必ず問題になるとは、最後まで安倍に抵抗した白川方明日銀総裁の予言であった。現世界のバブルとは、必ず弾けさせられて大損を被るのである。こうして再三述べてきた18年度の第3四半期にはGPIF15兆円の損失、そしてこの度2019年度の第4四半期には過去最高の17兆円の損失。この損失はまだまだ続いていく。これ全て、アメリカの口車に乗ってしまった「アベノミクス、2%インフレターゲット政策」の大変な付け、失政なのである。

 こうして、今の安倍は『前門のコロナ、後門の「日本売り」』と、出口がどこにも無い大きすぎる恐怖に駆られているはずだ。それは、コロナに必要な金さえも使えないというほどに。この両門いずれも、身から出た錆。トランプと同じで、器でもない者が幸運に恵まれて長く偉そうな顔だけを作ってきた、その厚化粧の結末というべきだろう。赤木さんご夫妻やコロナで死んでいった人々を筆頭に、我々国民が可哀想すぎる。】

コメント (2)
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