17日にこんなコメントを書いた。
『リーベル監督、真っ青 (文科系)2015-12-17 11:10:51
リーベルの監督の顔が、後半は真っ青だった。「危ない!」と感じたのだろう。前半でさえリーベルが押していたのに、30分までで広島から5本のシュートを浴び、前半シュート数は広島の9、リーベル6だった。しかも広島に、極めて危険な、際どいシュートが多かった。リーベル保持率は6割もあったのに。
後半のリーベルは焦っていて、プレーも粗くなる。27分右FKからの得点だって、キーパー林のミスに近い。混戦競り合いでパンチにすれば何ともなかったものを、キャッチしようとして誤ったものと観た。
しかし、負けは負け。けども、広島の闘いは健闘などという域を超えていた。保持率は気にしないが、いざという時の押し上げ密集布陣、強い球際のボール奪取からショートカウンターへという戦い方は、イングランドに突如台頭したレスターにそっくりだと感じたのは、僕だけではないだろう。
広島は、この世界最先端の戦い方に凄い自信を持ったに違いない。』
さて、その後にこのリーベル戦評などを観たのだが、こんな面白い読み物も少ないと感じられたもので、「予想外の」白熱への驚きが、それら全ての記事からも読み取れたもの。
まずキーパー林は、「自分のキャッチミスで負けた」とすっかり萎れていた。そうだろう、アルゼンチンと言うよりも南米の雄に勝つチャンスを、自分が壊したと言えるのだから。
また、アルゼンチン人記者たちがこう述べていたのも、このゲームに限っては外交辞令なんかじゃ全くない。
「全てにおいて、広島が上だった」
「負けたのは最後の鋭さが、ほんのちょっと欠けていただけ」
ボール保持率とか、全体的攻勢とかには目もくれず、ゴールに直結していくその周辺の危険度、鋭さだけでゲームを観る、南米らしい批評だと読んだものだった。
上記コメントでも僕はレスターに似たチームだと書いたが、これって森安一監督恐るべしと、こう述べた積もりだ。まちがいなく、世界サッカーの最先端を凄く勉強して、きちんとチームに落とし込んでいたのだろう。でなければ、あんな柔軟な堅守と、強力なボール奪取・カウンターとを、リーベル相手に使い分けられるはずがない。
広島の青山とか塩谷とかを通じて、ハリルジャパンにとってもこの上ない朗報であろう。ハリル監督自身も、お得意アフリカはマゼンベ戦と、このリーベル戦から、世界に通用する日本サッカーの徹底研究ができるだろうし。
話は変わるが、ヨーロッパサッカー。いよいよバイエルン・グァルディオラがマンUの監督になりそうだ。多分間違いないだろう。
これで、イングランドには、モウリーニョ、クロップ、そしてグァルディオラと、3人の名監督が集まることになった。モウリーニョは例えチェルシーを辞めても、イギリスの他チームの監督になるはずだからだ。イギリス人がサッカーに対して歴史的に培ってきた分厚いリスペクトを誰よりも身に沁みて感じている彼である。稀代の名将ファーガソンが「モウリーニョは名監督。辞めさせるべきではない」と熱弁を振るっているが、モウリーニョはオーナーと幾人かの選手に愛想を尽かしているかも知れない。