3日にあのように書いたが、どうしてもその続きを書きたい、いや書かねばならないという気分になった。
小林よしのり、上坂冬子らの「自虐史観」攻撃が世界の中で見れば独善であり、永久に子どものダダこねのようなものに留まらざるをえないとしても、小泉が言うように「心の問題」のままに過ぎていくならばあれ以上何も言うことはない。が、全くそれで済まないからことがやっかいで犯罪的だと考え込んでしまった。
さて、「自虐史観」攻撃の面々といえども「A級戦犯は戦犯ではなかった」とか、さらには「太平洋戦争はアジアのために白人相手に止むに止まれず立ち上がったという正義の面がある」とかを世界相手に認めさせることができるとは、よもや考えてはいまい。では、そういう「確信犯的独善」をなぜ押し通そうとするのか。「新しい教科書を作る会」を見ても分かるように彼らの狙いは「国内の教育」なのだろう。はて、こういう教育を広めてどうなるというのか。
こう考えていた丁度その時、3日の毎日新聞連載「揺れる日米中」に恐ろしいニュースを発見した。昨年の暮れに外務省の協賛誌に栗山尚一元駐米大使がこんな記事を書いたというのである。「私の主張は自虐史観ではない」と書き出して、「日本のナショナリズムはコントロール不能になりつつあるのではないか」と述べながら、「総理の靖国参拝を支持できない」と言い切ったという。そしてこれに対して小泉、安倍などにヒラメを決め込む省内官僚たちが現在は多くて、「そもそも外務省が批判される原因をつくったのは、栗山さんのようなリベラル派や親中派ではないか」と反発するという「(靖国問題などに)物言えば唇寒し」という状況があるらしい。
外務省がこれでは、他は推して知るべし。はてこの末はどうなるというのだ。冷戦構造がなくなって15年。いまや西欧諸国にはナショナリズムの新たな風が吹き荒れ始めたという。こういう風に乗っているのがどの国でも、日本と同様に若者たちなのだとも言う。元駐米大使が先のような論文を書くというのだから、日米関係でさえきしみ始めていくことだろう。ましてや、韓国や中国との関係は悪循環を繰り返して、奈落の底へ?! こんなことを想像していたらある「ヨーロッパの悪夢」を思い出した。第一次世界大戦の後、その膨大な戦後補償への反発もあったりしてドイツに国粋主義が起こり、他国との悪循環の末にナチスが生まれたというその結末を。まったく同じ事を繰り返すということはあるまいが、それにしてもと、暗澹たる心になってしまった。
追加を一言。小泉は「靖国を騒いでるのは韓国、中国だけでしょう?」とこともなげに言うが、これは違う。僕が昨年オーストラリアのシドニーでホームステーをしたとき家主からこういう注意があった。「(散歩コースにある広大な)老人住宅には近づかない方が良いよ。あそこには日本人を憎んでいる人々も多いから。豪北部で日本爆撃機にやられた人など、太平洋戦争で苦しんだ人が多いのよね」。そう言えば極東国際軍事裁判の裁判長ウェッブはオーストラリア人だった。
小林よしのり、上坂冬子らの「自虐史観」攻撃が世界の中で見れば独善であり、永久に子どものダダこねのようなものに留まらざるをえないとしても、小泉が言うように「心の問題」のままに過ぎていくならばあれ以上何も言うことはない。が、全くそれで済まないからことがやっかいで犯罪的だと考え込んでしまった。
さて、「自虐史観」攻撃の面々といえども「A級戦犯は戦犯ではなかった」とか、さらには「太平洋戦争はアジアのために白人相手に止むに止まれず立ち上がったという正義の面がある」とかを世界相手に認めさせることができるとは、よもや考えてはいまい。では、そういう「確信犯的独善」をなぜ押し通そうとするのか。「新しい教科書を作る会」を見ても分かるように彼らの狙いは「国内の教育」なのだろう。はて、こういう教育を広めてどうなるというのか。
こう考えていた丁度その時、3日の毎日新聞連載「揺れる日米中」に恐ろしいニュースを発見した。昨年の暮れに外務省の協賛誌に栗山尚一元駐米大使がこんな記事を書いたというのである。「私の主張は自虐史観ではない」と書き出して、「日本のナショナリズムはコントロール不能になりつつあるのではないか」と述べながら、「総理の靖国参拝を支持できない」と言い切ったという。そしてこれに対して小泉、安倍などにヒラメを決め込む省内官僚たちが現在は多くて、「そもそも外務省が批判される原因をつくったのは、栗山さんのようなリベラル派や親中派ではないか」と反発するという「(靖国問題などに)物言えば唇寒し」という状況があるらしい。
外務省がこれでは、他は推して知るべし。はてこの末はどうなるというのだ。冷戦構造がなくなって15年。いまや西欧諸国にはナショナリズムの新たな風が吹き荒れ始めたという。こういう風に乗っているのがどの国でも、日本と同様に若者たちなのだとも言う。元駐米大使が先のような論文を書くというのだから、日米関係でさえきしみ始めていくことだろう。ましてや、韓国や中国との関係は悪循環を繰り返して、奈落の底へ?! こんなことを想像していたらある「ヨーロッパの悪夢」を思い出した。第一次世界大戦の後、その膨大な戦後補償への反発もあったりしてドイツに国粋主義が起こり、他国との悪循環の末にナチスが生まれたというその結末を。まったく同じ事を繰り返すということはあるまいが、それにしてもと、暗澹たる心になってしまった。
追加を一言。小泉は「靖国を騒いでるのは韓国、中国だけでしょう?」とこともなげに言うが、これは違う。僕が昨年オーストラリアのシドニーでホームステーをしたとき家主からこういう注意があった。「(散歩コースにある広大な)老人住宅には近づかない方が良いよ。あそこには日本人を憎んでいる人々も多いから。豪北部で日本爆撃機にやられた人など、太平洋戦争で苦しんだ人が多いのよね」。そう言えば極東国際軍事裁判の裁判長ウェッブはオーストラリア人だった。
その姿を現し始めているのか?
ヨーロッパのように、2度も大戦を経験した
人々とは違って、東北アジアは、まだまだ
ナイーブなのか?
今度やったら負けないよと思うのか?
どこと戦争して勝つ積りなのか?
ナショナリズムの歯止めは何か?
チボー家の人々が蘇えってくる。
兄の生き方。弟の生き方。
小泉さん、以前と以後では、政治家の性格が
がらっと変った。
外見は政治家らしく、内容は扇動家。
クワバラクワバラ。
我がなき後に洪水は来たれ。
家の祖父ちゃんなんか、伊勢湾台風体験者でそれ以来台風にだって超敏感でおかしいくらい。
でもわかるは。小さいのでも後始末たいへんだもん。
まして戦争でしょ。みんな殺して殺されて。燃やして、燃やされて。
息子が人殺しなんて思っただけでもぞつとするわ。
しかし洪水は来ると覚悟したほうが
良いと思います。
その時のことも、ちゃんと教えて置くのが
年寄りの仕事です。
昔話の残酷さは、そういうことじゃ
ないでしょうか?
遅足さん、いつも感想をありがとう。日本とアメリカは本当にやばいですよ。戦争なんて今は為政者の恣意だけでは起こせず、いくつかの要因が重ならないとなかなか起こらなくなっているとは思いますが、日米は本当にやばい。世界に責任重大な大国なのに狂信的愛国を煽るようなことをへんちゃらでやる。それも他国の感覚を逆撫でにして、それに気づかないのか、その振りをしてるのか。問題は、そこに、武器商売、石油、地位、栄光、こんなものをもっともっとと求めている連中が群がってさらに火を付けたり、煽ったり。イラクも含めて、現在の戦争ってますますそういう人間疎外の結果だと思う。ブッシュでさえ確信犯だとは僕は思わないね。ただ馬鹿なだけ。馬鹿だから今は「しまった騙されたか。まーえーわ。『それでも正しかった』と開き直ったれ。」そんなとこでしょう。こんな風に勝手に考えているから余計怖くなってしまう。
私には無理だし、
祖父ちゃんにだって出来るかしら??
それが 問題ね。 {/hiyob_hat/
今のサダムフセインの裁判は、公開でやっているので、この裁判の行方に興味があります。アメリカは、傀儡政権の下でやっていますが、収拾つかないでしょう。
なお日本のA級でもBCでも、日本では戦犯と呼んでいません。共産党もこぞってA級と呼ばれた人達に軍人恩給の支給を国会全会一致で可決しています。しかもB・C級がどんないい加減な裁判であったのか、おわかりですか。オランダ・イギリスなどは、植民地を犯されたのでそれは復讐劇そのままです。とにかく韓国・中国以外のどこのアジアの国で、日本の靖国参拝を批判していますか。教えて下さい。
オーストラリアですか、あそことは大した戦争はしませんでした。あそこは白豪主義の人種差別の国ですから・・。黄色いのが嫌いなのでしょう。先住民の殺戮こそ恥ずべきことです。東京裁判を喜んでいるように思えますが、あなたまともな日本人ですか。戦勝国が余程お好きなようですね。それから新しい歴史教科書の何処が歴史的な事実と異なっていますか。教えて下さい。
保守好みさんへ。「日本好きの人」が1945年以前の日本を好意的に描こうとしてあれこれ説得されても、僕は嫌いな物は嫌いです。天皇の統治権、貴族制度のいくつか、女性の選挙権がなかったこと、治安維持法、真珠湾攻撃、ポツダム宣言受諾を原爆投下まで引き延ばして己の延命にしがみついたに等しい天皇か政府か知らないけれど当時の「体制」、などなどが。非近代的なこんな欠点溢れる政府は潰れたほうが国民のためにも良かった。近代日本国民のいくつかの点を評価することは人後に落ちないつもりですが、こういう総ての欠点を有した「体制」は明らかに滅びた方が良かった。これが滅びたからこそ、前述の諸特徴が消えて、この2006年日本があるのだし。だから日本好きな人が「なお日本のA級でもBCでも、日本では戦犯と呼んでいません」と言おうと、「もうあの東京裁判が、国際法から見て、違法であることは、周知の事実です」と当時の「制度論」で抗弁しようと、僕と同じ先述のものが嫌いな人には、何の意味も持たないでしょう。
そもそも日本だけで歴史をどう解釈するかなんて、僕にはどうでも良いことです。あなたの主張は世界に認めさせられはしない。それが、歴史に裁かれた議論としての総てのはず。そこで平行線のままで、あなたは良いんでしょうが、普通の人はそんなことには全く興味がないはずです。
また、あなたはこんなふうにも言われた。
「オーストラリアですか、あそことは大した戦争はしませんでした。あそこは白豪主義の人種差別の国ですから・・。黄色いのが嫌いなのでしょう。先住民の殺戮こそ恥ずべきことです。」
日本からはるかに遠い不当にも日本の被害を受けた人々、アボリジニもアジア人もいたはずですがそれに対して、なんと鈍感な表現でしょうか。先住民の殺戮は恥ずべき事ですが、それでもって日本の爆撃をどう正当化できるのですか?これらの人々が日本のA級戦犯、靖国の話を知ったら、猛反対するでしょう。これも当たり前のことです。
もう少し他国の立場にも立って、まともな文章を書いてください。