「貧しい人は99%返済する」
グラミン銀行の"グラミン"とはベンガル語で"農民"という意味。1983年にバングラデシュで設立された貧困層向けの銀行である。この銀行は「マイクロクレジット」と呼ばれる少額無担保融資の制度が特徴で、土地などの財産を持たない人々に"知人からの信頼"を担保にお金を貸す。融資するだけでなく、借り手に起業家教育を施すなど、経済的自立を支援することを目的としている。
借り手は5人1組でグループを作り、竹細工、牧畜など、それぞれが手がける仕事について計画を立てて仲間同士でチェックし合う。お互いの性格をよく知っているので、有効なアドバイスができる。
ユヌス氏によると融資対象である貧しい人々は借金を真面目に返すので「返済率は99%にのぼる」(2004年夏のインタビュー時点)という。同銀行のウェブサイトで公開されている今年8月時点の返済率も98.85%と高い数字。2005年の総収入は1億124万ドル(約133億756万円)で、利益はそのうち13.5%になる。
現在、バングラデシュ全土で661万人に融資しており、そのうち97%が女性だ。背景には、女性が経済力を持てば家族が貧困から脱出できるとの考えがある。実際「融資先家族の子供ほぼ全員が学校に通えるようになり、また、その半数が1日1ドル以下で暮らす貧困層から抜け出すことが出来た」(ユヌス氏・以下同)という。
「大学教授から銀行家に転身」
ユヌス氏は1940年生まれ。フルブライト奨学生として米国に留学、バンダービルド大学で経済学博士号を取得した。その後バングラデシュに戻り、同国のチッタゴン大学経済学部で学部長を務めていた。ところが、経済学は国内の貧困解消には役立っていないと感じるようになった。
1974年に、彼は竹製の椅子を作っていた貧しい女性に少額のお金を貸した。それまで彼女は材料を仕入れる際に高利貸しからお金を借りていたため、1日の収入のほとんどが利払いに充てられ、手取り収入はわずか2.5円だった。ところがユヌス氏には法外な利子を払わずにすんだため、それが150円に増えた。
彼女と同じ村には同様の境遇の人が42人おり、27ドル(約3200円)さえあれば、その全員を貧困の悪循環から助け出すことができると分かった。ユヌス氏が彼らに個人的にお金を貸してみたところ、全員がきちんと返済してきた。この経験からユヌス氏は、貧しい人に適切な利率で融資することが出来さえすれば、彼らの生活は向上すると確信した。そこで大手銀行に、貧しい人にも融資するよう働きかけたが「当時は貧しい人がきちんとお金を返すとは誰も思っていなかった」。それなら自分でやろうと考えたのが、グラミン銀行の設立のきっかけだ。
「社会的に意味のあることを持続可能なビジネスとして成功させていることが、既存の銀行とグラミン銀行の最大の違い」とユヌス氏はいつも話している。途上国の開発といえば先進国からの経済援助を思い浮かべがちだが、グラミン銀行は援助とは無縁だ。発行株式の94%を所有するのは融資先である貧しい人々。資本主義の仕組みを貧困問題の解決に上手くつなげた。こうした功績を認められユヌス氏は「アジアのノーベル賞」と呼ばれるマグサイサイ賞など数々の賞を受けてきた。
グラミン銀行の"グラミン"とはベンガル語で"農民"という意味。1983年にバングラデシュで設立された貧困層向けの銀行である。この銀行は「マイクロクレジット」と呼ばれる少額無担保融資の制度が特徴で、土地などの財産を持たない人々に"知人からの信頼"を担保にお金を貸す。融資するだけでなく、借り手に起業家教育を施すなど、経済的自立を支援することを目的としている。
借り手は5人1組でグループを作り、竹細工、牧畜など、それぞれが手がける仕事について計画を立てて仲間同士でチェックし合う。お互いの性格をよく知っているので、有効なアドバイスができる。
ユヌス氏によると融資対象である貧しい人々は借金を真面目に返すので「返済率は99%にのぼる」(2004年夏のインタビュー時点)という。同銀行のウェブサイトで公開されている今年8月時点の返済率も98.85%と高い数字。2005年の総収入は1億124万ドル(約133億756万円)で、利益はそのうち13.5%になる。
現在、バングラデシュ全土で661万人に融資しており、そのうち97%が女性だ。背景には、女性が経済力を持てば家族が貧困から脱出できるとの考えがある。実際「融資先家族の子供ほぼ全員が学校に通えるようになり、また、その半数が1日1ドル以下で暮らす貧困層から抜け出すことが出来た」(ユヌス氏・以下同)という。
「大学教授から銀行家に転身」
ユヌス氏は1940年生まれ。フルブライト奨学生として米国に留学、バンダービルド大学で経済学博士号を取得した。その後バングラデシュに戻り、同国のチッタゴン大学経済学部で学部長を務めていた。ところが、経済学は国内の貧困解消には役立っていないと感じるようになった。
1974年に、彼は竹製の椅子を作っていた貧しい女性に少額のお金を貸した。それまで彼女は材料を仕入れる際に高利貸しからお金を借りていたため、1日の収入のほとんどが利払いに充てられ、手取り収入はわずか2.5円だった。ところがユヌス氏には法外な利子を払わずにすんだため、それが150円に増えた。
彼女と同じ村には同様の境遇の人が42人おり、27ドル(約3200円)さえあれば、その全員を貧困の悪循環から助け出すことができると分かった。ユヌス氏が彼らに個人的にお金を貸してみたところ、全員がきちんと返済してきた。この経験からユヌス氏は、貧しい人に適切な利率で融資することが出来さえすれば、彼らの生活は向上すると確信した。そこで大手銀行に、貧しい人にも融資するよう働きかけたが「当時は貧しい人がきちんとお金を返すとは誰も思っていなかった」。それなら自分でやろうと考えたのが、グラミン銀行の設立のきっかけだ。
「社会的に意味のあることを持続可能なビジネスとして成功させていることが、既存の銀行とグラミン銀行の最大の違い」とユヌス氏はいつも話している。途上国の開発といえば先進国からの経済援助を思い浮かべがちだが、グラミン銀行は援助とは無縁だ。発行株式の94%を所有するのは融資先である貧しい人々。資本主義の仕組みを貧困問題の解決に上手くつなげた。こうした功績を認められユヌス氏は「アジアのノーベル賞」と呼ばれるマグサイサイ賞など数々の賞を受けてきた。
ちょっと前にNHKがBS?で紹介していました。
とても面白い発想だなと思いました。
昔の「講」の発想に似ているような気もしました。
日本の女性は、お金の管理能力もあって
関東平野で「かかあ天下」と言われたには、
養蚕などで金銭を含む管理能力があったからと
言われています。
貧困が少なくなれば平和へも一歩近づきます。
NHKに対して政府が「北朝鮮のニュースに
対する命令」を検討という報道がなされたら、
もう7時のニュースに影響が出てきたみたいですね。
曽我さんのニュースの扱いには?がつきます。
日本の未開発刻に対する対外援助もこうしたキメの細かさが欲しいものだ。
意識的なのか?
国と国とのお付き合いでは無理があるのか?
あまり立ち入ると内政干渉といわれかねないし・・・
良い方法がないものでしょうか?