九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

新聞の片隅に載ったニュースから(194)     大西五郎

2015年03月21日 19時05分53秒 | Weblog
植民地支配・侵略『定義は困難』村山談話巡り内閣が答弁書(15.3.21 朝日新聞)

安倍内閣は20日の閣議で、アジア諸国に対する植民地支配と侵略への反省、おわびを表明した1995年の村山富市首相談話について「『植民地支配』及び『侵略』の定義は様々な議論があり、答えることは困難だ」とする答弁書を決定した。
答弁書では、安倍内閣として村山談話や2005年の小泉純一郎首相談話を含め「歴史認識に関する歴代内閣の立場を引き継いでいる」としている。次世代の党の和田政宗参院議員が、村山談話にある「植民地支配」と「侵略」の定義を問うた質問主意書に答えた。
「侵略」の定義について、安倍内閣は13年5月、「国際法上の侵略の定義については様々な議論が行われており、確立された定義があるとは承知していない」の答弁書を閣議決定している。一方、国連総会は74年、日本も賛同して侵略の定義に関する決議を採択。国連憲章に違反する他国への先制攻撃などを侵略行為とし、最終的には、国連安全保障理事会が判断権限を持つとしている。

□□――――――――――――――――――――――――――――――――――――――□

この記事で指摘されている国連総会での「侵略の定義」というのは、1974年12月14日に国連第29回総会で行われた3314号決議のことで、侵略の定義を次のように規定しています。
「侵略とは、国家による他の国家の主権、領土保全若しくは政治的独立に対する、又は国際連合の憲章と両立しないその他の方法による武力の行使(である)」(第1条)
そして「安全保障理事会が侵略の認定を下すことができる」(第2条)。
侵略行為を具体的に記述しています。「(a)一国の軍隊による他国の領域に対する侵略若しくは、攻撃、一時的なものであってもかかる侵入若しくは攻撃の結果もたらせられる軍事占領、又は武力の行使による他国の全部もしくは一部の併合」(第3条には全8事例)
2008年12月の参議院外交防衛委員会で政府は決議3314は「国連総会においてコンセンサスにより採択された決議」としていますが、「侵略について一定の行為を具体的に列挙しているが、それ自体が法的拘束力を持つものではなく、今後参照していくガイドラインだ」と決議の効力を低く解釈しようとしています。
しかし70年首相談話のための有識者懇談会座長代理の北岡伸一国際大学学長は先日東京都内で行われたシンポジウムで「先の戦争は歴史学者の99%が侵略戦争というだろう。安倍首相にも『日本が侵略した』といってほしい」と言っています。
質問主意書を提出した和田政宗議員は元NHK職員で、2013年7月の参議院選挙に宮城県選挙区で主張しています。「戦後レジームを解き放して日本精神を取り戻せ」という著書もあります。安倍首相の別働隊のような役割を果しているようです。今度の質問趣意書も内閣答弁書を出させるように提出したのではないでしょうか。
                                                   大西 五郎
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 改憲めざす団体が総会 1000万... | トップ | ハリルジャパン(3) ハリ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。