九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

新聞の片隅に載ったニュースから(41)     大西五郎

2012年08月07日 19時16分15秒 | Weblog
新聞の片隅に載ったニュースから(41)

  「不寛容社会」あぶりだせ 紙面審議会で内田委員(2012.8.7朝日新聞)

「内田委員 自民党の片山さつき参院議員が取り上げたお笑いタレントの生活保護問題では、
受給していることが社会への寄生、不労所得、特権の行使だという風潮が広がる、恐ろしいことが
日本中でおきている。不正受給者は実際は少ないのに針小棒大に伝わる。社会が『弱者に対して
不寛容』になっている。いくつかの事件を、線で結んで伝えてほしい。
杉浦編成局長 生活保護は、タレントの話がネットの中で炎上拡大した。最近では大津市の
いじめ問題でもそういう面がある。いじめたとされる側とは無関係なのに、誤った情報がネットで
拡散され広がったこともある。『これでいいのか』と訴え続けていくしかない。
星オピニオン編集長 片山議員の発言の背景は歳出削減もあるが、家族の面倒は家族がみるのが
いいという家族主義の考えがある。自民党の保守回帰だ。そこも解析しておく必要がある。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――   
 今回はストレートな記事ではなく、朝日新聞が外部の識者に委員をお願いして行なっている
「紙面審議会」についての報告記事の中から取り上げてみました。
 7月の「紙面審議会」では、原発再稼動、テレビと民意、生活保護、調査報道、虹の党(中国共産党)
についての紙面が審査されました。その中の生活保護問題での内田樹(たつる・神戸女学院大学
名誉教授・専門は仏現代思想だが、憲法9条や格差もんだいでも発言している)委員の問題提起に
朝日新聞の編集幹部が答えた部分を抜き出しました。

 お笑いタレント次長課長の河本準一さんの母親が生活保護費を受給していたことが問題となりましたが、
きっかけは週刊誌の報道で、これに続いて自民党の片山さつき参議院議員が国会質問で取り上げた
ため大きな話題になりました。

 ネット上に多数の書き込みが行われ、「河本さんがタレントとして売れなかった時代は
親の面倒などみられなかったので母親の生活保護費受給は仕方がなかったのだ」「ちゃんとした
手続きをとっていたなら、今さら犯罪扱いすることはないではないか」「吉本は芸人のギャラを
安くして、若い芸人に生活保護を受けさせている」(本当かどうかは疑問)「生活保護を受けることは恥だ」
など憲法第25条を否定する意見を含め片山議員非難と擁護の意見が交錯しました。
片山議員が在日朝鮮人の家族が生活保護を受けている割合が日本人より多く、韓国では
日本人は生活保護を受けられないのに不公平だと主張した質問と同時に取り上げたこともあって、
一時「河本在日説」など無責任な言説がネット上で横行しました。
これらのことを含めて内田さんが「弱者への不寛容が広がっている」と指摘したのです。

 私は今回の「紙面審議会」の報告の中の星浩さんの回答の中に「家族の面倒は家族がみるのが
いいという家族主義の考えがある。自民党の保守回帰だ」という指摘に、「この問題は
そういう面からも見る必要がある」ということに気付かされました。
                                       大西 五郎

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« まるでひと昔前のエロ映画!... | トップ |          なりふり... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
象徴アップの世論誘導 (文科系)
2012-08-07 20:57:22
 標記のことが良くある。新聞などを読んでいても、そう感ずることが多い。たった一つの例で、そういうのがとても多くって、世の中間違っていると広げるような世論工作。週刊朝日対談で、片山さつきのこのやり方を面と向かってそう批判した人がいた。片山が元大蔵省職員だったかだから、これはとても質が悪いと読んだものだ。
 「統計が欠けた一例悪宣伝」には気をつけようと、いつも思っている。統計でさえいい加減なものがある。世論調査は一種の統計だが、設問次第でいくらでも悪誘導ができる。最近の新聞はそんなことばかりやっている。
返信する
Unknown (Unknown)
2012-08-08 18:53:38
放射能(脳)に関しても、同様に・・
実は誰も直接の被害は受けていないのに、
えらく酷い事のように言われている。
自然放射能とか考えれば、たいした数値ではないのに。
寛容さは、どこへ?
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。