6月11日のここに「憲法曲解賛成法学者の共通点」というエントリー拙稿を載せさせていただいた。内容的にこれに関わって今日12日の中日新聞朝刊は8~9面全部(この2面には通常の広告もないから、文字通り全面この記事で埋まっている!)を使って「安保法案本紙アンケート 憲法学者120人の声」という特集を組んでいるので、これを全国にご紹介したい。
「安保法案は合憲か違憲か」「9条は改正すべきかどうか」などの質問に204名の回答があって、実名公表に同意した120人の意見を要約掲載している。なお、回答者204名のうち「同法案は違憲」が184名(90%)、合憲はたった7名である。「9条を改訂するべきではない」も153人で75%、「改訂するべき」は17人に過ぎなかった。
これでも近くこの法案を通すというそのおかしさを、改めて憲法学者諸氏の意見でもって指摘してみたい。こういうやり方は理屈も何もない反知性主義であると語った学者もいたが、安倍政権のやり方は数の暴力そのものであると強調したい。
①まず、自衛隊自身が違憲だというもの
『自衛隊は憲法9条二項で保持を禁じている「戦力」に該当し、安保法案は違憲である』(倉持孝司・南山大学教授)
『政治家が憲法を守る気がない点は欧米にはほとんど観られない。憲法より政治を上位に置く思想は近代以前の極めて野蛮な考え方である』(多田一路・立命館大学教授)
②次に、集団的自衛権を日本国憲法から観て違憲とするもの
『従来の政府解釈に言う「自衛」とは日本が武力攻撃を受けた場合の反撃を意味し、それが憲法9条二項の下で自衛隊を合憲とするギリギリの線だ。今回の安保法案は他国への武力攻撃に対して自衛隊が武力行使することを可能にしており、このギリギリの線を踏み越えてしまっている』(本秀紀・名古屋大学教授)
『集団的自衛権行使を認めるなら、9条改正を訴えてそのルールに乗せるのが立憲主義の基本。それを無視して内閣の解釈変更で行うことは姑息で、立憲主義のルールに反する』(阪口正二郎・一橋大学教授)
③日本国憲法理念の強調や、立憲主義の主張として
『わが国は軍事力を行使しないということで国際的信頼を得ており、それが日本の平和的存立につながっている。大量破壊兵器時代の今日にあっては戦争をしない国際関係を構築することが国家存立の基礎であり、わが国の憲法はその点からみて人類史的意義を持つものだと思う』(石崎誠也・新潟大学教授)
『憲法9条二項の徹底した平和主義は極めて先駆的。世界の平和と安全保障をめぐる複雑な状況の下で、「武力なき平和」のコンセプトを明確に打ち出すこの憲法の存在意義は、むしろ高まっている』(水島朝穂・早稲田大学教授)
『安倍政権の憲法に関する一連の態度は、明らかに立憲主義に反しており、憲法上許容できるものではない。安保法案をめぐる今回の論議は、現政権の立憲主義への挑戦、憲法の否定ととらえねばならない』(森保憲・桐蔭横浜大教授)
「安保法案は合憲か違憲か」「9条は改正すべきかどうか」などの質問に204名の回答があって、実名公表に同意した120人の意見を要約掲載している。なお、回答者204名のうち「同法案は違憲」が184名(90%)、合憲はたった7名である。「9条を改訂するべきではない」も153人で75%、「改訂するべき」は17人に過ぎなかった。
これでも近くこの法案を通すというそのおかしさを、改めて憲法学者諸氏の意見でもって指摘してみたい。こういうやり方は理屈も何もない反知性主義であると語った学者もいたが、安倍政権のやり方は数の暴力そのものであると強調したい。
①まず、自衛隊自身が違憲だというもの
『自衛隊は憲法9条二項で保持を禁じている「戦力」に該当し、安保法案は違憲である』(倉持孝司・南山大学教授)
『政治家が憲法を守る気がない点は欧米にはほとんど観られない。憲法より政治を上位に置く思想は近代以前の極めて野蛮な考え方である』(多田一路・立命館大学教授)
②次に、集団的自衛権を日本国憲法から観て違憲とするもの
『従来の政府解釈に言う「自衛」とは日本が武力攻撃を受けた場合の反撃を意味し、それが憲法9条二項の下で自衛隊を合憲とするギリギリの線だ。今回の安保法案は他国への武力攻撃に対して自衛隊が武力行使することを可能にしており、このギリギリの線を踏み越えてしまっている』(本秀紀・名古屋大学教授)
『集団的自衛権行使を認めるなら、9条改正を訴えてそのルールに乗せるのが立憲主義の基本。それを無視して内閣の解釈変更で行うことは姑息で、立憲主義のルールに反する』(阪口正二郎・一橋大学教授)
③日本国憲法理念の強調や、立憲主義の主張として
『わが国は軍事力を行使しないということで国際的信頼を得ており、それが日本の平和的存立につながっている。大量破壊兵器時代の今日にあっては戦争をしない国際関係を構築することが国家存立の基礎であり、わが国の憲法はその点からみて人類史的意義を持つものだと思う』(石崎誠也・新潟大学教授)
『憲法9条二項の徹底した平和主義は極めて先駆的。世界の平和と安全保障をめぐる複雑な状況の下で、「武力なき平和」のコンセプトを明確に打ち出すこの憲法の存在意義は、むしろ高まっている』(水島朝穂・早稲田大学教授)
『安倍政権の憲法に関する一連の態度は、明らかに立憲主義に反しており、憲法上許容できるものではない。安保法案をめぐる今回の論議は、現政権の立憲主義への挑戦、憲法の否定ととらえねばならない』(森保憲・桐蔭横浜大教授)
さて、日本の憲法学者なんていい加減なものだ。そもそも占領下に制定された現憲法そのものが国際法違反だ! と、まあそれはさておき、50年ほど前の憲法学者はほぼすべてが日米安保も自衛隊も違憲だと見なしていたはずである。で、現在はどうか。おそらく40%から50%はその存在を容認しているのではないか(笑)。
『占領下に制定された現憲法そのものが国際法違反だ!』
これは、右の諸君がいつも言うことね。でも僕はこう反論したい。満州事変・リットン調査団判定以来、国際法違反を重ねすぎた日本だから、もうどうしようもない国と観られていたわけだ。あの教育体制や治安維持法、天皇統治の大日本「帝国」憲法を残す? とんでもないことだろう。日本に任せていたらそうなったし、今頃また戦争をやっていたかも知れない。つまり任せておけない世界の無法者だったわけだよ。それを自覚していたから国際連盟を自ら脱退したんだろ? それでいて国際法適用を主張できるのかね?
国際法に照らしたらとんでもない無法者が、偉そうに自治、統治権を主張する。おかしすぎる。現行戦後処理の方がどれだけ良かったことか。だから戦後の国民は皆歓喜したわけだよ。
あーおかしい!
所詮、他人の論理のつまみ食い、その結論だけの断片的丸暗記では、論争に勝てるわけはない。自分の頭で苦労して組み立てた構造的思考、思想でなくては、応用が利かないということだ。構造的というのは、関連したいろんな知識があって、そのいろんな諸命題が矛盾なく一つの体系にまとまって整合性があるということね。だから僕は、君への今回の反論三つをあっという間に書いたもんだよ。すぐに反論を思いついてそれぞれ文章化ね。一つ10分もかからなかったね。反論三つと今のこの文章も入れて、合計50分足らずだった。
なお、僕のような議論に君が反批判しようにも、そんな応用問題の例題・解はあらかじめ準備していてくれないだろうね。もっとも君らのバイブル自身が底の浅い出たとこ勝負の内容だと僕は読んでいるが。最近、全貌や諸君も書店で覗いているんだよね。まー出たとこ勝負になるような、酷いもんでしかないよね。そもそも、近代的教養、知性が不足している。櫻井よしこも、曾野綾子も、百田なんて元芸人でしょ。芸人は専門の芸やってればよいのに、のこのこ出てくるからとんでもない失敗する。上の憲法学者たちを君は批判するが、学識から言ったら君らのバイブル書き手など全員問題にならないはずだ。歴史学者も非常に少ないしね。歴史の専門家なら、あんな議論にはなかなかついて行けないもんだと思う。
僕の提起した焦点にしっかり応えてよ。いつものように的を外すんじゃ泣くね。
2、おいおい、無法者・無法国家相手になら戦争、武力行使、あるいは国際法違反であろう原爆投下や占領下での憲法制定をしてもよいのかい?(文科系氏もここ数年で大分とボケられてきているのか、非戦・反戦を全面的に主張されるのであれば、もっと「論理の整合性」というものにお気を使われるとよい)。
3、イラク戦争イラク戦争とうるさいが、クウェート侵攻から始まった湾岸戦争は否定できないみたいだし、その後のイラクにだって非はある。フセインの独裁体制は続いていたし、大量破壊兵器の査察だってほとんど受け入れなかったわけだし……本当は湾岸戦争で一気にフセイン体制打破までいくべきところを10年おいて「2回戦争をしたかったのではないか」という面を重視すれば、それは反米思想もやむなしだろうけど。
4、北朝鮮だって、つい最近も3000人ほどの餓死者を出していると聞く。このあとも続くだろう。以前からいわれていることだが、人命・人権が本当に大切なことなら現在の政治体制破壊のための武力行使をするべきではあるまいか? クーデター、革命、内乱あるいは戦争など、いろんな可能性はないよりはあったほうがよいと思うよ。
『占領下に制定された現憲法そのものが国際法違反だ!』
だからここを僕はこう叩いた。現憲法成り立ちに関わるから大事なポイントだよね。
『満州事変・リットン調査団判定以来、国際法違反を重ねすぎた日本だから、もうどうしようもない国と観られていたわけだ。(中略)つまり任せておけない世界の無法者だったわけだよ。それを自覚していたから国際連盟を自ら脱退したんだろ? それでいて国際法適用を主張できるのかね?』
重ねて聴くが、自らこんな行動を取っておいて「国際法」を適応せよと大声で要求するのかね? 自分から国際法を放り出したようなもんだと僕は観ているが。
ちなみに、君が言うフセインはたった一回の侵略であれだけやられたけど、天皇は生きているよね。
『占領下に制定された現憲法そのものが国際法違反だ!』
保守の反憲法バイブルである上の言葉は、やはり誤りと認めたの?
そうだよねー。自ら国際法違反を繰り返した末に、それを咎められたら国際連盟を脱退して、その法も放り投げてしまった。そんな国、人々が「国際法違反だ」とか言うオカシサ!
アーオカシイ!
日本戦前の諸行為なんて、原理的に擁護できるわけがないのだ。大日本帝国憲法に基本民主主義はないのだから。これがいろんな誤りの源泉なのだから。せいぜい「日本文化保守」にしておけばよい。ただし、天皇制は抜いてね。
途中で文が切れてるな。すみません。似たような文章の1と3を消して、2を残してください。
修正→あなた方はどう思うんだ?
『 そうだよねー。自ら国際法違反を繰り返した末に、それを咎められたら国際連盟を脱退して、その法も放り投げてしまった。そんな国、人々が「国際法違反だ」とか言うオカシサ!』
ここでまともな応えがないから、他はまだほとんど読んでないからね。ダブっていて削ってもらわねばならないのもありそうだし。よろしく。
なお、ここはまた人気が出ている。週アクセス1000に近づいてきたし。