大西さんからの原稿を転載します。 らくせき
橋下市長は「必要な人材」(’12.4.3毎日新聞)
安倍元首相がエールを送る
「自民党の安倍晋三元首相は2日のBS朝日番組で、大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長について
『こういう時代には必要な人材だ』と評価した。
維新の会の主導で成立した教育関連条例についても『橋下氏はきちんとやっている』と述べた。」
(記事は1段8行で、これが全文)
安倍晋三元首相は2006年に首相に就任すると「美しい国」という著書を出版し、
自身の政権を「美しい国づくり内閣」と命名し、
“「戦後レジーム(体制)」からの脱却”を唱えました。
彼は国会議員として、天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟、
神道政治連盟国会議員懇談会(会長)、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会、
日本の前途と歴史教育を考える議員の会に所属したことを見れば、
彼の思想的立場、政治的姿勢が分かります。
個人の人権よりも国家をすべてに優先する存在とする国家主義者です。
東京裁判を否定し、天皇中心の国にすることを主張しています。
アジア太平洋戦争は侵略戦争ではないと言います。
きのう(3日)のテレビのニュースで、大阪市の新規採用者への発令式が行われ、
大阪市としてはじめて式で君が代を斉唱したと伝えていました。
そして橋下市長は新職員に対して「君が代斉唱の時は、手を身体の横にちゃんと付けろ
(つまり直立不動の姿勢をとれ)」と命令していました。
「君が代」つまり天皇に対して忠誠を誓えと言っているのです。
今、若い人の間で橋下氏を「改革者」と思って支持する人が多いようですが、
橋下氏は「改革者」などではなく「守旧派」なのです。
だから安倍元首相が「自分と同じ考えを持っている」と橋下氏の体臭を嗅ぎつけて
橋下氏を評価しているのです。
メディアはそのことを若い人に知らせる責任があります。
なお、ついでに申せば、安倍氏は首相であった2006年に、
日本共産党の吉井英勝議員から内閣に提出した質問主意書で
「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から
国民の安全を守ることに関する安全対策の不備」に注意を促されましたが、
「我が国において、非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、
また、必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」
「原子炉施設の安全を図る上で重要な設備については、
法令に基づく審査、検査等を厳正に行っている」と首相として回答しました。
この5年後、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生しているのですが、
安倍氏はこのことについて政治家としての責任をとろうとしていません。
大西 五郎
橋下市長は「必要な人材」(’12.4.3毎日新聞)
安倍元首相がエールを送る
「自民党の安倍晋三元首相は2日のBS朝日番組で、大阪維新の会を率いる橋下徹大阪市長について
『こういう時代には必要な人材だ』と評価した。
維新の会の主導で成立した教育関連条例についても『橋下氏はきちんとやっている』と述べた。」
(記事は1段8行で、これが全文)
安倍晋三元首相は2006年に首相に就任すると「美しい国」という著書を出版し、
自身の政権を「美しい国づくり内閣」と命名し、
“「戦後レジーム(体制)」からの脱却”を唱えました。
彼は国会議員として、天皇陛下御即位二十年奉祝国会議員連盟、
神道政治連盟国会議員懇談会(会長)、みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会、
日本の前途と歴史教育を考える議員の会に所属したことを見れば、
彼の思想的立場、政治的姿勢が分かります。
個人の人権よりも国家をすべてに優先する存在とする国家主義者です。
東京裁判を否定し、天皇中心の国にすることを主張しています。
アジア太平洋戦争は侵略戦争ではないと言います。
きのう(3日)のテレビのニュースで、大阪市の新規採用者への発令式が行われ、
大阪市としてはじめて式で君が代を斉唱したと伝えていました。
そして橋下市長は新職員に対して「君が代斉唱の時は、手を身体の横にちゃんと付けろ
(つまり直立不動の姿勢をとれ)」と命令していました。
「君が代」つまり天皇に対して忠誠を誓えと言っているのです。
今、若い人の間で橋下氏を「改革者」と思って支持する人が多いようですが、
橋下氏は「改革者」などではなく「守旧派」なのです。
だから安倍元首相が「自分と同じ考えを持っている」と橋下氏の体臭を嗅ぎつけて
橋下氏を評価しているのです。
メディアはそのことを若い人に知らせる責任があります。
なお、ついでに申せば、安倍氏は首相であった2006年に、
日本共産党の吉井英勝議員から内閣に提出した質問主意書で
「巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から
国民の安全を守ることに関する安全対策の不備」に注意を促されましたが、
「我が国において、非常用ディーゼル発電機のトラブルにより原子炉が停止した事例はなく、
また、必要な電源が確保できずに冷却機能が失われた事例はない」
「原子炉施設の安全を図る上で重要な設備については、
法令に基づく審査、検査等を厳正に行っている」と首相として回答しました。
この5年後、2011年に福島第一原子力発電所事故が発生しているのですが、
安倍氏はこのことについて政治家としての責任をとろうとしていません。
大西 五郎