★私の様に秋の夜長ワイングラスを傾けながらネットサーフィンするのが唯一の生きがいの人には、共感できるHPの記事に出会うと無性にこれを伝えたく、いや人にとっては押しつけたくなる。困ったものです。
さて、今回嵌まったのは「池田香代子ブログ」http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/2009-09.html
です。彼女の記事から三回にわたり紹介します。 (ネット虫)
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さて、ニューヨークタイムズ紙が、鳩山次期総理の論文から、アメリカから距離を置いた部分だけ掲載して、あたかも反米政権が誕生するかのような意地の悪い報道をしました。ワシントンポスト紙も、次期総理の資質に未熟と、疑義を唱えました。それらを逆輸入したこのくにの一部メディアが、さっそく対米関係悪化を懸念してみせています。
鳩山論文、読んでみたらなんのことはない、金融資本主義やグローバリズムの行き過ぎとか、アメリカ一極から多極へとか、アメリカを筆頭にだれもがとっくに認めていることが書かれていました。
そのうえで、自由も平等も、ナショナリズムもグローバリズムも、行き過ぎはよくない、人が手段ではなく目的となり、だれもが幸せを感じられるのは、公共(NPO的なもの)がすこやかな社会であり、個人、家族、地域、地方、国、アジアと波紋のように広がりながら連帯し補いあう、そんなビジョンが友愛というキーワードで語られていました。当分はアメリカが世界の中心だろう、日米関係は基軸的に重要だ、とも。しろうとの目には、どこが問題なのか、よくわかりません。
新政権には、アメリカからの声などに臆さないでいただきたいと思います。インド洋アラブ海域での給油も、公約どおり、期限が切れたらやめればいいと思います。アメリカにも他の国々にも、こちらの考え方をきちんと説明すればいいだけの話です。
あれは、陸上で掃討されて海に逃げてくる「タリバン系テロリスト」を捕まえるために、各国の艦船があの海域にうようよしている、それへの支援ということになっていますが、タリバン系勢力はカルザイ政権を首都に封じ込めるほどアフガニスタン国内で勢力を盛り返しています。そんな勢力が海に逃げるでしょうか。わけのわからない話です。
次期総理や次期政権は、メディアの扇動に動じないでいただきたい。間違っても、性急に反米を否定するあまり、アメリカにすり寄るような発言はしないでいただきたい。そんなことをしたら、これまでの政権とどこが違うのだろうと、却ってアメリカの政府もメディアも面食らってしまうでしょう。
きちっと思想や立場を伝えたほうが、信頼関係は築けます。とくに、オバマ大統領という人には、そういう印象をうけます。その意味で、在日米軍のことで米政府高官がぴりぴりしたり、アメリカの新聞が為にする報道をしたりしたのは、むしろよかったかもしれません。
ところで、鳩山次期総理の「友愛の政治」、論文を読んでもいまひとつわかったようでわからないのは、わたしだけでしょうか。具体的にどういうことか、選挙中からもっとわかりやすく説明してほしかった。マニフェストをぱらぱらめくりながら、党の方針と党首の「友愛」の関係を、わたしなりに考えてみました。
友愛にふさわしい政策は、なんといっても子ども手当と、年金の一元化と基礎年金の創設、そして医療保険の一元化でしょう。子どもなら年31万円あまり、お年寄りなら年84万円が無条件で支給され、高校もタダになるので、子どもには18歳まではなんらかのカバーがなされることになります。年金と医療保険は時間をかけてゆるやかに整える、でも子ども手当と、医療保険一元化に逆行する後期高齢者医療制度の廃止はいますぐ実施、とされています。
まだ働けない人ともう働けない人は社会が支えましょう、ということです。これは、このところ話題になってきたベーシックインカムが遠望されるような施策です。ベーシックインカムとは、基礎所得とでも訳すのでしょうか、社会のすべてのメンバーに最低限の生活費を支給する、というものです。夢みたいな、嘘みたいな話ですが、実現は可能だとして、一部で真剣に論議されています。たしか、このあいだの国会でもちらっと触れた質問者がいました。新党日本の田中康夫さんも、以前からこの制度を唱えています。
さて、今回嵌まったのは「池田香代子ブログ」http://blog.livedoor.jp/ikedakayoko/archives/2009-09.html
です。彼女の記事から三回にわたり紹介します。 (ネット虫)
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さて、ニューヨークタイムズ紙が、鳩山次期総理の論文から、アメリカから距離を置いた部分だけ掲載して、あたかも反米政権が誕生するかのような意地の悪い報道をしました。ワシントンポスト紙も、次期総理の資質に未熟と、疑義を唱えました。それらを逆輸入したこのくにの一部メディアが、さっそく対米関係悪化を懸念してみせています。
鳩山論文、読んでみたらなんのことはない、金融資本主義やグローバリズムの行き過ぎとか、アメリカ一極から多極へとか、アメリカを筆頭にだれもがとっくに認めていることが書かれていました。
そのうえで、自由も平等も、ナショナリズムもグローバリズムも、行き過ぎはよくない、人が手段ではなく目的となり、だれもが幸せを感じられるのは、公共(NPO的なもの)がすこやかな社会であり、個人、家族、地域、地方、国、アジアと波紋のように広がりながら連帯し補いあう、そんなビジョンが友愛というキーワードで語られていました。当分はアメリカが世界の中心だろう、日米関係は基軸的に重要だ、とも。しろうとの目には、どこが問題なのか、よくわかりません。
新政権には、アメリカからの声などに臆さないでいただきたいと思います。インド洋アラブ海域での給油も、公約どおり、期限が切れたらやめればいいと思います。アメリカにも他の国々にも、こちらの考え方をきちんと説明すればいいだけの話です。
あれは、陸上で掃討されて海に逃げてくる「タリバン系テロリスト」を捕まえるために、各国の艦船があの海域にうようよしている、それへの支援ということになっていますが、タリバン系勢力はカルザイ政権を首都に封じ込めるほどアフガニスタン国内で勢力を盛り返しています。そんな勢力が海に逃げるでしょうか。わけのわからない話です。
次期総理や次期政権は、メディアの扇動に動じないでいただきたい。間違っても、性急に反米を否定するあまり、アメリカにすり寄るような発言はしないでいただきたい。そんなことをしたら、これまでの政権とどこが違うのだろうと、却ってアメリカの政府もメディアも面食らってしまうでしょう。
きちっと思想や立場を伝えたほうが、信頼関係は築けます。とくに、オバマ大統領という人には、そういう印象をうけます。その意味で、在日米軍のことで米政府高官がぴりぴりしたり、アメリカの新聞が為にする報道をしたりしたのは、むしろよかったかもしれません。
ところで、鳩山次期総理の「友愛の政治」、論文を読んでもいまひとつわかったようでわからないのは、わたしだけでしょうか。具体的にどういうことか、選挙中からもっとわかりやすく説明してほしかった。マニフェストをぱらぱらめくりながら、党の方針と党首の「友愛」の関係を、わたしなりに考えてみました。
友愛にふさわしい政策は、なんといっても子ども手当と、年金の一元化と基礎年金の創設、そして医療保険の一元化でしょう。子どもなら年31万円あまり、お年寄りなら年84万円が無条件で支給され、高校もタダになるので、子どもには18歳まではなんらかのカバーがなされることになります。年金と医療保険は時間をかけてゆるやかに整える、でも子ども手当と、医療保険一元化に逆行する後期高齢者医療制度の廃止はいますぐ実施、とされています。
まだ働けない人ともう働けない人は社会が支えましょう、ということです。これは、このところ話題になってきたベーシックインカムが遠望されるような施策です。ベーシックインカムとは、基礎所得とでも訳すのでしょうか、社会のすべてのメンバーに最低限の生活費を支給する、というものです。夢みたいな、嘘みたいな話ですが、実現は可能だとして、一部で真剣に論議されています。たしか、このあいだの国会でもちらっと触れた質問者がいました。新党日本の田中康夫さんも、以前からこの制度を唱えています。
と一刀両断で、あまり評判はよくない
ようです。
しかし、政治に理念は大切です。
高度な資本主義国家は、自由と平等の
二律背反のなかにあります。
コイズミさんは自由。
対する鳩山さんは友愛。
簡単にいえば友愛は、平等の精神に
近いでしょう。
友愛も道のりは遠いでしょうが、
そちらに向かって行ってほしいと
思っています。
僕も、落石さんと同じです。友愛というとすぐに思い出すのは、フランス革命のこのスローガン。「自由、平等、友愛」
この友愛は確か、英語ではFraternity。文語らしいですが「兄弟関係、兄弟愛、同胞愛」とありました。単なる平等は当然としてさらに、「兄弟のように愛し合いたいもの」という思想なのでしょう。
僕も最近はブログを書きながら「官、民」ならぬ「公」というものを考える時が多いですが、まさに公の公たる基盤でもあり目的でもあるものではないでしょうか。「国民主権」、「国民の平和と福祉」というように。
友愛、同胞愛は、社会的弱者にこそ向けるべきもの。これは先人たちの常識であって、義務教育の教科書などにも今でもそう書いてあるのは間違いありません。
これが微弱な現代世界は、子どもさえまともには育っていないのではないでしょうか。こんな世の中を、力の強いもの勝ちの無政府状態とよく言います。そのなれの果てが、大破綻1年目を迎えたリーマンショック。
こういう、物を離れたマネー資本主義が、またぞろアメリカで復活しているようですが、友愛の観点から見ても、大変心配なことです。
だって、お金が、物作りのための社会資本にじっくりと向かわないで、金が金を生む短期ゲームに集積していくのです。そういう短期ゲームの肥大化は、他方で社会から職場という物をどんどん奪っていくのですから、僕らの子孫にとって、大問題ではないでしょうか。
14日朝刊「オバマの医療保険制度改革反対で、首都数万人のデモ」
「政府の肥大化」「オバマは共産主義者!社会主義者!」なのだそうだ。、
対するオバマは「誰でも無保険になる可能性がある」と切り返したとか。
15日朝刊「オバマ、金融規制改革で決意」
15日がリーマン破綻から満1年だからだ。この法案に対しても、「議会の反発もあり具体化は遅れている」と。
こんなことを思った。
「超格差の中の貧困や無教育の世襲、自立不可、失業や犯罪」の悪循環。
これが、一重に個人の責任だと見られたら? 当然「助けてやるな」ということになるだろうな。
他方に「ハーバードなどのドクターしか雇わないゴールドマンやモルガンスタンレーなどでは、超エリートたちが相変わらずのマネーゲーム。そのためにもと議会などを動かして、金融規制改革をつぶそうとする。しかも彼らは、物作り現場をどんどん小さくしていくのだ」
こんな「自立」・小さな政府一辺倒でイギリスを荒廃させたサッチャリズムからの回復は、その後のブレアの「1にも2にも3にも、教育!」だったはずだが。