まず、ここで述べることの結論を先に書きます。この事件が、日本の以下のような政治史的流れを作ったという側面が大いにあると見れば、そう見る程度に応じてこれに続く一連の政治的流れの見方も大きく変わってくるはずだということです。
3月末に事件発生以来、日韓の主としてマスコミ、テレビによって深刻に社会問題化されていきました。4~5月に北東アジア全体にこれが「戦争状態」のような雰囲気造成をもたらしていきました。事実北朝鮮でも韓国でも「戦争状態」という言葉も飛び交っていたものです。5月20日に韓国政府が調査報告書を出した時期は、日本のマスコミが一斉に「日本の抑止力論議」を最高潮まで盛り上げてきた時期に符合します。もちろん日本にとっては普天間がらみで。なお韓国にとっては、2015年の軍隊指揮権委譲取り消し問題になっていきました。そして普天間不変。その結果が鳩山首相の退陣表明(6月2日)。そして、7月11日にあの総選挙でした。
さて、天安沈没事件に、米国主導の日米韓一体的軍事強化アピール狙いの側面が大きかったとしたら、以降の事態は全て変わって見えてくるのではないでしょうか。まず、鳩山も民主も嘘を述べてきたとか、約束を破ったとか、初めからふらふらしていたのだとかの断罪が簡単にはできなくならないでしょうか? それどころか、そんな簡単な断罪をしないで、「被害者でもあるのだな」「味方にもなり得る人々がやられてしまった」と、見られないものでしょうか。とにかく大量の浮動票を当てにしている政党ですから。ちょっとした票移動で政権がぐらぐらする小選挙区制の下にもありますから。よって、こんな時の政権政党、フラフラはある意味当たり前ですから。
さてそして、このことをもう少し一般化、普遍化すれば、民主的な人々が力を合わせ、ともに育ち合う戦い方の問題として、重大な教訓が出てくるのではないでしょうか? こんな教訓です。民主主義の当面主要な敵は重大な局面ではいくらでも架空の謀略攻撃をかけてくるものだとか。かけてくる攻撃に対して、民主陣営内部でいがみ合ったら味方はどんどん小さく、少なくなり、最後には負けてしまうとか。少しでも味方である人々の批判は慎重にやらないといけないのだとか。
昔確か、戦前の反動期を振り返ったドイツだったかで、こんな反省がありましたね。「共産主義者が謀略的にパクラレ始めたけど僕は共産主義者ではないので、黙っていた。すると次には民主主義者がやられ、ついには自由主義者、良心的なキリスト教徒までがやられ始めた」だったかな? ここに僕は急いでこう付け加えたい。共産主義者がその理論をかざして、民主主義者にも、良心的キリスト者にも、その言動の批判、粗探しばかりをしていて「独善」のレッテルが増えていったら、いざというときに誰も守ってくれないのではないかということです。そして、そういう分断工作は体制側の常道であって、マスコミまでつかえるからお手の物だということも、ここでさらに急いで是非付け加えておきたいのです。
折しも敵も、サブプライム危機の流れから、特に欧米のギリシャを発端とした大不況、大失業、超格差社会、経済の軍事化、イラク戦争批判、アメリカへの世界的批判、金融資本主義批判などなど、100年に一度のような大困難に必死の時。この人間疎外が極まった時代の中から、何が起こってくるか分からない怖いときだと思います。
結論的質問です。
①天安沈没事件(の、少なくともその後の日米韓での扱いかた。念のためにこう書き足しました)は米日韓体制側の謀略狙いがあって、反体制側に分裂を持ち込まなかったか?
②これによって、それに近い最も大きな勢力がまず弱められたという側面はなかったか?
③それに対して「敵の攻撃(に苦しんでいる)」という側面を一顧だにせず、ただ冷淡に「ふらふら」「変質」という批判だけを投げかけるということはなかったか?
大変難しい問題ですので、かなり舌足らずになってしまいました。自民党復権だけはまず何としても避けたい、次いで菅らも寝返ってしまったのかななどと心配しているという、意のあるところをお酌み取りください。ご意見、ご批判をお聞かせください。
3月末に事件発生以来、日韓の主としてマスコミ、テレビによって深刻に社会問題化されていきました。4~5月に北東アジア全体にこれが「戦争状態」のような雰囲気造成をもたらしていきました。事実北朝鮮でも韓国でも「戦争状態」という言葉も飛び交っていたものです。5月20日に韓国政府が調査報告書を出した時期は、日本のマスコミが一斉に「日本の抑止力論議」を最高潮まで盛り上げてきた時期に符合します。もちろん日本にとっては普天間がらみで。なお韓国にとっては、2015年の軍隊指揮権委譲取り消し問題になっていきました。そして普天間不変。その結果が鳩山首相の退陣表明(6月2日)。そして、7月11日にあの総選挙でした。
さて、天安沈没事件に、米国主導の日米韓一体的軍事強化アピール狙いの側面が大きかったとしたら、以降の事態は全て変わって見えてくるのではないでしょうか。まず、鳩山も民主も嘘を述べてきたとか、約束を破ったとか、初めからふらふらしていたのだとかの断罪が簡単にはできなくならないでしょうか? それどころか、そんな簡単な断罪をしないで、「被害者でもあるのだな」「味方にもなり得る人々がやられてしまった」と、見られないものでしょうか。とにかく大量の浮動票を当てにしている政党ですから。ちょっとした票移動で政権がぐらぐらする小選挙区制の下にもありますから。よって、こんな時の政権政党、フラフラはある意味当たり前ですから。
さてそして、このことをもう少し一般化、普遍化すれば、民主的な人々が力を合わせ、ともに育ち合う戦い方の問題として、重大な教訓が出てくるのではないでしょうか? こんな教訓です。民主主義の当面主要な敵は重大な局面ではいくらでも架空の謀略攻撃をかけてくるものだとか。かけてくる攻撃に対して、民主陣営内部でいがみ合ったら味方はどんどん小さく、少なくなり、最後には負けてしまうとか。少しでも味方である人々の批判は慎重にやらないといけないのだとか。
昔確か、戦前の反動期を振り返ったドイツだったかで、こんな反省がありましたね。「共産主義者が謀略的にパクラレ始めたけど僕は共産主義者ではないので、黙っていた。すると次には民主主義者がやられ、ついには自由主義者、良心的なキリスト教徒までがやられ始めた」だったかな? ここに僕は急いでこう付け加えたい。共産主義者がその理論をかざして、民主主義者にも、良心的キリスト者にも、その言動の批判、粗探しばかりをしていて「独善」のレッテルが増えていったら、いざというときに誰も守ってくれないのではないかということです。そして、そういう分断工作は体制側の常道であって、マスコミまでつかえるからお手の物だということも、ここでさらに急いで是非付け加えておきたいのです。
折しも敵も、サブプライム危機の流れから、特に欧米のギリシャを発端とした大不況、大失業、超格差社会、経済の軍事化、イラク戦争批判、アメリカへの世界的批判、金融資本主義批判などなど、100年に一度のような大困難に必死の時。この人間疎外が極まった時代の中から、何が起こってくるか分からない怖いときだと思います。
結論的質問です。
①天安沈没事件(の、少なくともその後の日米韓での扱いかた。念のためにこう書き足しました)は米日韓体制側の謀略狙いがあって、反体制側に分裂を持ち込まなかったか?
②これによって、それに近い最も大きな勢力がまず弱められたという側面はなかったか?
③それに対して「敵の攻撃(に苦しんでいる)」という側面を一顧だにせず、ただ冷淡に「ふらふら」「変質」という批判だけを投げかけるということはなかったか?
大変難しい問題ですので、かなり舌足らずになってしまいました。自民党復権だけはまず何としても避けたい、次いで菅らも寝返ってしまったのかななどと心配しているという、意のあるところをお酌み取りください。ご意見、ご批判をお聞かせください。