海側生活

「今さら」ではなく「今から」

「うっかり」も健在だが

2015年12月20日 | 感じるまま

(円覚寺)
つい今週、電車に乗り30分ほど経ってから気が付いた、スマホを忘れて来た事に。

今日の会合の詳細事項は全てスマホに記録してある。開始時間は18:00と会場の最寄駅名だけは覚えていた。それを計って早めに家を出た。しかし会場の店名は片仮名のしかも自分にとっては意味不明の、小文字の「ッ」が二つも入っている覚えきれない長い名前だった。当然覚えていない。店の電話番号も地図も全てスマホの中だ。やがて目的駅に着いた。困った。駅周辺から看板にあるだろう「ッ」を探して歩き回ることも不可能だ。駅前の交番で「ッ」の店を尋ねようかとも思った。当然返答は分かり切っていた。誰かに電話をして聞こうと思った。しかし幹事の電話番号もスマホの中だ。途方に暮れかかった。

最近、トイレなどの電気の消し忘れが時にはある。また呑み屋さんなどでカラオケを注文した際、店の人から「それは先ほど歌ったよ!」などと言われることもある。友人には
認知症の初期に見られる症状だと冷やかされたりする。

以前、パスポートやチケットを入れた旅行用バッグを電車の網棚に忘れ慌てた経験がある。あの時は気が付いた成田空港でいわばパニックを味わった。出発カウンターで搭乗できない理由を説明し、旅行を諦めた。その時奇跡が起こった。「間に合いますか?」と息せき切った女性係官が、忘れてきた筈の自分のバッグを眼の前に差し出した。
あの時ほど日本で生まれて良かった、日本の治安の良さ、更に日本人のおもてなしの心に感動したことはない。

やがて悶々とするうちに、今日の出席者の一人の会社が隣の駅近くに在るのを思い出し、そこに向かった。
本人は不在だったが、同僚らしい人に彼のスマホに連絡をして貰った。聞けば彼は会場に向かっていると言う。

時間通りに会場に着いた。

改めて思った。「ウッカリ」も健在だが記憶力もまだ捨てたものではない。