海側生活

「今さら」ではなく「今から」

弘法も筆を選ぶ

2012年06月05日 | 興味本位

Photo

                                              (本家の庭で/唐津)

写真のプロに同行して指導を受けながら、同じ撮影地で、同じモノを撮っても、プロの写真と自分の写真を比較すると、何かが違う。

気が付いた。カメラの性能が違うのだと。
自分はデジタルカメラの言わば入門機をこれまで使ってきたが、プロが仕事で使うカメラと、誰でも簡単に使える入門機では性能に大きな違いがあるのは当然だ。

「弘法、筆を選ばず」と言う諺がある。
弘法でもないのに、機材を選ばないで上手く撮りたい、キレイに撮りたいと思い上がった考え方を捨てる事にした。

道具にこだわれば、遊びはもっと楽しくなる経験を今更ながら思い出した。
車や釣りや蕎麦打ちに関わらず遊びのこだわりと言えば、やはり道具を抜きにしては語れない。良い道具を手に入れる喜びや使う快感は、趣味の持つ健全な愉しみの一つだった。

新しいカメラを手にした。早速、撮ってみた。確かに写りが違う、機械の性能が高い分キレイに写っている。画像の解析度も従来のカメラに比べ二倍はある。しかし随分重くなった。重くなった分、きっと腕も上がるに違いない。

古来より書道の世界では、文房具が一つの趣味の世界を形成しているほどで、筆・墨・硯・紙の4つが特に「文房四宝」として尊重されてきたようだ。聞けば弘法の筆も、楷書・行書・草書用の小筆と写経用の4種あったらしい。
結局、弘法も筆を選んでいたのだ。

これから自分の写真も見違えるほど良くなるに違いない、多分--。