OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

雪はどこまでついて来る

2006-01-21 18:49:37 | Weblog

雪か……、なんか自分が行くところに雪が付いて回っている感じです。別に反省する必要もないのですが、ちょっと責任を……。

ということで、本日は白地に黒い、このアルバムを――

Sucking In The Seventies / The Rolling Stones (EMI)

1970年代を舐めろ! とは大袈裟なタイトルですが、そう言い放つだけの力が、このアルバムを出した1981年春のストーンズにはありました。

内容はストーンズの裏ベスト的な選曲で、もちろんステージでの定番や隠れ名曲を集めて、当時の配給元だったアメリカのアトランティック・レーベルが編纂したものです。そして、これがまた、全くいろいろいな思惑が詰まった名盤になっています。

まず目玉が「Everything Is Turning To Gold」で、これはシングル盤B面で発表されたアルバム未収録曲! なんとも言えない怠惰な雰囲気が、如何にもストーンズという名演です。

また「When The Whip Comes Down」は1978年のアメリカ巡業から録音された未発表のライブ・バージョンですし、「If I Was A Dancer」も既発とは別テイクが使われています。

さらに「Hot Stuff」「Fool To Cry」「Beast Of Burden」は、これまでプロモーション・オンリーだった編集バージョンですし、「Time Waits For No One」「Mannis Boy」「Crazy Mama」の3曲は、このアルバムのためにわざわざ編集したものを収録しています。いずれもオリジナルを短くしたもので、やや強引なところも目立ちますが、通して聴くと新鮮です。

というように、なかなかマニア泣かせのアルバムですが、当時は編集意図が掴めず、ちょっと手が出せずにいたのも、また事実でした。そして時が流れ、レコードはいつしかCDに転化して、何時の間にかCD再発されていたストーンズの作品群の中で、実は最初に買ったのが、このアルバムでした。理由はもちろん、持っていないから……。

すると仰天! ほとんどが特殊バージョンだったんですねぇ♪ おまけにそのCDもアッという間に廃盤となり……。アナログ盤も何故か、あまり売れていないということで、手放す者も無く……。

こうして有名バンドでありながら、否、有名であればあるほど幻化していくのが、レコード蒐集道の恐いところです。

ところが昨年、ようやくCD再発されました。あくまでストーンズ命という人向けなので、皆様にはオリジナルのバージョンを楽しんでいただきたいところですが、そういう恐さを認識されられた1枚として、本日はご紹介致しました。寒い……。

コメント (2)
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