OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

女王蜂と亡国の輩

2017-09-30 19:10:51 | 歌謡曲
女王蜂 c/w 嘘は大好き / 金井克子 (CBSソニー)

しかし、誰が引いたかは知りませんが、今回の国政選挙の絵図は、なかなか上手いと感服するところもあります。

つまり時局としては、特に安全保障の面で国内意見の集約が絶対に必要であれば、とにかく先般の安保法制に反対していた者の参加が無くとも、強力な国策を推進するためには、与野党なぁ~んていう区分よりも、ひとつの目的に沿った民主主義の思想の統一という、いやはやなんともな実践実行が求められるわけですから、そこに何らかのフィルターを用いるならば、ちょうど小池百合子という女王蜂がそれには最適!?!

なぁ~んていう画策が、今回の「希望」ってやつかもしれません。

実際、小池百合子はそ~ゆ~事を堂々と発言し、苦し紛れに縋ってくる者を安全保障という踏み絵で選別しようとしているわけで、もはや民進党の保身主義者達にとっては、前非を悔いて盃を貰う以外に道が無いと欲すれば、男を磨くどころか、恥を売る事に等しいと自覚するのも負け犬根性の為せる技なんでしょうか?

そこで本日のご紹介は、そのものズバリっ!

金井克子が昭和46(1971)年に出したシングル盤A面曲「女王蜂」です。

それは作詞:有馬三恵子&作曲:中村泰士が提供したミディアムテンポの歌謡グルーヴが効いた、ポップス系のムードコーラス曲というか、ジャケ写にも登場している男性4人組のザ・フラッシャーズを従えて、なかなか独善的な喜怒哀楽を節回してくれる金井克子の本気度が良い感じ♪♪~♪

イントロからホーンセクションを堂々と使い、如何にものリズムアレンジを施した森岡賢一郎の編曲も秀逸と思いますが、皆様ご存じのとおり、その頃の金井克子は決定的な歌謡ヒットには恵まれておらず、様々な試行錯誤があったと思われますが、ここで自らのステージでバックダンサーを務めていたザ・フラッシャーズをコーラス担当として表舞台に出したのは結果的に大正解となり、いよいよ昭和48(1973)年に「他人の関係」のウルトラメガヒットを飛ばすのですから、これは全く女王蜂の求心力???

か、どうかは別にして、どうやら、自民党と小池百合子の間には暗黙の了解以上の目論みがあるのは明白ですし、そ~やって発足する連立内閣の総理大臣って、誰なのか?

こんな時にリーダーに立つ人物って、相当に肝が太いか、余程の楽観主義者か、あるいは名誉欲でガチガチに固まっている奴だと思うのは、サイケおやじだけでしょうか。

そして希望の党の威に縋りつく民進党の面々こそ、中途半端な態度で義理を借りたら、一宿一飯の恩義でガンジガラメにされるのは当然が必然!

これまでのように、当選したら、ハイさようならじゃ~、同じ義理知らずの恩知らずどころか、今度ばかりは国賊と決めつけられるにちがいありません。

生き恥を忍んで、小池百合子に頭を下げ、変節してまでも国会議員になりたいのならば、それなりの覚悟を有権者に見せる事こそが先決と思うばかりです。

うむ、自民党の面々、自民党支持者のニンマリ顔が目に浮かびますねぇ~~!?!

とにかく、次の総理大臣は、アメリカや中国やロシア、そして韓国やアジアの周辺諸国に対し、しっかりと主張を述べ、相手を理解する能力のある人物をサイケおやじは望みます。

そして北朝鮮には、一歩も引かぬ態度を貫く事!

最後になりましたが、サイケおやじの本音の疑問としては、この期に及んでも、今更「平和」を訴える政党が見当たらないことで、某学園問題や不倫騒動、おまけに離散集合の曖昧な視点ばかりを突っつくような演説なんかには、呆れてしまいますよ。

我が党は争いを絶対に避け、平和な国家を維持するように頑張りますっ!

そ~ゆ~当たり前の事が言えないところに、現在の政治家のダメさ加減があるような気がしますねぇ~~~。
 
あっ! このレコードのB面って、「嘘は大好き」だってさぁ~~♪
 
完全なるジャストミート感に震えてしまうのでした。
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覚悟はど~なんだい?

2017-09-29 19:27:57 | Weblog

夕方前から、あっちこっちと様々な集会や宴会に引っ張り回されて、ウンザリです……。

もちろん、今もアホらしい集まりに出ている最中、トイレに隠れて、これを書いている次第ですよ。

結局、誰が当選し、何処の党が勝って、どんな内閣が出来ようとも、次の政権は国民に対して、戦後最大の責任を負わねばならないことは明白!

その度胸と覚悟が立候補者にはあるんですかねぇ~~~?

甚だ疑問を覚えるのがサイケおやじの偽りの無い気持ちです。

自分だったら、絶対に無理ですよ……。

先ほど、心にも無い挨拶して、足早に去っていったあの野郎には、そんな任侠は感じなかったですねぇ……。

失礼致しました(__)

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勝手にしやがれ! でも、寝返りは壁際で打てっ!

2017-09-28 17:56:57 | 歌謡曲
勝手にしやがれ / 沢田研二 (ポリドール)

いやはやなんとも……、こんな土壇場で情けない本性を露わにしてしまった民進党の先生方には、果たして大事を任せられるのか、全く暗々たる気分のサイケおやじです。

まず、民進党そのものは参議院議員を主体として残すという方向性があるらしく、現在民進党に所属している衆議院議員の中で、次の選挙に出馬したいものは離党した後、希望の党から公認してもらえというんじゃ~、民進党への政党交付金をプールしておきたいという悪企みはミエミエだし、果たして件の離党者が欲しがっている公認を貰えるのかも全くの不透明でしょう。

だって、例えば先頃大揉めした安保法制に関しても、小池百合子は賛成票を入れ、民進党の奴らは反対していた者が多数だったのですから、今更尻尾を振ったって、国民を納得させられるはずもないわけで、しかも時局は北朝鮮との有事に備えての選挙という実態がある以上、中途半端はいけませんよっ!

しかし、小池百合子には寝返りを得意技として世渡りをしてきた過去があり、現在の希望の党にしても、どちらかと云えば保守色が強い面々が参集している事を鑑みれば、その本質は「第二自民党」みたいなものになりかねず、そこに民進党の保身第一主義者が加われば、まさに戦前の大政翼賛会の如き、戦争遂行内閣が発足しかねないという、それはそれで国難には適合するかもしれませんが、なんだかなぁ……。
 
それが実現しそうなのも、現在の自民党の中枢いる二階や石破、野田聖子あたりが寝返りの出戻り者という正体があればこそっ!?!

そこで本日のジャストミート曲は、沢田研二が昭和52(1977)年に放った、説明不要の大ヒット「勝手にしやがれ」です。

大野克夫の作曲に船山紀のアレンジが施されたモダンな歌謡ロックスタイルも一聴してシビレますが、何と言っても阿久悠が綴った歌詞が最高!

今の民進党の奴らは、壁際じゃ~なく、部屋の真ん中で寝返りを打ってしまうから、少しもカッコがつけられねぇんじゃ~ないのかっ!

せめて、ワンマンショーでふざけた姿を見せてくれる事が、これまでの支持者や国民に対する僅かばかりのお詫びの表明かもしれませんよ。

 行ったきりなら しあわせになるがいい
 戻る気になりゃ いつでもおいでよ

なぁ~んてこたぁ~、もう……、誰も言わんでしょう。

あぁ……、哀し……。
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水曜日の純情

2017-09-27 19:56:08 | 歌謡曲
■雨と水曜日 / 松本典子 (CBSソニー)

いよいよ実戦的選挙モードに突入した我が国の水曜日、朝からずぅ~~っと小池百合子ばっかりを各種メディアで見せつけられては、正直癖癖しているサイケおやじの脳裏に掲載のシングル盤A面曲「雨と水曜日」の一節が蘇ったところで、何も不自然なところはないでしょう。

 今もぉ~ 好きですぅ~~♪
 ひとことだけ書いたぁ~~~♪
 あぁなたはぁ~ 今遠くぅ~ 離れぇてぇるぅ~~♪

 返事のぉ~ こぉ~ないぃ~♪
 手紙と知っていてぇ~~♪
 投函(だせ)ばぁ~ しばらくぅ~ 期待をするのぉ~~~♪

とにかく選挙ってものは永田町の諸先生方にとっては、まさに死活問題で、ふんぞり返っていた身分から一夜にして失業者に転落するという非情さがあれば、国民の負託云々よりも自らの保身に全力を傾注してしまう気持ちも理解出来ないとは申しません。

しかし、だからといって、これまでのポリシーというか、それらしき姿勢を翻してまで、堂々と寝返りをやらかしてしまうのは見苦しいわけで、なによりもこれまで自分がお世話になってきた親分をあっさりと見限り、その言い訳も真面に繕えないザマは情けないですよっ!

ど~せなら、今回も当選したいのでっ!

なぁ~んて本音で有権者に頼み込むほうが、潔いと思うばかりのサイケおやじです。

で、そんな奴らの駆け込み寺になっているのが、小池百合子の「希望の党」だとすれば、これまでの経緯を頬っ被りして、厚顔無恥な願いこそが、まさに「希望」ってやつなんでしょうか?

件の松本典子の歌った「雨と水曜日」に綴られた心情なぁ~んて、あんまりにも符合し過ぎて、恥ずかしくなっちまいましたよ……。

ということで、こんなサイケおやじの戯言嘆き節は、実は作詞:小林由美子、補作詞:麻生圭子&作曲:羽田一郎が提供した「雨と水曜日」には失礼千万、さらにビシバシのビートを用いてのシンセポップ歌謡に仕立て上げた水谷公生の秀逸な仕事にも心底お詫びを申し上げます。

もちろん、決して上手いとは言い難いながらも、せつせつと歌った松本典子の健気さも、憎めません。

こ~ゆ~、如何にもな歌を聴いていると、無暗に抱きつかれて、迷惑そうにしながらも、本音はゾクゾクするほど嬉しいに違いない小池百合子の化粧品の臭いが、テレビ画面からも匂ってくるというか……。

出たい人より、出したい人ってのが、国民の選挙に対する思いだと信じております。
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緑と白じゃ~、どっちが悪い!?

2017-09-26 18:21:08 | Weblog

本日は定期健診で、不整脈は相変わらずながら……。

なんとっ!

今度は右目に微妙な白内障の予兆があって、しかも左右の眼圧も少し高いとかっ!

医師からの説明では、このまんまじゃ~、緑内障へと進行するので、早めに治療を云々……。

結局、緑内障の目薬をもらってきましたけど、例によって眼底検査で瞳孔が開いて、目の前が真っ白なんで、本日はこれで失礼させていただきます。

そうだっ、今夜はゲットしたまま未聴のブツでも楽しもう♪♪~♪

 

 

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宮前ユキに GIVE UP させられた浮浪雲

2017-09-25 18:13:07 | 歌謡曲
GIVE UP / 宮前ユキ (ポリドール)

テレビドラマで使われるテーマ曲には一聴して魅了されるものが少なくありませんが、本日掲載のシングル盤A面収録「GIVE UP」にも、サイケおやじは瞬時に完全KOされましたですねぇ~~♪

これは昭和53(1978)年春~秋にテレビ朝日系列で放送されていた時代劇「浮浪雲」の主題歌で、作詞:阿久悠&作曲:大野克夫、そしてアレンジは船山基紀が担当した、実にロッキンソウルなディスコ歌謡でして、チョッパーベースやアタックの効いたギター、そしてニューソウルなストリングスは言わすもがな、宮前ユキの歌いっぷりの蓮っ葉な純情(?)が最高に素晴らしいんですよっ!

告白すれば、サイケおやじは宮前ユキについて、我が国のカントリー&ウエスタンの分野では女王的な存在という事だけは知っていたつもりだったんですが、もちろんこの時点まで彼女の歌はきっちり聴いた事がなかったもんですから、完全に自分の好みのツボを刺激してくれたこのボーカリストは誰?

なぁ~んていう自らの不明を反省せざるをえなかったほどです。

もちろん、その頃ともなれば、時代劇にも流行最先端の洋楽味を強めた劇伴音楽は珍しくなかったんですが、ドラマ本篇がジョージ秋山の代表作のひとつにしてビックコミックで長期連載されていた「浮浪雲」の実写版ですから、原作の魅力だった洒脱でコミカル、そしてハードボイルドな雰囲気の良さをイメージ化させるには、思いきったカッコの良さも必須だったと思いますので、この宮前ユキが歌う「GIVE UP」は大正解だったはず!

なにしろ主人公の浮浪雲を演じたのは渡哲也ですから、クールにして野暮天フィーリングも好ましい役者としての資質が全開していましたし、その妻にして明るく、現代的(?)なカメ役が桃井かおりというキャスティングであれば、倉本聰や金子成人の脚本には昭和歌謡曲を口ずさんだり、放送時オンタイムの風俗&風物が出てきたり、台詞にしてもほとんど現代劇調という、正統派時代劇のファンからすれば噴飯物の演出は賛否両論ながら、これが石原プロの製作というのも、妙に味わい深いところでした。

そして当然ながら他のレギュラーメンバーや毎回のゲストにしても、所縁の面々が登場する事が多く、このあたりは既にDVD化されているドラマ本編でご確認、お楽しみ下さいませ。

個人的には渡哲也と云えば、一般的なイメージは日活ニューアクションの「無頼シリーズ」とか、テレビアクション物の傑作「大都会」、あるいはこの「浮浪雲」終了直後に始まった「西部警察」に代表されるハードボイルド系の演技に魅せられるものが強いのかもしれませんが、実はコミカルというか、あえて言わせていただければ、「紅の流れ星」等々に強く表出されたオトボケ寸前のソフトボイルドな役柄にもジャストミートの最高感を覚えますので、時代に先んじながら、飄々と生きる浮浪雲の渡哲也も、決して嫌いではありません。

ということで、そんなこんなをとりとめもなく綴りながらループ&リピートしまくって鳴らす宮前ユキの「GIVE UP」は、本当に素敵ですねぇ~~♪

凹んだ気分も思わず逆転する快感に浸ってしまうのでした。
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平熱と微熱のソフトロック

2017-09-24 20:16:32 | Pops
96.8 c/w 嘘はつかない / Keith (Mercury / 日本ビクター)

秋になると、もうひとつ好きな気持ちが高まってしまうのが、洋楽ソフトロック♪♪~♪

例えば本日ご紹介のシングル盤に収録の両面2曲には、殊更ジャストミート感を強く覚えるサイケおやじであります。

歌っているのは掲載のジャケ写に登場している、キースと名乗る白人ボーカリストなんですが、その声質はハスキーな粘っこさが特徴的で、しかし提供されている楽曲はメロディ&アレンジが共々にソフトポップス路線という、確信犯的なミスマッチが見事に当たったというところでしょうか。

実際、1967年にヒットした「98.6」は思わせぶりなピアノとホーンアンサンブルに導かれ、徐々にテンポアップしてからの歌メロが始まれば、それはこの上もない王道の夢みるポップス天国♪♪~♪

弾んだリズム隊のシャッフルビートも良い感じですし、程好いコーラスや強い印象を残すピアノの響き等々、とにかくウキウキさせられる仕掛の妙は狙って成功したものでしょう。

なんたってプロデュースが、その道の大御所たるジェリー・ロスですからねぇ~~、得意技と云えるソフト&メローにして、ハード&ポップという極北寸前の音作りは、ツボに入れば忽ちシビレさせられるという典型が、このキースが歌う「98.6」です。

ちなみに曲タイトル「98.6」とは、人間の平熱体温の華氏表示だとかっ!?

まあ、それはそれとして、実はもっと素敵に感じるのがB面に収録された「嘘はつかない / Ain't Gonna Lie」で、アメリカでは既に前年にヒットしていたという、これが本当はキースの出世作ですから、良くて当たり前田のクラッカー!

なぁ~んていう、OLD WAVE 過ぎる常套句を出してしまうのも、このシングル盤に収録の両曲は双子の優れモノというわけです。

ちなみに曲を書いたのは、どちらもジョージ・フィショッフ&トニー・パワーズのコンビであり、このチームは当時のジェリー・ロスが製作したレコードには相当数クレジットされているので要注意かもしれません。

また、コーラスを担当しているのは、「ライオンは寝ている / The Lion Sleeps Tonight」で知られるトーケンズという真相も奥深いところでしょうか。つまりジェリー・ロスはアメリカ東海岸系のポップス職人であり、キース本人もフィラデルフィアの出身という事ですし、しかも主にアレンジを担当していたジョー・レンゼッティが映画等々の劇伴で活躍するという、そんなこんなを鑑みて考察すれば、1970年代に大きなブームを巻き起こしたフィリーソウルとの関連性も興味深いと熱くなるのがサイケおやじの偽りの無い心境です。

長くなるので本日はここまでと致しますが、ジェリー・ロスに関しては、何れじっくりと書きたいと思います。

それと今日では定説になっている、この2曲から影響を受けて山下達郎が自作自演したのが「パレード」という人気曲だとする告白(?)も、確かに頷けるものはありますが、サイケおやじとしては、スパイアル・ステアケースの1969年のヒット曲「More Today Than Yesterday」が元ネタだと思っているんですけどねぇ~、いかがなものでしょう。

ということで、本日は墓参りに行った帰り道、なんとなく立ち寄ったファミレスで某外国人のパスポートを拾い、警察へ届け出たまでは良かったんですが、それがなんだか不穏な空気で……。

何か触法行為に繋がっているとしたら、メンド~はゴメンですぜっ!
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秋の夜長のブルー・スター

2017-09-23 20:36:40 | Ventures
Blue Star / The Ventures (Dolton / 東芝)

秋も深まった今宵、ど~にも聴きたくなるのが本日掲載のシングル盤A面曲「Blue Star」です。

演じているベンチャーズは説明不要、エレキインストの大御所バンドにして、我が国にエレキブームをもたらし、それがそのまんまGSブーム、牽いては今日に至る日本のロックに大きな、そして無視出来ない影響を与えた功績は、まさに歴史!

それはエレキインストが決してイケイケの演奏ばかりではなく、もちろんこれはベンチャーズだけではありませんが、哀愁や甘さを湛えたスローな曲調においても、ロックだからこそ表現可能だった名演があったからで、殊更ベンチャーズにおいては、それが後に所謂「ベンチャーズ歌謡」と呼ばれるポップス系歌謡曲に発展継承されていった事を鑑みれば、この「Blue Star」の人気が格別なのも頷けるところと思います。

なにしろ原曲はビクター・ヤングが書いたスタンダードなメロディと云われていますが、やはりベンチャーズが演じたバージョンのロマンチックにしてスペーシーな表現の素晴らしさは他に類似するバンドのカバーよりも個人的には圧倒的に好き♪♪~♪

例えばシャドウズの演じる同曲の味わいの薄さは、ベンチャーズのバージョンを聴いていればこその感想かもしれませんが、それはそれとして、1964年に出したアルバム「ウォーク・ドント・ラン Vol.2」に初出した時からの完成度は圧巻で、これが翌年春になって我が国でも「ウォーク・ドント・ラン '64」の邦題で発売された時から既に、この「Blue Star」は人気を集めていたところで、ついに1966年秋にシングル曲として出されてみれば、これがなんとっ!

女性コーラス入りのシングルバージョンだったんですから、たまりません♪♪~♪

ちなみに書き遅れてしまいましたが、演奏の本質的な魅力であるロマンチックなギターは、スライド風のパートと低音弦によるロックっぽさの融合だと感じるわけですが、このスライド風のパートは最初に聴いた時、てっきりノーキー・エドワーズの新技(?)かと思っていましたし、高校入学以来、エレキを弾いてはバカ大将を目指していたサイケおやじにしても、コピーに勤しむ時にはスライドでやろうとして苦しんだ前科があるのものの、実際はスティールギター奏者として有名なセッションプレイヤーのスヌーキー・ピートがレコーディングに参加していたという真相を知ってみれば、ベンチャーズのサウンド作りの頭の柔らかさには敬服するばかりです。

前述したシャドウズのバージョンには、失礼ながら、このあたりが不足したストレートな演奏になっているのが、個人的には物足りなかったのでしょう。

ところが、この「Blue Star」には、スライドやスティールギターに頼らずとも、素晴らしい仕上がりを聴かせるロマンチックな名演が確かにあって、それは寺内タケシとバニーズが昭和44(1969)年頃に出したバージョンでありまして、そこでは寺内御大がエレキギターの音量ボリュームを上げ下げするという所謂バイオリン奏法によって、これまた素晴らしき天才の証明を堪能させてくれますよ♪♪~♪

このレコードについては、何れご紹介させていただく所存です。

ということで、秋の夜長にはロマンチックなエレキインストで浮世の憂さを忘れるのも悪くありません。

個人的には公私の別なく、最近は心の重荷になっている懸案が多数あるもんですから、尚更です。

心に秘めた思いの……、せつなさよ。
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オリーブの首飾りはビンボ~には不釣り合い?

2017-09-22 20:04:14 | Pops
オリーブの首飾り / ポール・モーリア・グランド・オーケストラ (フィリップス)

音楽の素晴らしさのひとつとして、思わずその場の雰囲気を変えてしまう魔法があるとしたら、本日のお題「オリーブの首飾り / El Bimbo」は、なかなか強烈な名曲かと思います。

もちろん、このメロディやベースとなってるアレンジは、その曲名は知らずとも、必ずや日本人には刷り込まれているはずですし、その現象は我が国のみならず、世界中の共通認識(?)じゃ~ないでしょうか♪♪~♪

そして当然ながらカバーバージョンも夥しい中あって、殊更日本において、最初に耳に馴染んでいるのは1975年に発売され、ロングセラーのヒットになっているポール・モーリア・グランド・オーケストラによる本日掲載のシングル盤に収録のバージョンかと思います。

何故ならばテレビCMや番組内BGM、さらには今となって特に親しまれているのがマジックショウやフロアダンスショウでの頻繁な使用でしょうし、歌謡曲の世界でもボーカル入りのバージョンが様々なミュージシャンや歌手によってレコーディングされているという人気ぶりは侮れません。

とにかく一度聴いたら、その快適なリズムとウキウキさせられるメロディラインの融合は素晴らしいかぎりで、しかも覚え易いもんですから、何かのハズミに脳内で再生される旋律の魅力は絶大♪♪~♪

ほとんどパブロフの犬みたいな効果さえあるとすれば、ハリウッドで1975年に作られ、大ヒットした傑作コメディ映画「ポリス・アカデミー」の劇中で、例のゲイバー「ブルー・オイスター」の場面も決して消え去る事の無い衝撃的和みの瞬間でしょうねぇ~~~♪

そして、もうひとつのネタというか、実はこの人気曲にはオリジナルバージョンが確固としておりまして、それが我が国ではポール・モーリアのヒットに当て込んで件の本家本元も発売され、なんとっ!

原曲タイトル「El Bimbo」をモジった邦題「嘆きのビンボー」ってのまでが出てしまったのですから、たまりませんねぇ~~!?!
 

演じているのはビンボー・ジェットと名乗るフランスのグループなんですが、曲中には「びんぼぅ!」なぁ~んていう掛け声も楽しく入るんですから、お馴染のメロディラインもますます冴えて広がっていくんですねぇ~~♪

ちなみに「Bimbo」というのはスペイン語、あるいはイタリア語(?)で尻軽女という意味らしいとかっ!?!

しかし、それはそれとして、「オリーブの首飾り」≒「嘆きのビンボー」は、常に楽しい雰囲気を撒き散らす魅惑の名曲でしょう。

うむ、最近はこ~ゆ~のがありませんねぇ~~。

だから、サイケおやじは OLD WAVE というわけです。
 
あっ!
 
そ~いえば、大瀧詠一にも「びんぼう」っていう名曲名演がありましたですねえ~~。
 
まあ、当時は「貧困」もブッ飛ばす勢いが世の中にあったんでしょう、懐かしいぃ~~~♪
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シャンソン歌謡でミステリを

2017-09-21 19:59:22 | 歌謡曲
愛のバラード c/w 仮面 / 金子由香利 (日本ビクター)

これが噂の1枚と云えば、本日掲載のシングル盤もサイケにとおやじとっては幻の中にあったブツだったんですが、ど~にかこ~にか入手が叶ってみれば、不思議な味わいにシビレてしまった己の不明は幾何も無し……。

と、まあ、本日も意味不明の書き出しで申し訳ございません。

しかし、これは大野雄二の代表作のひとつにして、昭和51(1976)年に大ヒットした我が国のミステリ映画「犬神家の一族(市川崑監督 / 角川映画)のテーマ曲「愛のバラード」のボーカルバージョンをA面に入れた、なかなかしぶといレコードでして、もちろんジャケ写からして前述の本家盤と密接な関係にあることは言うまでもないんですが……。

問題は、この金子由香利が歌ったボーカルバージョンは映画本篇では使われなかったという事で、つまりは当時ありがちがった、ヒット映画からイメージを借りたタイアップ作品だったのでしょう。

もちろん、ほとんど売れなかったにちがいなく、その存在だけは殊更大野雄二の信者には伝播していたのですから、今となっては珍盤扱いになっているという、冒頭に書いた「噂」とは、それを指しているのです。

そして実際に針を落としてみれば、シャンソン歌手の金子由香利の声質や節回しが、劇中で大役を演じていた高峰三枝子のイメージに重なるが如き、哀切と重苦しさが最高に混ぜ合わせされたメロディラインにはジャストミート♪♪~♪

ちなみに作曲は既に述べたとおり、大野雄二なんですが、このボーカルバージョンのアレンジは神保正明であり、演奏はビクターオーケストラと記載がありますから、大野雄二が製作にどの程度関わっているのは知る由もなく、しかし山口洋子の綴った歌詞の秘めやかな味わいとの相性は侮れません。

ですから、B面に収められた「仮面」もまた、映画サントラ用に作られ、それは大野雄二の手に掛かれば暗黙の了解で演奏された曖昧なメロディを変奏したスパニッシュ調のフュージョンだったものが、やはり山口洋子の作詞と神保正明のアレンジを得た金子由香利のボーカルバージョンでは、クールでグルーヴィなニューミュージック風演歌調に仕上がっているという、まさにミステリアスな結果は、これ如何に!?

う~ん、途中に入る台詞の語りがハッとするほど良い感じなんですねぇ~~♪

ということで、実はシャンソンはサイケおやじの守備範疇外ではありますが、このシングル盤に関しては、ジワッと滲みて来る魅力の虜になってしまいました。

うむ、秋も深まる夜には、これかなぁ~~~♪
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