OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

この素晴らしき秘宝

2014-08-31 15:40:16 | Miles Davis

The Unissued Cafe Bohemia Broadcasts / Miles Davis (Domino = CD)

またまた出ましたっ!

というマイルス・デイビスの発掘音源CDで、内容はジョン・コルトレーンを擁していた1956~1958年のクインテットによるライプ演奏がメインになっています。

しかもネタ元がニューヨークにあったモダンジャズの聖地「カフェ・ボヘミア」からのラジオ中継ですから、ブツを開封する前からワクワクしてしまうのは、もはやジャズ者の宿業とばかりも言えません。

ところが、こう書いていながら、サイケおやじはバチアタリにも昨年買ったまんま、他にも買っただけで安心満足している夥しいCDやDVD等々の中に埋もれさせていたのですから、深く反省し、お詫びを申し上げる他はございません。

そして中身は、やっぱり凄いモダンジャズの神髄が堪能出来たのですから、サイケおやじの改悛の情を以下のご紹介でご理解願えれば、幸いでございます。

1956年9月15日
 01 Theme / Announcement
 02 Well You Needn't
 03 It Never Entered My Mind
 既に述べたとおり、ここから1957年4月13日までの3回のギグはマイルス・デイビス(tp) 以下、ジョン・コルトレーン(ts)、レッド・ガーランド(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds) という所謂オリジナルクインテットの演奏になっていますで、世に言うところの「プレスティッジのマラソンセッション」を経ながらのハードパップなマイルス・デイビスが楽しめますよ。
 気になる音質も全く普通に聴けるレベルというか、現在のような高音質ブートに慣れきっているお若い皆様の感覚は知る由がなくとも、ジャズという今では伝統芸能になってしまった音楽ジャンルに親しんでおられるのであれば、このメンバーによる極めて日常的なライブ演奏に接する幸せは大切な宝物と思います。
 なにしろグイノリのベースにリードされるアグレッシヴな「Well You Needn't」では、なんとかクールな素振りを保つことに腐心するマイルス・デイビスとハズシ気味のジョン・コルトレーンの対比、さらに和みのレッド・ガーランドと若さ溢れるポール・チェンバースの間に立って絶妙のクッションを作り出すフィリー・ジョーという、これが当時ののマイルス・デイビス・クインテットの終わりなき日常だったんでしょうねぇ~~♪
 その意味で続くスローな歌物「It Never Entered My Mind」が皆様ご推察のとおり、マイルス・デイビス十八番の繊細な表現に徹して演じられるのは、ファンが一番に望むところと思います。
 ちなみに録音状態ではポール・チェンバースのベースが強くミックスされているのが個人的には高得点♪♪~♪

1956年9月29日
 04 A Gril In Galico
 05 StableMates
 06 How Am I To Know (imcomplete) / Closing Announcements
 いきなりマイルス・デイビスが得意技であるミュートによるアップテンポの歌物演奏「A Gril In Galico」とあって、スピーカーの前のサイケおやじもテンションが高くなるのを抑えきれませんが、フィリー・ジョーのドラミングも冴えまくりですよ♪♪~♪
 ですからそれなりに快調なジョン・コルトレーンと定番フレーズ連発のレッド・ガーランドにはジャズ者歓喜の瞬間が満載でしょう。
 そしてご存じ、モダンジャズのスタンダード「StableMates」が続けて演奏されるとあつては、ジャズが好きで良かったぁぁぁぁ~!
 とジコマンを超えた感慨に浸る他はありません。
 音質も「9月15日」のセッションと同等ですので、素直に楽しめると思います。
 ただし残念過ぎるのが「How Am I To Know」が完奏バージョンで聴けないという……。まあ、これはラジオ中継放送ならでは事態なんでしょうが、かなり早いテンポで演じられている事からして、なにか時間を気にしていたと思えば、意想外の迫力にも納得です。

1957年4月13日
 07 The Theme
 08 Woody‘n You
 09 Walkin'
 この日もなかなか快調な演奏が聴かれるので、一説によるとバンド内部には相当に悪いクスリが蔓延していた事から、マイルス・デイビスは困っていたという逸話も???
 それほど熱いんですねぇ~、このパートは♪♪~♪
 とにかくハードボイルドな「The Theme」から爆発的な「Woody‘n You」の突撃姿勢、さらに「Walkin'」におけるグルーヴィな押し出しは、今更ながらモダンジャズが一番にヒップだった時代を再認識させられてしまいます。
 ちなみに歴史的な考察として、おそらくはこのライブギグ直後あたりにマイルス・デイビスは自己のバンド、つまりはオリジナルクインテットを解散させたと言われていますから、感慨も深いですよねぇ~。
 もちろん音質も普通に聴けるレベルなので、ご安心下さいませ。

という以上の音源は少なくともサイケおやじは初めて聴けた、素晴らしい「お宝」です。

1958年5月17日
 10 All Of You (imcomplete) / Announcement
 11 Announcement / Four
 12 Bye Bye Blackbird
 13 Walkin'
 14 Closing Announcement / Two Bass Hit
 さて、しかしこのパートは、これまでにも度々ブートやハーフオフィシャル盤で広く人気を集めた音源で、メンバーはマイルス・デイビス(tp) 、ジョン・コルトレーン(ts)、ビル・エバンス(p)、ポール・チェンバース(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds) という、今では夢のクインテットなんですか、何といってもジョン・コルトレーンの急成長というか、例のシーツ・オブ・サウンドが完成間近の吹きまくりスタイルがたまりません♪♪~♪
 それは「Four」の突進力で一発明快、まさにハードパップの痛快を楽しめると思いますが、もうひとりの看板スタア(?)であるビル・エバンスの存在感も地味ながら侮れないでしょう。
 そりゃ~、確かに黒人音楽的なノリとは異なっていますが、同時にポール・チェンバースとフィリー・ジョーの名コンビによる躍動的な保守本流のジャズビートがあればこそ、今も不思議な新感覚がニクイばかりで、「Bye Bye Blackbird」における変態イントロとか、それはそれでカッコマンの親分を「その気」にさせるんじゃ~ないか?
 なぁ~んて、生意気な妄想も止まず、確かにマイルス・デイビスのミュートはジャズ者の琴線に触れるのであります。しかもジョン・コルトレーンが意図的に歌心を無視せんとするような態度!? ですから、そこに続くビル・エバンス特有の前ノリっぽいアドリブスタイルが愛おしいわけですが、当然ながら好き嫌いは十人十色ですから、ここでの「Walkin'」を前述1957年4月13日のセッションと聞き比べるのも一興かと思います。
 う~ん、マイルス・デイビスって、何時も同じようなフレーズしか吹いていないのに、それは麻薬なんですよねぇ~、実際♪♪~♪

1958年11月:ニューヨークでのテレビショウ「Art Ford Jazz Party」
 15 What Is This Things Called Love?
 さて、これはボーナストラックとはいえ、かなり問題の音源で、一応確定とされているメンバーはナット・アダレイ(cor)、ベニー・グリーン(tb)、キャノボール・アダレイ(as)、ジェリー・マリガン(bs)、レッド・ガーランド(p)、バリー・マイルス(b)、キャンディド(per) に加えて他数名というのが定説なので、マイルス・デイビスの参加は疑問が残るところ……。
 しかし演奏終了間際に入るMCでは、マイルス・デイビスも含めて、上記のメンバーの名前が飛び出しています。
 もちろん実際に聴けばジャケット記載のクレジット諸々を素直に信じる事は出来ず、気になる演奏はラテンバーカッションが効いたアップテンポのハードパップに仕上がっているわけですが、このギターは誰? このピアノは本当にレッド・ガーランド? という不思議も打ち消せず、まあ、それを推察するのも楽しいと思いましょうよ。
 そこでサイケおやじの当て推量は、キャンノンボール・アダレイじゃ~なくて、ジジ・グライス(as)、またギターはケニー・バレルかもしれないと思うんですが、いかがなものでしょうか?

1953年2月21日:ワシントンD.C.
 16 A Night In Tunisia
 そこでこれもボーナストラックながら、おそらくは初CD化の音源と思います。
 メンバーはマイルス・デイビス(tp)、アレン・イーガー(ts)、テリー・ソウプ(p)、マックス・ローチ(ds)、そして正体不明のベース奏者が繰り広げるのがモダンジャズの聖典曲で、しかもアドリブパートも含めて、ほとんどマイルス・デイビスの独り舞台という熱気は危険極まりないです。
 特にマックス・ローチのドラムスはポリリズムの恐ろしさが既に全開!
 ええぇ~ぃ、ブラウニーは出ないのか!?
 なぁ~んていう不条理な思いは、決して不遜ではないと書けば、お叱りでしょうか?
 サイケおやじは正直を貫きたいです。

以上、これは本当に素晴らしい音源集で、冒頭で書いたように、ゲットしながら聴いていなかった自らのバチアタリを深く反省後悔しているのが、サイケおやじの現況……。

どうかジャズ者の皆様には、ぜひとも聴いていただきたく、強くオススメしたい「秘宝」というわけです。

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未だ正義感は

2014-08-30 15:38:04 | 歌謡曲

葬いは俺が出す / 千葉真一 (キングレコード)

呆れた事件は昔っから夥しいわけですが、最近では飼い主と一緒で無抵抗の盲導犬に鋭利な刃物を突き刺すというニュースには、サイケおやじも憤激するしかありませんでした。

そして同時に驚いたというか、警察が捜査する容疑が「器物損壊」って!?!

なんだか法律の脆弱さ、曖昧さを感じてしまったのはサイケおやじだけでしょうか?

盲導犬に限らず、ペットや家畜だって、飼い主にとっては心の友であり、生涯の伴侶かもしれない存在なのに、「物品」としてしか法律は見ていないのは、そういう事には専門外のサイケおやじには解せないわけで、もしも件の盲導犬が、その所為で飼い主の誘導を誤り、取り返しのつかない事故にでも繋がったら、やらかした犯人の処罰は、ど~なるんでしょうねぇ~~?

なによりも、訓練の成果とはいえ、無抵抗で耐えていた被害盲導犬の任侠が哀れですよ。

また、もうひとつ、最近の難病支援に事寄せた「氷水」キャンペーンは、まあ、それはそれとして悪くは無いと思いますが、なんとっ!

防水スマホを出している某メーカーが、そういう仕様の機種を出していないライバル会社を指名して、自社製品に氷水を浴びせるというのは、バカ丸出し!

やっぱり、あの民族の思考は世界の良識からは大きく外れていると思われたって、言い訳も出来ないでしょう。

実際、サイケおやじはスマホの買い替えを検討の最中、第一候補にしていた問題の会社の防水仕様機種は除外するしか無いという決定で、正直に告白すれば、苦渋の選択という口惜しさもあるほどです。

しかし、そんなバカヤローを使うほど、落ちぶれてはいないという矜持は大切にするしかありません。

さて、そこで本日は、そんなこんなの気分で選んだシングル盤A面曲「葬いは俺が出す」をご紹介させていただきます。

ご存じ、世界のサニー千葉こと、千葉真一が主演した昭和47(1972)年の同名映画(東映・斎藤武市監督)の主題歌なんですが、マカロニウエスタンと歌謡フォークが合体したようなサウンド&曲メロに乗せて歌うというよりも、逆らえない語りを聞かせる千葉真一のボーカルが強いんですねぇ~~♪

もちろん破天荒に面白い映画本篇にジャストミートしているのは言わずもがな、なんか、ここまで言いきられてしまうと、世の中で自分の意に沿わない者は駆逐して当然という衝動に駆られてしまいそうな、なかなかにアブナイ感度は良好ですよ。

ちなみにこれを書いたのは作詞:及川恒平&作曲:小室等という、当時は六文銭というフォークグループをやっていたコンビなんですが、アレンジが寺島尚彦という事は、例のテレビ時代劇「木枯らし紋次郎」の主題歌として同年に上條恒彦が大ヒットさせた「だれかが風の中で」と似たような雰囲気であれば、あながち歌謡フォークという思い込みは厳禁でしょう。

というか、寺島尚彦といえば、永遠の歌謡フォーク「さとうきび畑」の作者として有名過ぎる存在でありながら、この頃の小室~寺島ラインは要注意と思います。

ということで、恥ずかしながら、少年時代は本気でワイルド7に入りたかったサイケおやじですから、未だ正義感は消えずと言いたいところなんですが、正義を遂行するには自分も傷つかずにはいられないとう真理に鑑みれば、憤るのが精一杯……。

でもねぇ~、自分の目の前の悪辣を見ないようにする努力なんてのは、する気がないのでした。

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過ぎゆく夏にパイシスを

2014-08-29 16:10:53 | 歌謡曲

恋人と来ないで / パイシス (Alfa / 東芝)

サイケおやじは職業作家としてのユーミンも大好きで、もちろん結果的にセルフリメイクされた楽曲の素晴らしさは言うまでもないんですが、しかし最初のオリジナルバージョンの方が♪

という作品も少なくありません。

例えば本日ご紹介のシングル盤A面曲「恋人と来ないで」は、昭和51(1976)年に発売されたパイシスという、失礼ながら全く売れなかった男女デュオのために書き下ろされた、これが素敵な歌謡ポップスの極みつきで、既に皆様ご推察のとおり、ユーミンのセルフリメイクバージョンは昭和55(1980)年発表のメガヒットアルバム「サーフ&スノウ」に入っている名曲なわけですが……。

しかしパイシスだって、きっちり松任谷正隆の煌めくアレンジに彩られた所謂ユーミンワールドを全開披露♪♪~♪

とにかく流麗なストリングスやハープの存在感に負けないボーカルのコンビネーション&ハーモニーが絶品なんですねぇ~♪

寄り添うハイファイセットのバックコーラスも良い感じ♪♪~♪

これをユーミンが前述の「サーフ&スノウ」収録バージョンになると岡田真澄をデュオの相手として、素っ気ないほどシンプルに歌っているんですから、パイシスバージョンを先に知っていれば物足りないのもサイケおやじの偽りのない心情というわけです。

ちなみにパイシスはポール岡田と寺門ユキが川添象郎のプロデュースで結成したデュオというのが定説で、なんでもポール岡田は末期カーナビーツのボーカリストでもあったそうですが、サイケおやじの記憶は曖昧です。

ところが後にポール岡田が宣伝業界で化粧品CM絡みのヒット曲、例えばサーカスの「Mr.サマータイム」とか山下久美子「赤道小町ドキッ!」等々を制作したプロデューサーの長岡和彦と同一人物であった事を知って、吃驚仰天!!?!

他にも大きな業績を残していることは、皆様もご存じのとおりでしょう。

う~ん、人に歴史あり、ですよねぇ~~~。

告白すればサイケおやじは、決してリアルタイムでパイシスを知っていたわけではなく、冒頭で述べたとおり、職業作家としてのユーミンを探索中の昭和52(1977)年末頃、この「恋人と来ないで」という楽曲と収録レコードに邂逅し、本来の主役たるパイシスは完全にノーマークでありました。

でも、今聴いても、パイシスは素敵なデュオだと思います。

残念ながら私有盤は、これっきりなんですが、実はもう1枚、デビュー作と言われるシングル盤が存在しているらしいので、探索は続行中であります。

ということで、今日も甘く、せつない夏の歌をご紹介したつもりなんですが、いかがなものでしょうか?

今年も夏は過ぎていくばかり、せめて、こういう歌を愛でているのでした。

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大人になったキューピット

2014-08-28 12:05:16 | 歌謡曲

横浜レイン / キューピット (テイチク / ユニオン)

着エロ歌謡の美しき双子姉妹であったキューピットは、残念ながら思惑ほどのブレイクはありませんでしたが、それでもサイケおやじにとっては忘れえぬアイドルスタアです。

なんたってセクシー&エレガントな立振る舞いには華がありましたからねぇ~~♪

最近の学芸会みたいな集団アイドルと比べることすら次元が違う輝きは、この姉妹が芸能界から去って後も霧散することはなく、例えば掲載の昭和54(1979)年秋に出た、おそらくはキューピットにとっては最後のシングル盤であろう1枚だけでも、ジャケ写のクールで穏やかな雰囲気の良さにKOは必至!

しかも収録A面曲「横浜レイン」が作詞:伊藤アキラ&作編曲:萩田光雄によるメロウフュージョンなラテン歌謡なんですから、サンタナ風ギターも含めたサウンドの心地良さと幾分素っ気ない彼女達のユニゾンボーカルがジャストミートですよ♪♪~♪

言い換えれば、それまでのアイドル歌謡からAOR歌謡への転進という感じであって、その大人っぽいムードが大きな魅力になっています。

ところが残念ながら、この頃の、つまりは「横浜レイン」を歌っているキューピットにサイケおやじはテレビでも実演でも接したことがありません。

ですから、どのような衣装で歌い、どんな振付を演じていたのかは全く妄想するしかなく……。

だからこそ、キューピットの映像集が纏まって復刻されん事を決死的に望んで幾年月!

また今日も、そんな気持ちを吐露しつつ、これを書いているのでした。

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会議は踊らない

2014-08-27 15:36:31 | Weblog

会議が縺れているので、本日の1枚は救済、ご理解下さい。

あ~ぁ、スイングしない話し合い、ガチンコなんて本当につまらないと実感しております(__)

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やっちまったぜっ、それでもアメリカの憎めなさ♪

2014-08-26 15:39:47 | Rock

I Need You / 川のほとりで / America (Warne Bros. / ワーナーパイオニア)

1970年代ロックのひとつの流行に、所謂「ビートルズっぽさ」が認められるのは、本家ビートルズが実質的に解散状態であったからでしょう。

もちろん件の「ビートルズっぽさ」はビートルズが世界的に大ブレイクした1964年以降、例えばホリーズが小型ビートルズと呼ばれたり、それらしい似たような音楽をやっていたバンドは夥しかったんですが、結局は現役ビートルズには肩を並べる事すら出来ず、真似っこと批判するよりは、微笑ましさや姑息さばかりが目立っていたと思います。

ところが前述したとおり、ビートルズがもはやピカピカの新曲を出してくれない状況となれば、弟分筆頭格としてのバッドフィンガー、我が国のチューリップ、その英国版みたいなパイロット等々が堂々の人気を確立したのですから、時の流れは偉大です。

そして我々、ビートルズに薫陶を受けた(?)ファンは1970年代に入って、おぉっ! これはビートルズっぽいなぁ~~♪ という印象に快感を得るのが許されたところで、アメリカが演じた本日掲載のシングル盤A面曲「I Need You」は絶妙の登場でありました。

なにしろ問題(?)の「ビートルズっぽさ」のキモがジョージ・ハリスン節であり、極言すれば畢生の名曲「Something」がモロですから♪♪~♪

いゃ~、実際これは皆様に聴いていただく他はないほどの説得力とでも申しましょうか、裏メロで元ネタを歌ってしまうのも必然のリメイクみたいな、う~ん、これで良いんでしょうかねぇ~♪

あっ、そういえばジョージ・ハリスンはビートル時代に「I Need You」という佳曲も書いていましたですねっ!

はっはっはっ、この因果の巧みさは洒落が効きすぎて、笑っちまいますよ♪♪~♪

ちなみに曲を書いたのはメンバーのひとりでメガネも印象的なジェリー・ベックリーで、当時のライブ映像を見ると、ピアノを弾きながらリードを歌っているんですが、このスタジオバージョンでも、ピアノがあってこその仕上がりになっているあたりは、アメリカ=CSN&Y系のアコースティックギターがメインのグループというイメージとはちょっぴり異なると思います。

その意味でアメリカが「ビートルズっぽさ」を秘密兵器(?)にしつつ、ついにはビートルズの水先案内人だったジョージ・マーティンにプロデュースを依頼し、更に飛躍したのは無関係ではないでしょう。

しかしご安心ください。

アコースティックギターに彩られた西海岸風フォーキーポップスを求めるファンにはB面収録の「川のほとりで」が絶好のプレゼントになるはずで、アップテンポの快調なノリで繰り広げられるギターのリズム&リードの楽しさやオープン系ハーモニーを用いたコーラスワークの心地良さは、まさにヤミツキ症候群♪♪~♪

告白すれば決してアコースティックギターが得意ではないサイケおやじでさえも、この「川のほとりで」を仲間達とコピーしていたという前科は消せるものではありません。

ということで、ビートルズとCSN&Yという、1970年代前半においてさえ、最も人気と影響力があったグループの音楽性を臆することなくパクっていたアメリカは、何故かリアルタイムでも、それほど貶され事は少なかった印象です。

そのあたりの憎めなさは、まあ、サイケおやじだけの気持ちかもしれませんが、このシングル盤両面2曲を入れたデビューアルバムが、これまたそうした印象に満たされているのですから、たまりませんよ♪♪~♪

うむ、今はアコースティックギターを抱えたい気分です。

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そんな場合じゃ~ないけれど

2014-08-25 15:37:07 | Rock

California Girls / David Lee Roth (Warner Bros./ ワーナーパイオニア)

夏と云えば海ですから、日頃ハードロックに邁進している熱血野郎でさえも、砂浜が恋しくなるのでしょうか?

なんとっ!

「夏と海と女の子」のイメージを決定的なウリにしていたビーチボーイズの代表曲「California Girls」を、1980年代前半のハードロック業界ではバリバリの看板バンドであったヴァン・ヘイレンのボーカリストというよりも、独特のおバカキャラで人気を集めていたデイヴ・リー・ロスが自己名義で歌ってしまうという暴挙には心底、浮かれさせられましたねぇ~~~♪

それが本日掲載のシングル盤なんですが、ご存じのとおり、当時はテレビで放映するプロモビデオが所謂「MTV」と称されたブームのど真ん中でしたから、基本的に楽しい楽曲が既に述べた様なデイヴ・リー・ロスのトンパチな個性を存分に活かした映像共々の作りになっていたのは、忽ちの大ヒットの見事な戦略の勝利と思うばかりです。

そのあたりは現在でもネットで簡単にお楽しみいただけますので、これ以上、サイケおやじが稚拙な筆を弄する必要もないわけですが、それでも、ど~しても訴えたいのがデイヴ・リー・ロスのカバーバージョン、そのものの仕上がりについてです。

それはビーチボーイズのオリジナルバージョンが1965年夏の発売ですから、およそ20年後の1985年に作られたカバーバージョンであれば、そこにはシンセ系キーボードをメインにしたサウンド作りが顕著でありながら、決して基本を蔑ろにしていない忠実さがあって、特に楽しさを抑えきれないようなコーラスワークは秀逸!

実はここには本家ビーチボーイズからカール・ウィルソン、それと噂ではブルース・ジョンストンがコーラスバートに参加しているそうですし、ブライアン・ウィルソンと一緒に曲を書いたマイク・ラヴも何やら関与しているというのですから、さもありなんです。

なにしろビーチボーイズのオリジナルバージョンはLP「サマー・デイズ」、あるいは同時期にカットされたシングル盤で世界に伝播され、それは耳に馴染んだものですから、デイヴ・リー・ロスにしても、下手な小細工は通用しないと覚悟を決めていたのかもしれませんねぇ~~。

ちなみに演奏パートにはウィリー・ウィークス(b)、ジョン・ロビンソン(ds)、エドガー・ウィンター(key)、ブライアン・マン(key)、サミー・フィゲロア(per) 等々の参加が確認されますが、その不思議な軽薄感がノーテンキな歌詞を意識してるのだとしたら、例によって自堕落(?)フレイバーを撒き散らすデイヴ・リー・ロスは、まさに大願成就!?

ジャケ写にもきっちり掲載されているように、堂々のソロデビューながら、「解散はしないよ」なぁ~んていう、素っ呆けた名台詞がニクイばかりでしょう。

今となっては、既にヴァン・ヘイレンからの脱退は決まっていたらしんですが、かなりの生真面目人間っぽい同バンドの他のメンバーから些か浮いていたのは否めませんし、だからこそブレイク出来たと言われれば、それでお終い!

でも、だからこそ、1980年代がど真ん中の諦めムードが懐かしくも、面映いです。

ということで、そんな事を書いていたら、件のカリフォルニアで大地震が発生したとか!?

いやはやなんとも、アメリカ中の女の子が全て、カリフォルニア娘だったらねぇ~、とか歌ってる場合じゃ~なさそうです……。

う~ん、我が国も世界も、天変地異ばっかりで、被災された皆様には、心からお見舞い申し上げます。

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夏なれば、小林麻美のレッスン希望

2014-08-24 15:08:55 | 歌謡曲

■恋のレッスン / 小林麻美 (東芝)

サイケおやじの畏友の会社は羨ましい事に、5~6名ほどの女性従業員全てが巨乳!?!

最初に訪れた時から完全に目を奪われてしまったんですが、それは決して偶然の産物ではなく、経営方針というか、最初っから女性は巨乳でなければ雇わないという、どうにも信じ難い現実が貫かれているんですから、頭が下がります。

しかしですねぇ~、負け惜しみじゃ~なくて、こんな猛暑続きの中では、文字どおり暑苦しい事も確かであって、失礼ながら、それほど広くはないオフィスに圧迫感が漂うのは???

うむ、やっぱり夏場ではスレンダーな美女が好ましいですよ。

ということで、本日は小林麻美にご登場願った次第ですが、どうです、涼しくも美しい彼女の佇まいは、それが発売された昭和48(1973)年初夏のファッションも眩しいほどにジャストミートですから♪♪~♪

作詞:橋本淳&作編曲:筒美京平によるA面曲「恋のレッスン」が、哀愁のイントロからアメリアッチ調が入ったハリウッドポップス風味の歌謡曲に仕上がっていれば、例によって小林麻美ならではの「舌っ足らず」な節回しが要所のキメになっているという、いゃ~、実に辛抱たまらんの世界ですよねぇ~♪

ただし、サイケおやじは決して巨乳が嫌いではなく、むしろ大好物という性癖は皆様ご推察のとおりなんですが、ある日突然、揺れてしまうわけです、恥ずかしながら。

そんなこんなも随時告白させて下さいね、これからも宜しくです。

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ダブルパンチ!?

2014-08-23 14:40:19 | Weblog

どっひぇ~~~!?

昼前にクーラーと冷蔵庫が……、ほぼ同時に壊れてしまったよぉ~~ん!?

そこで今は家族と家電量販店を訪れているんですが、なんだか今年の夏は物入りで、大散財でござんす。

嘆き節、失礼致しました(__)

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スペクトラムのドンズバ

2014-08-22 15:20:31 | 日本のロック

トマトイッパツ / スペクトラム (日本ビクター)

1970年代前半をピークとしてのブラスロックはBS&Tシカゴ、さらにはチェイス等々、我が国でも人気の高かったバンドが多大な影響を残し、それは歌謡曲にも存分に流用されていたわけですが、そのルーツには黒人系ソウルミュージックがある事は、1970年代後半から大ブレイクしたアース・ウインド&ファイアー=EW&Fにも明らかでしょう。

そして当然ながら、そのフォロワーがどっさり登場していたのは言わずもがな、しかしその演奏能力の優劣が忽ち表面化するスタイルゆえに、決して大衆を納得させるグループは極少数であった現実の中、日本では掲載のシングル盤で昭和54(1979)年夏に堂々のデビューを飾ったスペクトラムが強烈な印象!

なにしろスタジオで作られたレコードはもちろん、ライブの現場でも一糸乱れぬブラスアンサンブルと鉄壁のリズム隊による鋭い演奏は、何か笑って許しての世界観さえありましたからねぇ~~♪

実はリーダーの新田一郎(tp,vo) 以下、兼崎順一(tp)、吉田俊之(tb)、西慎嗣(g,vo)、奥慶一(key)、渡辺直樹(b,vo)、岡本郭男(ds)、今野拓郎(per) というメンバーは何れも歌謡スタアのバックバンドやスタジオワークの世界では手練れの名手揃いで、特にキャンディーズのバックバンドが、その前身であった事は有名でしょう。

しかもスペクトラムが徹底していたのは、ステージ衣装のキッチュな感覚で、それはスペーススーツのようでもあり、ファンタジー系SF映画のキャラクターデザインのようでもあり!?!

そのあたりも完全に和製EW&Fを狙っていたのでしょう、殊更新田一郎のボーカルは些かパワーに欠けるとはいえ、本家フィリップ・ベイリーを意識した刹那のファルセットを全面使用のあざとさもニクイばかりでしたし、なによりもメンバーがきっちりライブの現場で振付まで披露していたのですから、良識派(?)からはキワモノと言われ、一部にはコミックバンドと受け取られていたのも真実に近いものがありました。

ただし、そういうステージアクトは例えばキャンディーズのバックバンド時代から既にやっていた事ですし、サイケおやじは生涯唯一度だけ接したキャンディーズのライブの場で、プレ・スペクトラムの演奏の上手さ、凄さに圧倒された記憶は今も鮮烈です。

で、このシングル盤A面曲「トマトイッパツ」は、そんな諸々を鑑みれば、如何にもの色物性が感じられるわけですが、しかし宮下康仁の作詞は完全にカタカナ系の日本語であり、加えてスペクトラムの作編曲が黒人ミュージックの黄金律を使ったフィ~ル・ソ~・グ~~ッな仕上げになっていますからねぇ~~~♪

既に述べたとおりのシャープな演奏力も全開ならば、その究極の大衆性も狙いがドンズバ過ぎて、これって、笑いながら鑑賞してもOKなんだよねぇ~~?

等々、思わず周囲の顔色を気にしなければならないほど、スペクトラムは凄い存在でありました。

ちなみに当然ながら、楽器に携わる者の中でも吹奏楽系のプレイヤーは特に中高生の間でスペクトラム信者が多かったようで、新田一郎が十八番のステージアクトだったトランペット回しを真似る生意気も、なかなか憎むことが出来ません。

スペクトラムは結局、2年ほどの活動で解散してしまいましたが、そうなってから初めてスペクトラムの神髄と存在価値に気づかされた音楽ファンも多いとかっ!?

ということで、真夏にスカッと痛快なのがシャープなブラスロックであるとすれば、スペクトラムが残した諸作を大音量で楽しむのも素敵です。

彼らのアルバムは現役時代に5枚ほど作られましたが、それはLP片面がブッ通しで続く曲間無の形式がほとんどなので、カットされたシングル曲は固有の編集バージョンになっているのも要注意!

繰り返しますが、リアルタイムを知っていれば、スペクトラムをキワモノと嘲る事も、そりゃ~個人の自由ですから、サイケおやじは何を言う事も致しません。

基本姿勢は、ただただ、好きだから聴いているというわけです。

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