OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夏場に聴く春の歌も爽快

2024-07-22 17:12:50 | ニューミュージック

エイプリル・モーニング・ラブ / 森真帆 (ユピテル)

リアルタイムでは、ほとんど注目度も低かったけれど、近年のシティ・ポップのブームという、ニューミュージック再発見運動の最中、裏街道的な人気も高いと云われているのが昭和55(1980)年に発売された森真帆(もりまなほ)の掲載シングル盤A面曲「エイプリル・モーニング・ラブ」です。

なにしろ、これがアップテンポのハリウッドポップス系AOR歌謡に仕上がっておりまして、イントロからキャッチーなホーンセクションと爽やかなコーラスでツカミはOK♪♪~♪

そして如何にも当時のニューミュージックが全開というメロディラインに素直な愛の世界が綴られた歌詞を節回す森真帆のクール&ソフトな声質が実にイイんですねぇ~~♪

そこで制作クレジットを確認すれば、作詞:竜真知子&作曲:林哲司というヒットメーカーコンビに加えて、リズム編曲:永井充男、ホーン編曲:中村哲、コーラス編曲:山川恵津子という、正に当時のニューミュージック界をリードしていた面々の御尊名がっ!

ですから、当然ながら、カラオケパートの演奏メンバーにしても、永井充男(g)、清水信之(key)、鳴瀬喜博(b)、上原裕(ds) という強力リズムセクションの参加がジャケットスリーブ裏に記載されているのは必然と思うばかり (^^♪

しかし、肝心の主役たる森真帆(もりまなほ)に関しては、そこにも当時21歳で、東京都出身云々等々、簡単なプロフィールしか紹介されていません。

それでもシースルーの衣装に身を包んだ彼女のお姿が拝めるジャケ写は、ありがたやぁ~~~ (^^♪

実は後で耳にした話ではありますが、ど~やら彼女は裏方で活動していたシンガーであり、ボイストレーナーとしても知られているらしいですよ。

う~ん、だとしたら、サイケおやじは、これっきりしか所有していない彼女のレコードではありますが、他にも歌声が楽しめる音源が残されているはずですよねぇ~~♪

ちなみに掲載盤は相当以前に中古ゲットしたブツで、サンプルの見本盤なんですが、告白すれば、最初はジャケ写の雰囲気に幻惑されての入手でありました (^^;

ということで、繰り返しますが、最近のシティ・ポップのブームから、彼女の音源がデジタル復刻されているのならば、嬉しいですし、皆様にも、お楽しみいただきとうございます <(_ _)>

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古賀いずみのイノセント歌唱に癒される

2024-06-19 17:36:51 | ニューミュージック

海が見える場所から c/w 少しだけランナウェイ / 古賀いずみ (ビクター)

ファミリーデュオのカズンでの活動で知られる古賀いずみは、それゆえに人畜無害(?)のイノセントシンガーという印象も確かにございますが、それ以前にアイドル歌手っぽいデビューを果たしていたという証拠物件が、本日掲載のシングル盤です。

発売されたのは昭和61(1986)年1月で、当時の彼女は18歳だったと云われていますが、個人的には河合奈保子をロリッぽくした感じの声質と節回しの上手さが好みのツボと申しましょうか、とにかくも作詞:伊藤アキラ&作編曲:馬飼野康二が提供のA面曲「海が見える場所から」はミディアムテンポのハリウッドポップス調も入ったニューミュージック歌謡であり、そのソフトなメロディラインとプラトニックな歌詞の世界にジャストミートする彼女のボーカルこそは、唯一無二の魅力でありましょう (^^♪

う~ん、これを聴いていると失礼ながら、曲の雰囲気が微妙に似ているユーミンの諸作が生臭く思えてしまうほどなんですが、いかがなものでしょう (^^;

ですから、作詞:浦島真美&作曲:大町秋一から提供されたB面収録曲「少しだけランナウェイ」がアップテンポの夏歌アイドルソングに仕上がっているあたりの爽やかさも絶品であり、完全に当時のウエストコーストの風が感じられる馬飼野康二のアレンジもイイ仕事がド真ん中♪♪~♪

それはA曲「海が見える場所から」も同様なんですが、どっしりとしたドラムスの響きやモロに洋楽しているバックコーラス等々、サウンドプロデュースも見事過ぎますよねぇ~~♪

当時は既にシンセを多用したデジタルサウンドがアイドル歌謡でも普通になっていたはずが、ここでのアナログっぽい仕様が彼女の声質を存分に活かす結果と思うばかりです (^^♪

そして皆様ご存じのとおり、「古賀いずみ」は決してアイドルシンガーの道には進まず、なんとなく童謡歌手的な活動を経て、冒頭に述べた「カズン」を従兄の漆戸啓と組んでスタートさせ、ヒットを放って今日に至ったわけですが、サイケおやじとしては、清純派でありながらの下世話なポップス歌謡も聴かせて欲しかったという想いに拭い去れないものが確かにあります (^^;

しかしながら、ストレスを感じる最近の私生活の中にあっては、掲載のシングル盤から流れ出す古賀いずみの歌声に癒されるのも、至福なんですよ (^^♪

ということで、一応は本日も「夏歌」としてのご紹介でありました。

遅れ気味の本格的梅雨入り前であればこそ、古賀いずみの歌声が心に染み入るのでした。

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夏に彼女の歌声を

2024-06-15 17:35:04 | ニューミュージック

シルバー・ガール c/w 夏物語 / ペットロック (日本コロムビア)

本日も夏歌ということで、ご紹介するのは中西健夫(key,vo) &白峰美津子(vo) が組んでいたペットロックと名乗るソフトロック&シティ・ポップなデュオが昭和54(1979)年6月に出した、おそらくはデビューシングルと思われる1枚です。

もちろん、聴かせてくれるのは既に述べたとおり、当時流行のニューミュージック的展開がドンズバの爽やかポップス歌謡であり、まずは作詞作曲:中西健夫、そして編曲:宮本光雄&芹澤廣明とクレジットされたA面収録曲「シルバー・ガール」がミディアムテンポのソフトロックな胸キュン歌謡に仕上がっているのは、殊更清涼な白峰美津子のボーカルがあればこそっ!

例によって、少しばかり穿った聴き方ではありますが、個人的には岡崎友紀っぽい声質と節回しにグッと惹きつけられるんですねぇ~~♪

楽曲そのものも中庸を心得たというか、決して派手なフックは用意されていませんが、白峰美津子の抑揚に秀でた歌唱力には、これがジャストミートのド真ん中じゃ~ないでしょうか (^^♪

ですから、こちらが実は推しという作詞:北里奈々&作曲:中西健夫が手掛けたB面曲「夏物語」が、いよいよ昨今話題のシティ・ポップの裏人気作かもしれない、アップテンポのサマーロック歌謡なんですから、たまりません (^^♪

炸裂するブラスやギターソロ、微妙に前ノリ気味のリズムセクション等々、相当に派手な宮本光雄のアレンジにも臆する事の無い白峰美津子の歌いっぷりも素晴らしく、このあたりは失礼ながら、八神純子よりも好きなほどなんですよ、サイケおやじは (^^♪

いゃ~~、白峰美津子、最高ぉぉぉぉぉ~~~!

そして……、だからこそ、同時期に制作発売されていたペットロックのLPを買い逃したのは不覚の極み…… (>_<)

シティ・ポップが流行している今であればこそ、ぜひとも復刻再発を強く望むところであります <(_ _)>

勝手に思い込んでいる夏歌特集、ちょいと継続してみようかなぁ~~♪

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彼女とリゾート気分

2024-06-14 16:48:31 | ニューミュージック

渚のフェイム c/w Kalapana Black Sand Beach / 二名敦子 (Invitation / ビクター)

あぁ……、今日も暑かったですねぇ~~~!?

そこで、そんな時こそ夏向きのシティ・ポップということで取り出したのが、昭和59(1984)年初夏のスマッシュヒットとなった二名敦子の掲載シングル盤です (^^♪

もちろん、彼女は「早川英梨」として公式デビューした時から所謂サマーリゾート系の楽曲を十八番にしておりましたから、ここに「二名敦子」と改名再デビューした後も同系イメージは引継ぎ、尚更にグッとニューミュージック寄りというか、洋楽風味の強い歌謡曲(?)を聴かせてくれたのは、今日のシティ・ポップ愛好者にも嬉しい存在じゃ~ないでしょうか。

さて、そこで肝心の掲載盤A面曲「渚のフェイム」は作詞:三浦徳子&作曲:小杉保夫、そして編曲:佐藤博が曲タイトルどおりに狙って仕上げたとしか思えない、これがアップテンポのトロピカル・シティ・ポップの決定版♪♪~♪

テンションの高い演奏パートに乗っかって歌いまくる二名敦子の微妙な甘え口調にもシビレさせられますが、何よりもサウンドイメージの心地良さと申しましょうか、メロディと歌詞の語感を活かしきった節回しこそが、ここでの彼女の大きな魅力かと思います (^^♪

う~ん、ジャケットスリーブにも記載されているとおり、某化粧品メーカの夏のキャンペーンソングに相応しいプロデュースがドンズバですよねぇ~~~♪

そして同等以上に素晴らしいのが作詞:三浦徳子&作曲:高中正義、そして編曲:佐藤博というクレジットも眩しいB面曲「Kalapana Black Sand Beach」なんですねぇ~~~♪

とにかくイントロから海外リゾートムードが横溢したSEにシンコペイトしまくった演奏パートもニクイばかりというミディアムテンポの真夏のグルーヴが提供されれば、二名敦子のライトタッチのソウルフルボーカルも冴えまくりなんですから、たまりません (^^♪

個人的には完全にB面推しでありますっ!

いやぁ~~、今年の夏は久々に二名敦子に酔わされてしまいそうですよ (^^♪

ということで、これからは鬱陶しい選挙とか、見え透いた下心ばっかりの空騒ぎには嫌気しかありませんので、サイケおやじは気分だけでもトロピカルなリゾートモードに逃避させていただきます。

そうだっ!

車の中でも聴けるよう、彼女のCDでも探しに行こうっ!

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松原みきで春を待つ

2024-02-01 17:37:17 | ニューミュージック

ニートな午後3時 / 松原みき (SEE・SAW / キャニオン)

ちょいと節分には早いとはいえ、気分は「春」を求めているということで、本日は松原みきが昭和56(1981)年2月に出した本日掲載のシングル盤A面曲「ニートな午後3時」を鳴らしてみました (^^♪

なにしろ、これはリアルタイムで作られた化粧品メーカーの資生堂が春のキャンペーンを張っていた口紅のCMソングでしたからねぇ~~、作詞:三浦徳子&作曲:小田裕一郎が企図したところは華やかにしてスマートな所謂AORなニューミュージック歌謡であり、今日で云うところのシティポップがドンズバのキャッチーさは、お約束以上!?

とにかくアップテンポでイントロからバスドラの痛烈なビートが提示され、派手なブラスにシンコペーションを利かせたベースとギターのアンサンブルからしてグッとリスナーの気分が高揚させられる次の瞬間、粋なメロディラインを節回す松原みきのボーカルからは、しなやかにしてジャジーなフィーリングが発散されるんですから、正にオシャレな雰囲気が決定的なところは、アレンジを担当した大村雅朗のイイ仕事 (^^♪

う~ん、このカラオケパート、特にリズム隊の手の込んだグルーヴの提示方法は相当の技量が求められるはずで、セッション参加メンバーは今剛(g)、大谷和夫(key)、岡沢茂(b)、見砂和照(ds)、斉藤ノブ(per) とされていますが、流石としか言いようがありません。

特にサビ前のテンポチェンジのパート、そして間奏における遊びの入ったリズム隊の強靭なビート感は至芸でありましょう (^^♪

そして松原みきが決してパワー派のボーカリストではなく、むしろソフトボイルドと申しましょうか、ジャズボーカルで培われたとしか思えない余韻を滲ませる歌唱センスが、こ~ゆ~ブラコン歌謡にも溶け込んでしまうあたりは、彼女の大きな魅力と思っております。

ちなみに曲タイトルに用いられている「ニート」って、今日では定職に就いていない無能の人を指す「Neet」と決め付けられそうですが、この「ニートな午後3時」では、すっきりと鮮やかな意味合いの「Neat」であり、当時の広告代理店関係者から広まった流行語でしたから、正に春の化粧品にはジャストミートのイメージ語だったもんですから、それが一番似合わないのはサイケおやじ!

―― なぁ~んて、その頃……、女の子から言われてしまったものでした (^^;

閑話休題。

ということで、松原みきが一番ノッていたのは、この「ニートな午後3時」をヒットさせていた頃だったと思えば、同時期に制作発売されていたLPの充実度も素晴らしく、そのセッションにはアメリカはモータウンレコードからフュージョンバンドとしてデビューし、素敵なアルバムを3枚ほども残している Dr.ストラットや前述した様な我が国の凄腕スタジオプレイヤーが挙って参加しておりますので、その「Cupid」と「Myself」も、併せてお楽しみくださいませ (^^)

いゃ~~、春が待ち遠しいですねぇ~~、特に今の日本にはっ!

光は必ず射すと信じております。

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遊漁灯の心地良さ

2024-01-23 17:33:21 | ニューミュージック

誘魚灯 / 伊藤美奈子(CBSソニー)

掲載したのは昭和59(1984)年7月に発売された伊藤美奈子の3枚目のシングル盤なんですが、ここに収録のA面曲「誘魚灯」こそは、「シティ・ポップ」の名称で現在再発見されているニューミュージックの中でも、雰囲気サウンド愛好者にこそ楽しんでいただきたい名作でしょうか (^^)

とにかくミディアムテンポでフワフワしたメロディ展開と囁き系のボーカル、そしてライト&ヘヴィな音作りに徹した演奏パートの妙が本当に心地良いんですよねぇ~~♪

う~ん、これを初めて聴いた時のサイケおやじは、思わず……、ウッと呻かされたほどなんですが、それは……、その時までに聴いていた伊藤美奈子の諸作とは何かしら違っていた感触があったからです。

そして結論から述べさせていただければ、もちろん、伊藤美奈子は優れたシンガーソングライターでありながら、この「遊漁灯」は作詞:田口俊&作曲:桐ヶ谷仁とクレジットされた、つまりは他人からの提供曲であり、だからこそ、松任谷正隆のアレンジにも「自分色」みたいな感覚を強く出せたのかもしれません。

告白すれば、サイケおやじは彼女の前作シングル曲「指切り」がラテンフュージョン系AOR歌謡だったんで気に入っていたとはいえ、同時に世に出たLP「遊漁灯」は聴いていなかったという粗相があったもんですから、ここでシングル曲「遊漁灯」を耳にしてみれば、件のアルバムも速攻でゲェェェェ~ット!

そこには決して伊藤美奈子が曲作りに関わってないトラックが3曲収められており、アルバムタイトル曲となり、シングルカットもされた「遊漁灯」も、そのひとつでありました。

ちなみに演奏パートに参加しているスタジオセッションプレイヤーも判明し、松任谷正隆(key) 以下、松原正樹(g)、高水健司(b)、林立夫(ds)、山木秀夫(ds)、斎藤ノブ(per) 等々がバックを固めているのですから、作り出された心地良いグルーヴは保証付きだったというわけです。

いゃ~~、やっぱり伊藤美奈子♪♪~♪

好きだなぁ~~ (^^♪

ということで、本日は新幹線の事故で来客の到着が遅れ、仕事のスケジュールも狂わせられたんですが、個人的には時間に余裕が出来たので、申し訳ありませんが、結果オ~ライ (^^;

こんなに素敵な伊藤美奈子の「遊漁灯」が尚更の癒しに繋がりました。

繰り返しますが、「シティ・ポップ」ファンにも、激オススメでございます (^^)

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真夜中じゃ~なくても山根麻衣

2023-11-26 19:01:53 | ニューミュージック

午前0時 / 山根麻衣 (continental / テイチク)

本日の主役たる山根麻衣は昭和54(1979)年3月、掲載のシングル盤を出しての公式デビューから忽ちにして注目されたヤマハ系の女性ボーカリストでして、だからこそ、ここにアレンジとプロデュースを担当したのも、同じくヤマハ系のギタリストとして大活躍していた松下誠ですから、その仕上がりは万全!

特に柴田容子が作詞作曲した収録A面曲「午前0時」はミディアムアップのAOR歌謡として、下世話な歌詞の世界に附された湿っぽくて粋なメロディラインを節回す山根麻衣のパワフルでありながら、その見事に抑制された歌唱が絶妙の余韻を残すという、現在人気のシティ・ポップのファンにも聴いていただきたい、滋味溢れる名作でしょう♪♪~♪

そ~ですよ、山根麻衣はジャケ写の雰囲気からガチガチのロックボーカリストという印象を抱かれがちかもしれませんが、サイケおやじとしては、汎用性の高いポップスフィーリングにジャジーな色合いも加味出来る、ソウルフルにして正統派歌謡曲にも近い音楽性を持ち合わせたところが魅力でした (^^)

特段のヒット曲は放てませんでしたが、CMソングに起用されたり、様々な歌謡スタアやロック系ミュージシャンのステージギグ、あるいはスタジオセッションに呼ばれる事も多かったのは、そんなこんなの実力が認められていたからでしょう。

ですから、それなりにシングル&アルバムも残しておりますので、機会がございましたら、お楽しみくださいませ (^^)

う~ん、彼女の様な歌手が次々に登場してくれたからこそ、昭和の歌謡界は面白かったと思うばかりです。

ということで、本日は入れてもらっている高齢者バンドが親しくしているという、これまた同系同族(?)のバンドのライブに参集させていただき、やっぱり楽しかったです。

あぁ~~、こ~ゆ~時間が持てるからこそ、日々の辛い諸々にも我慢出来ているんですねっ!

これで、また、明日からっ!

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好みのツボは何時も変わらず ~ それでも川口雅代が好き

2023-09-04 17:02:36 | ニューミュージック

やさしいAffair / 川口雅代 (FOR LIFE)

音楽を聴き続けていると必然的にというか、自分の好みがパターン化されている事に気がつく場合がありまして、サイケおやじのそんな一例が、1979年にドゥービー・ブラザーズが放った大ヒット「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」で作者たるマイケル・マクドナルドが編み出したとされる、あのリズミックなピアノのリフであります (^^)

いゃ~、これは文章で説明したり、楽譜を掲載しての説明よりも、一度は皆様が耳にしたことがあるはずと決めつけてしまうほどに現代の大衆音楽には馴染み切ったリフでありましょう。

ですから、そのパターンを利用してのパクリ&使い回しの後追い楽曲が夥しく世に出たのも、1980年代前半の流行であり、例えば洋楽であれば、ロビー・デュプリーが 1980年にヒットさせた「ふたりだけの夜 / Steal Away」なんかはモロ過ぎて、笑ってしまうのは、それだけサイケおやじの好みのツボの証明かもしれず、また、我が国においては昭和56(1981)年、河合夕子の「東京チーク・ガール」が、これまた「やってくれた」お好み曲でありましたが、この世の中には、まだまだ……、あるんですよねえ~~♪

そんな中から本日ご紹介させていただくのは、川口雅代が昭和56(1981)年4月に出した掲載シングル盤A面曲「やさしいAffair」でありまして、これは作詞:川野珠音&作曲:川口雅代が書いた、基本は洋楽の影響下にあるニューミュージック歌謡だと思うんですが、そこに船山基紀が附したアレンジが、完全に「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」しているもんですから、たまりません (^^♪

しかも、恣意的とも思えるユーミン調のイントロもニクイばかりですし、キメのパートで冴えまくる前述マイケル・マクドナルドが十八番のパターン、さらにはビーチボーイズ風のコーラスも含めて、これは完全にサイケおやじのツボを直撃というわけなんですが、川口雅代の声質と節回しが、これまたジャストミート♪♪~♪

また、ジャケ写からも一目瞭然、彼女はルックスもイケてますし、もはや完全に都会派ニューミュージックの新星になると思っていたんですが……、実は彼女はルックスの魅力から、最初は女優として芸能界で起用されていたらしく、かなり有名な当時のテレビドラマにも欠かせないポジションで出演していたとかっ!?

残念ながら、サイケおやじは、そのあたりの実情を把握しておりませんので、詳らかな事は知る由もありませんが、そんなこんなの流れからでしょうか、川口雅代の名前は何時しか、レポーターとかバラエティのアシスタント等々の分野で目にするばかり……。

このシングル盤と同時期に制作されたLP「ごあいさつ」も相当に充実していた事を鑑みれば、勿体ないと思うしかありませんが、様々な事情が彼女にはあったんでしょうねぇ……。

ということで、あらためて考えてみれば、この「やさしいAffair」に件のマイケル・マクドナルドっぽさが用いられていなかったとしたら、サイケおやじは川口雅代を知る事がなかったと思えるんですから、それも運否天賦のひとつかもしれません (^^;

最後になりましたが、件の「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」は決してマイケル・マクドナルドが単独で書いた楽曲ではなく、実はケニー・ロギンスとの共作として、既に 1978年
、ケニー・ロギンスのリーダーアルバム「ナイトウォッチ」に収録されており、またアレサ・フランクリンが1980年にカバーヒットさせていたという事実を付記させていただきます。

また、スパイダースが昭和43(1968)年に放った大ヒット「あの時君は若かった」を「ある愚か者の場合 / What a Fool Believes」のリフパターンを入れて演奏する事も可能であり、これはサイケおやじが実践出来ておりますので、皆様も、ぜひっ!

そして自分の好みは、何時だって変わらないというのが、本日の結論というわけです (^^)

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波打際にストッキングは…?

2023-08-16 17:05:50 | ニューミュージック

Shell Blue Eyes / 広谷順子 (ポリドール)

掲載したのは広谷順子が昭和58(1983)年に出したシングル盤なんですが、ど~です、如何にも夏向きビーチソングっていうイメージが全開でしょう (^^)

もちろん、作詞:森田由美&作曲:広谷順子による収録A面曲「Shell Blue Eyes」はアップテンポのキャッチーなニューミュージック歌謡で、そのキモはビシバシのリズムセクションに鳴りまくったロックギター、鍵盤楽器の使い方も含めて、このあたりはサイケおやじの大好きなマイケル・マクドナルド期のドゥービー・ブラザースの様でもあり、典型的な産業ロック系西海岸サウンドでもありますが、仕上がりとしては当時の我が国で流行っていた大人の女性シンガーが歌う恋愛アイドルソングみたいな趣がニクイところでしょうか (^^;

これはアレンジャーが西本明、新田一郎、そして広谷順子という複数表記になっているところにも、そんなこんなの折衷サウンドのポイントがある気もするんですが、それでも広谷順子ならではの歌心を強く感じさせる声質と節回しの上手さがあればこそ、しっかりと自作のメロディラインを聞かせてくれるものと思っております。

そして、このジャケットデザインからして、既に述べたとおり、夏向きソングのイメージは完璧なビーチラブソングになっているわけですが、実は……、この「Shell Blue Eyes」を含む彼女のアルバ「ENOUGH」は、レコード会社をポリドールに移籍しての制作であり、そのLPも、このシングル盤も、ジャケットスリーブからは完全に「顔出し」を止めてしまったという、なかなか意味深な状況……。

まあ、様々な事情は推察に易いところもあり、深遠な思惑も感じられるとはいえ。こ~ゆ~如何にものデザインに包まれたレコードってのは、なかなか好事家を惹きつけるんじゃ~ないでしょうか (^^;

ただし、サイケおやじはジャケ写に登場している女性の後ろ姿の美脚に入っている、ストッキングのラインみたいなのが減点対象であり、それはサイケおやじが基本「生足派」ですから (^^;

特にレースクイーンとか、そ~ゆ~美しいボディラインを見せるのが仕事の彼女達が、あの露出度の高い衣装でパンストみたいなストッキングを着用しているとバチアタリを感じるほどの性癖を告白すれば、ご理解いただけるでしょうか (^^;

う~ん、浜辺でパンストってのは、なんだかなぁ~~~ (^^;

閑話休題。

しかし、それにしても、流石は広谷順子という歌作りの個性は発揮されていると思いますし、前述したとおりにドゥービーズっぽいサウンドをやっていても、それほどのイヤミは感じられないと思うのは、決して贔屓の引き倒しではないと思っております。

ということで、本日は苦しい言い訳に終始してしまい、反省…… <(_ _)>

しかし、真夏の爽快サウンドは楽しめますので、よろしくです (^^)

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人は変わってこそ…

2023-08-07 17:56:10 | ニューミュージック

酔いたい気持 / 渋谷祐子 (キングレコード)

昔の知り合いに久々に会って、ちょいと吃驚するなぁ~んて事は珍しくもない、つまりは歳月は人を変えるってやつなんでしょうが、サイケおやじが本日、偶然にも再会した知人には、ちょいと驚かされました。

なにしろ件の知人は、どちらかと云えばネクラっぽい性格で、しかし、それでいて仕事は冷静沈着、真っ当な結末を常に追求していた内省的な真面目人間だったんですが、それが……、何があったかは知る由も無いとはいえ、何か……、「ふっきれた」感じだったんですねぇ~~~。

う~ん、妙に前向きというか、明るくて、力強い印象に変貌していたのは、これ如何にっ!

そんなこんながサイケおやじを戸惑わせたわけですが、そこで思い出したのが昭和53(1978)年に渋谷祐子が出した本日の掲載盤A面曲「酔いたい気持」です。

これは作詞:三浦徳子&作曲:渋谷祐子、そして編曲:瀬尾一三という制作クレジットが確認出来る、ラテンロック調のニューミュージック歌謡であり、歌詞の世界は所謂男女の別れ、愛想尽かしの女の独白という、なかなか下世話な演歌色も滲んでいるんですが、キャッチーな曲メロとミディアムアップのラテンロックなアレンジ、そして頭サビで力強く歌い回す渋谷祐子のボーカルが三位一体という仕上がりは高得点♪♪~♪

実際、当時の有線では、それなりに流れていた人気曲だったと思うですが、ここでサイケおやじが前述した気分に共通点を見出したのは、歌っている渋谷祐子の変貌ぶりに意表を突かれたからでして、実は彼女はヤマハ系のシンガーソングライターとして昭和49(1974)年に栗秋雅子と組んでいた、ドド=DoDo と名乗るフォークデュオで公式デビューして以降は、イノセントな雰囲気も強い、お淑やかで如何にもの歌謡フォークを聴かせていたんですから、この変わり身の凄さにはっ!?!

というか、これは後で聴いたんですが、渋谷祐子は、この「酔いたい気持」以前に実質的なソロデビューのシングル曲「レディ・マドンナはもう歌わない」という、ネクラなスローバラードを出しており、そこでも前述したフォークデュオのドドから引き継いだ様な自作自演を披露していたんですからねぇ~~ (^^;

まあ……、こ~ゆ~変貌は女の常という捉え方もあるのかもしれませんが、この「酔いたい気持」を含んだ彼女のアルバム「POP LADY Ⅱ」には、さらにオシャレ系のニューミュージックがテンコ盛りであり、発売された昭和54(1979)年当時の流行ド真ん中というサウンドに彩られた歌の世界が楽しめますよ (^^♪

ちなみに、アルバムタイトルからも皆様ご推察のとおり、渋谷祐子名義では、これ以前に「POP LADY」というLPが制作発売されているんですが、そちらにあった「軽い重苦しさ」という、ちょいと二律背反したイメージが、この 2nd アルバムからは感じられないと思っていますので、お楽しみくださいませ。

と、書いてはみたんですが、彼女の音源って、CD化されているんですかねぇ~~ (^^;

完全に無責任な文章で、申し訳ございません <(_ _)>

しかし、人は何かの「きっかけ」で、変わってしまうということを本日は述べさせていただいたというわけです。

最後になりましたが、冒頭で述べた件の知人は4年前に癌を克服したとか (^^)

う~ん、死の淵から蘇った人間は強いという証なんでしょうかねぇ~~♪

そ~ゆ~、変身・変容は素晴らしいと思うばかりです。

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