松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

三度目の、男鹿の夜。

2021-03-08 11:04:20 | 日記・エッセイ・コラム
 コロナが始まってから三度目の夜。すべて男鹿だ。マスコミが通算で人数を数えるからオレもそうする。2年がかりでの3度目だ。



 それは、いつもの寿司陣から始まった。テレビが壁に掛けてあったから、吉田輝星の巨人戦が見られると思ったのだが、残念なことにBSは見られなかった。静かな会食になりそうだ。
 ただ寒かったので、相棒は早々に熱燗に切り替える。この日の夜は、こういう風に、いつもと違う夜になった。
 最初の一皿が、すでに凝っていた。ヒラメのすり身をアレンジした付け出しだった。だんだん大将との会話も熱が帯びて、韓国焼酎を飲みながら韓国の悪口で盛り上がった頃、入口から大分出来上がった客が一人、入って来た。


 見るからに出来上がっていた。銚子を1本注文した。すぐに、独り言を言い始めた。こっちは無視して飲もうとするが、どうも気が散る。我慢していると、会計をしてくれという。良かった、帰る気になったか。


 しかしそれからが本番だった。二千円の請求に、千円札を一枚出して、払った気になっている。そこから話がこじれた。逆上して居直った。手酌でおちょこに注ぐ酒が、まだ大分余っている。これがカラになるまでは、相当時間が掛かるぞ。


 店側で強制的に帰すことは出来ないと思い、一番近い席に居たオレが、彼氏の肩に手を掛けて「帰ろう」と促してみたが、お前誰だと言う。
 やべえ。物を放り投げそうな雰囲気だ。大将が一発怒鳴った。あああ。埒が明かなくなっちまった。最終的には、警察に任せることにして、ボクらが先に店を出た。


 二軒目は「秀」さん。相棒がオレに、どうしても紹介したいメニューがあるという。グラスが3個来た。それに女の子が一升瓶から吟醸酒らしいのを注ぐ。


 利き酒が3種で600円。おお、りーずなぶる。


 海老のから揚げと共に吟味してみる。ワイの好みは、真ん中のぶらっくむーんだ。香りが良く、甘くて辛く、酸味もある。とても飲みやすい。


 相棒に好みを聞くが、飲む様子がない。すると3種を、もらった水のコップに注ぎ始めた。おいおい、3種混合して、どうする気だい。


 最初の燗酒が利いたな。と言ったが、そうじゃないという。随分今日はアルコールが回る日だ。お互い、弱くなったな。ということで。


 酒は毒物だ。使い方によっては、人格が崩壊する。

 3個合わせて1合にしては、盛りが良かったな。最後の日本酒が利いて、きのうは肝全休養日となった。
コメント (1)
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