松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

卒業式、恒例の胴上げ。

2015-03-02 18:47:40 | 日記・エッセイ・コラム

 最後の5年は、私のプランでは家から一番近いこの高校に勤務する予定だった。異動が希望通り行われたことは一度もない。県北の女子高も、希望したものではない。でも期待に胸ふくらませて行った。何の期待かは、私にも分からない。しかしその高校のスカート丈の長さは異常だった。でも制服は、婦警さんのようで、なかなか良かった。反対に夏の略服は、全県下どこに出没しても、それと分かるやはり異常に長い薄紫色をしていた。その制服はもう拝めない。統合して別の学校になってしまった。

 普通、卒業式は10時に始まる。そして11時には終わる。そのあと在校生は仕事がない。後片付けは次の登校日に一斉にやる。職員からすれば、早く生徒には下校して欲しい。次の祝賀会の準備があるからだ。だから校内放送をして体育館を閉鎖する。卒業生は式のあとホームルームに戻って、最後のお別れを担任、保護者を囲んで行う。これが意外と長い。3年も続けて担任した先生はほとんど目を赤く腫らして帰ってくる。その間、部活の後輩たちはひたすら玄関前で待ち続ける。北国の風は、在校生に容赦ない。運動部と言えども、寒風吹きすさぶ中で走りもせず待つのは耐え難い。

 ようやくHRが終わった。卒業生は一人づつ、後輩の待つ輪の中へ飛び込んでいく。名前を連呼しながら後輩たちは胴上げだ。一時、プールへ飛び込むのが流行ったことがある。そういうことは、先生たちは後で知る。いくら若いと言えど、冷たいプールは危ない。その日は、水気のあるところはすべて閉鎖される。また雪国では、正面のロータリーに残雪がたっぷり残っていることがある。これは生徒にとっては、恰好の飛び込み場所になる。これは許される。しかし今年は沿岸部は雪が少ない。この学校も、駐車場には困らなかったが、生徒には物足りなかったろう。

 この日、マドンナたちも忙しい。証書を入れる盆を持って介添えするために、袴姿で現れるマドンナ。その他のマドンナも、たいがい華やかな和装で現れる。それを撮影しようと思っていて、式が終わると、さっさと着替えて、チャンスを逃す。この一連の流れが、大体わたくしのいつものパターンなのでございます。ちくしょう、今頃盛り上がってるんだろうなあ。

コメント
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