棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

砂嵐

2015-08-03 09:01:46 | 山郷の暮し
真正面から強い日差しを受けながらの、今朝の散歩はなぜか足が重くもつれてしまった。
気力も今ひとつで中途から帰ってきたが、寝冷えをしてしまったかも知れぬ。

前回は猛暑で思い出したパキスタンの砂漠での経験だったが、続いて体験がクッキリと思い浮かんだことが在る。
舞台は同じくパキスタンで、首都カラチより砂漠の都市ラホールに向かう汽車旅のことだった。
乗る車両は当然一般者向けで空調などありはしない。(AC付車両があるのかなー-)
蒸し風呂列車は熱風を吹こみ、むくつけき男どもの好奇の目とひと息のなか、ゴーゴーと進む。

突然汽車はストップ。駅も何もなく、砂地の広がりにポツンポツンと貧弱な木がみえるだけ。
外では大声で走り回っているオトコがいる。
車内はただでさえ暑いのに窓を慌てて閉めだした。
ギラギラ輝いていた大地は、にわかに薄くらくなり、すざましい砂が叩きつける。
あらゆる隙間から砂が入り込み、熱さと砂で声も出なくなってしまった。
飲水がなくなった私に、水を分けてくれる優しきおっちゃん連だった。

列車の停止時間は1時間ほどだったと思ったが、幸いに線路は埋まらなかったようだ。
何となくわかったことは、10数年来の大砂嵐で同乗者のおっちゃん連もかなり興奮をしていた。

終点のラホールにはかなり遅くに着き、その夜はクラー付きの2級ホテルに泊まったと思う。

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