棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

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2007-12-23 17:05:06 | Weblog
「オイ!。フクノカミ!。預けたものをけえしてくれ!」
ビリビリと響き渡る大声に、福の神は肝がつぶれる思いで、
「ナナナナ長旅ごくろうさまです。
ニニニ荷物はちゃんとあります」
「何だ?。びしょぬれじゃあねえか!」
「アアア雨漏りがいたしまして。なにせこんなボロ家でして」
「この村は貧乏だからナー。それも、テメーたちがしでかしている
結果だというのに・・」

厄病神はぶつぶついいながら、ゆっくりと解き始め、
とつぜん、大岩が崩れ落ちたごとく叫びました。

「ワワワワワーー。字がかすんで読めねー。
毎年、順送りに立ててきた計画だ。
オレはこうみえても、几帳面なんだ。
あんたのように、気まぐれとちがうんだ。
こうしてはいらねー。来年にまにあわせなきゃー」

厄病神はブリブリ怒りながら、村中の庄屋の屋敷に帰って行きました。

福の神は、げんこつの一発も覚悟していたのでした。
厄病神はなんて働き者だと、心から思ったのでした。


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