棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

つれづれくさ-2-僧は幸せだったか

2009-04-01 07:36:48 | 物語・絵本・童話
2
男は心やすらかでないときに、地方への出張を命じられてしまった。
やむえず小者に女房を見張らせ、逐次報告を受けてることにした。
残された女房は、夫が無事勤めを終えて、一日も早く帰京することを願い、供養をしたり祈祷をしてもらっていた。
小者は出入りする僧侶が、ちかごろ評判になっている「女癖の悪い僧侶」だと感違いしてしまった。そして、こずかいほしさもあって、さっそく夫に報告に上がった。
「やっぱり!俺が思っていた通りだ。しかも、あいてが坊主だとは。」
「旦那様、まだまだ確証は得ていませんので、いま少し見張りをしませんと・・・」
小者は男を一層あおって、金をせびりだそうとした。
 


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