棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

面白い本

2011-03-08 08:33:21 | 山郷の暮し
春先に雪の降るのはめずらしくはないが、今年は寒暖の差があまりにも激しい。
今朝も雪が舞っている灰色の空だ。
 物理学や宇宙についての著書が多い竹内薫「天才の時間」に、私の大好きな宮沢賢治が登場する。
著書での書き出しは・・・宮沢賢治は僕の大好きな作家の一人です。なぜ好きかといえば、賢治が理系と文系を完全に超越した人物であったことと、さらにいえば科学と宗教を調和させる人生をあゆんだからでしょう。

 竹内さんは代表作として『銀河鉄道の夜」を、その夜はいつに設定し物語を展開しているのか、「星座早見」から読み取っていく。結論を云えば「八月十三日。ペルセウルス座の大流星郡の日だといいます。また、文学者の間でああだ・こうだと言われる、賢治の大好きな星は、かれの著書には一度も登場はしてこない『ペルセウス」。
賢治の著書に登場する星星をたどってゆくと、囲むように在る星のようです。
大切だからこそ、あえて言わない。ある意味ではレトリックだというのです。
 なるほど・・・。自然学大好きな賢治だからこそ、感覚だけでなく数学的に科学的に筋道をたているのでしょう。
文学者の解説とは一味もふた味も異なり、面白い著書です。
ついでですが、私の好きな賢治の詩の中で「春と修羅」がありますが、これはアインシュタインの影響があると分析をしています。
次回


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